【スターコラム】役者キム・テヒ ― Vol.2
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韓国で“美貌”と言った瞬間、頭の中に浮かぶ女優は誰がいるだろうか。最近は、女優キム・テヒではないかと思う。一般のファンはもちろん、多くのスターが理想のタイプとして挙げるキム・テヒ。一息ついた彼女が、いまや「チャン・オクチョン」(以下、「チャン・オクチョン」)として帰ってきた。“美人女優”というレッテルから離れ、真の役者として生まれ変わろうと努力しているキム・テヒが、NAVERスターコラムの読者の皆さんに挨拶をする。キム・テヒが綴る「キム・テヒの全て」に耳を傾ける準備はできているだろうか。それでは、始めてみよう。/編集者
変わった「チャン・オクチョン」に会ってみてください
こんにちは。キム・テヒです。前回のスターコラムVol.1は楽しんで頂けましたでしょうか。今回は、役者キム・テヒについて話そうと思います。いざ、こうして切り出そうとすると少し照れますね。今回も最後まで読んでくださいますよね?少々、細かい広報です。今回私がSBS新月火ドラマ「チャン・オクチョン」でカムバックしたこと、ご存知ですよね?多分、月曜日の初回と火曜日の第2話までご覧になっていただけていると思います。思ったより反応も悪くないので、力も湧いています。私は、固く信じています。皆さんをです!!本当にそう信じたいんです^^;
昨日は、あちこちから沢山の連絡をもらいました。ハラハラしていたんですが…初回の反応をきめ細かくチェックしています。何と言っても、皆私を愛してくださってのお言葉ですので。もちろん、“苦いお言葉”も多かったです。そのようなお言葉も、私は全部受け止めています。そうして“役者キム・テヒ”が出来上がるのならば、それで満足です。みなさん、愛しています。
既に多くの先輩方が“張禧嬪(チャン・ヒビン)”役を演じられましたので、私も少しはプレッシャーを感じました。でも、今回の作品で描かれる張禧嬪は、あの方たちが演じられたキャラクターとは大いに違います。毒づく悪女ではなく、一人の男性を凄まじく愛した、一人の女の物語です。チャン・オクチョンから張禧嬪へと進む時、少しキャラクターの切り替えのきっかけはあるでしょうが、だからといっていきなり豹変することはないと思います。
特に、皆さんもご覧になっているかと思いますが、今回のドラマではチャン・オクチョンが奴婢の出として設定されています。実際には中人の出だと聞きましたが、劇中では父は中人(両班と常民の中間層)ですが、母が奴婢なので身分は奴婢になるんです。それで、推奴たちに追われることになります。母とも一緒に暮らせないですし、そのような心の傷が幼い頃から大きく、愛という感情からは遠のくしかない人物なんです。そこで、そのような身分の足かせを忘れさせるのが衣服を作ることですし、服を作りながら喜びを感じ、その中で運命的に恋に落ちることになります。もちろん、既に凄まじい結末となることは、皆さんご存知ですよね?
あ、あれご存知ですか?ちょっと触れたことがあるんですが、チャン・オクチョンの職業ってデザイナーなんです。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、私も衣服を専攻しています。そのおかげで、大学時代にはスケッチもやりましたし、デザインの経験もありますし、自分が服を作ったこともあります。そのような経験があるので、今回の作品を準備しながら、本当にリラックスできました。韓服(韓国の伝統衣装)縫いを特別に習ったりもしましたが、本当に面白かったです。昔を思い出したりもしました(笑) 韓服は、色感が本当に綺麗だと思います。ディテールも細かいですし。針仕事に夢中になって、家にも持ち帰ってやるほどでした^^
キム・ヘス先輩が演じた「張禧嬪」の最初のシーンが、このドラマにも出てきます。似ていますが、設定は少し違います。キム・ヘス先輩は、カリスマ性溢れる毒づく悪女の姿をアピールしながらシーンを始めました。水曜日にご覧になったと思いますが、私は劇中で盛大なファッションショーを開きます。チョ・サソクの妻が私に水をかけ、悪態をつきます。身分が云々言いながら。そこで私も言い返します。状況は似ていますが、私はキム・ヘス先輩とは違い、悪女らしくはないんです。毒づいた姿でもありませんし。カリスマは…うん、そうですね。それは視聴者の皆さんに感じて頂くしかないんですよね^^; 私なりには、強くて断固な姿をお見せしようとしたんですけれど…
ようやく演じ方が分かったような気がします!
正直に申し上げると、私は演技に持って生まれた才能があるわけではないんです。そのような話もありますよね?才能ある人は努力する人にかなわず、努力する人は楽しむ人にかなわないって。私は才能ある方たちにかなおうと努力していますし、時々自分で満足する時もあるんですが、その場合喜びを感じます。また、演技を楽しんでみようともしていますが、時には楽しむだけでは物足りない場合もあります。以前は、本当に欲深かったです。演じ方がわからなかったんです。幸い、今はそれが少しは分かるような気がします。作品に取り組む前に一人で一生懸命悩んで、分析して、本当に頑張ります。でも、いざ撮影に入ればそれまでやったことは全部忘れて、その感情とシーンに没頭しようとします。それが演じ方なのに、以前は反対だったんです。どう練習していいかわからなかったので、変なことをして現場で力んだんです。でも、その頑張ろうという気持ちが盛り込まれてしまうと、反対にうまくいかないんです。そのシーンで自分が持たなければならない感情がありますし、また新しい感情が生まれることもありますから。
どう分かったかって?私、演技歴がすでに10年です。それくらい悟るはずですよ(笑)
周りからはこんなことも言われました。キム・テヒは名門大学出身で頭もいいので、台詞の暗記も得意だろうと。私は、台本を早く読むスタイルではありません。覚えられないことはないんですが、簡単に覚えることもありません。もし、台本をまるごと暗記してただテストするのであれば、工夫はできると思います。しかし、台詞はただ文字だけを覚えればいいものではなく、感情線を分析して熟知しなければならないんです。特に時代劇は、言葉や語彙が現代劇とは違うので、さらに覚えにくいようです。
時代劇の口調、本当に心配でした
最初は時代劇の口調をどれくらいにしようか悩みました。大河ドラマや以前の作品を観ると時代劇の口調が激しかったので。でも最近は、現代語に近い口調も多くなりました。また、身分によっても口調が変わりますし。例えば、両班(ヤンバン:朝鮮時代の貴族)の令嬢の場合は、時代劇風の口調が強いんですが、賤民の場合はナチュラルに話します。それで私も今回、どのようなトーンにすればいいか監督にも相談しましたし、悩んで最初の台本読み合わせで披露しましたが、適切だと言われました。今回の作品で、イニョン王妃の場合は両班家の令嬢なので、時代劇風の口調が多いです。それで私は、少し差別化をするためにも、現代語に近くやろうと思いました。少し違和感あるかも知れないと思い、どれくらいの推移にすればいいか悩みましたし、また心配でしたが、適切な線がわかったような気がします。少し話が長くなりましたが、多分、私の話を思い浮かべながら放送を見ていただければ、すぐご理解いただけると思います。
シャワーが浴びられる幸せを感じさせてくれたドラマ
映画もドラマも、それなりの魅力があります。体力的に大変ではありますが、ドラマの方が好きです。厳しく追い上げる魅力があるんです。それで大変ですが、それだけ反応も早いですし、体は疲れても、その状況を楽しめる瞬間もやってきますし。24時間ほとんど寝ずにシャワーも浴びる時間もなく演じていると、他の悩みや心配につけ込む余地がないんです。大きな長所です。ドラマ「マイ・プリンセス」の時は、分量が本当に多かったです。そのため、24時間撮影が続いたこともあります。水木が放送だったので、土日月火、4泊5日間撮影ずくめでした。寝られる時間は車で移動する時間だけでしたし、台本が出てきたらまたすぐに覚えなければならなかったんです。ひどい時は、メイクの途中に眠ってしまったこともあります。近所のホテルでシャワーを浴びてメイクし直さなければならなかった時がありますが、この時、シャワーを浴びることができて感謝する気持ちになりました。今回も大変な撮影になると思います。でも、それだけ一生懸命撮っているし、また面白いものを作っているという意味ですので、期待してください。
なんやかんやと話していると、思ったより長くなってしまいました。こんなに長い文章を書いたのは本当に久しぶりです。私のNAVERスターコラム、楽しんで頂けましたでしょうか。コラムはここで締めくくりますが、私キム・テヒは「チャン・オクチョン」で毎週月火、皆さんにお会いします。なので、あまり残念がらないでくださいね。
そして、私はいつも努力する役者になります。ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。皆さん、本当に愛しています!
文:キム・テヒ
「NAVER スターコラム」は、注目の俳優やアイドル、アーティストたち本人がコラムを執筆。話題のスターが直接書いたコラムをお届けしています。記者 : キム・テヒ、編集 : ファン・ヨンヒ(Issue daily局長)、写真 : Issue daily、ルアエンターテインメント、ロードフォトスタジオ、キム・ヒョボム