【スターコラム】キム・ボムにとって「その冬、風が吹く」のノ・ヒギョン脚本家とは? ― Vol.1

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俳優キム・ボムは、最近息つく間もなく忙しい日々を送っている。SBS水木ドラマ「その冬、風が吹く」と、スクリーンの「サイコメトリー」を行き来しながら活躍しており、韓流スターでもあるため昨年末は日本でソロコンサートまで盛況のうちに終えた。言葉通り、何でもこなせる“イケメンの完璧男”スターと言えば、キム・ボムではないだろうか。特に、ノ・ヒギョン脚本家の最新作で視聴者から愛されている「その冬、風が吹く」では、“男の中の男”オーラを発散させながら、新しい姿をアピールしている。キュートな見栄っ張りで、短気なパク・ジンソン役で愛されたかと思うと、物語の中盤からは義理と愛情を同時に守り抜こうとする、真の男へと変身しつつある。青春アイドル俳優から、格好いい男へと成長しているキム・ボムが、NAVERスターコラムの読者を訪ねた。NAVER読者だけのために綴る、キム・ボムの隠密で秘密めいた物語を期待して欲しい。/編集者

NAVER スターコラム:キム・ボム


1年半休みながら、旅行と恋愛が本当にしたかったです

昨年放送された「パダムパダム~彼と彼女の心拍音」(以下「パダムパダム」)が、僕個人として最も大きく影響された作品でした。「パダムパダム」の前に1年半休みました。ブランクであり、休息期でもありました。デビューしてから5、6年間、1週間まるごと休んだことがありませんでした。休む前に最後の作品を撮って、最初は本当に嬉しかったです。それまで本当に僕は、誕生日も、正月も、クリスマスも、祝日も全部撮影現場で過ごしていたので、それが当たり前のことで、自然に受け入れていたんです。でも、ある瞬間それが辛かったのか、愚痴を漏らしました。所属事務所の代表で親しい兄さんでもある、キングコングエンターテインメントのイ・ジンソン代表に休みたいと言ったんです。ジンソンさんも快く「そうしなさい」と首を縦に振ってくれて、有難かったです^^

初めて休んだのが1年半という、予想より長い期間でしたが、1週間、2週間と家で寝てばかりいたり、運動好きなのでたまに運動しに行ったり、お酒も好きなので兄さんたちとそれまであまり飲めなかったお酒も飲んだりして過ごしました。そして、1ヶ月2ヶ月が過ぎると、季節が一瞬にして変わりました。親しい俳優たちがまた出てきて愛され、僕だけ忘れ去られていくのではないかという不安と焦りを感じ始めました。幸い、僕を守ってくれた人たちがいたので、揺らぐことはありませんでした。「君が揺れてはいけない、君が揺れたら、揺るがされる人が多すぎる」と。

休んでいた間、旅行と恋愛が本当にしたかったのですが、結局両方ともできませんでした。今になってみると、お酒を飲んで、人に会って、運動だけしてましたね(笑) 1年半かけて、それまで出演した作品をもう一回ずつ見たりもしました。撮影当時はわかっていなかったことを、「ああ、僕、こういうふうに演技していたんだ」と後悔したり、6年間前だけを見て走って来ましたが、少し息を整えながら周りを見回してみると、とても新鮮に感じられました。


ノ・ヒギョン脚本家に呼ばれたら、いつでも飛んでいきます

前の作品の大切さを噛みしめていた頃、ノ・ヒギョン脚本家という素晴らしい方に出会うことになりました。胸中の話とも言うべきでしょうか。あの方の作品はいつも、涙を流させるというよりは、胸を打つ作品だと思っていましたが、いざ作品に参加することになると、さらに奥深い何かがあったんです。撮影しながら新しい価値観とか、俳優としてだけでなく一人の人間として、多くのことを感じたと思います。「パダムパダム」で脚本家の先生の話に、「天が開き地が裂けたのが奇跡ではない。一日に千回、一万回ずつ出会える、些細な瞬間こそが奇跡だ」という言葉がありました。これを聞きながら、時間の大切さを感じましたし、価値観も変わりました。非常に明るくなりましたし、時間の大切さ、人の大切さをたくさん感じるようになりました。

「その冬、風が吹く」は、実は中国での撮影中にキャスティングの提案を受けました。昨年夏、ツイ・ハーク監督の「通天帝国(Detective Dee)」を撮影していました。初めての海外進出ということでしたが、ほとんど休み時間なしに次の作品を提案されました。少しは休む時間が欲しい、準備する時間が欲しいという思いで断ろうと思いました。ですが、「ノ・ヒギョン脚本家がお呼びです」と言われて、その場でやると言いました。

当時はキャラクターも作られていない状態でしたが、ノ・ヒギョン脚本家はもしキム・ボムがやると言ったら責任を持って僕の物語を作ってくださるとおっしゃったそうなので、やらないわけにはいきませんでした。「パダムパダム」を撮影していた数ヶ月間本当に幸せだったので、その幸せをまた感じたいとも思いました。体は大変かもしれませんが、心は癒されるとでも言うべきでしょうか。


パク・ジンソン役は人間天使よりも簡単ではありませんか?

「その冬、風が吹く」でパク・ジンソンを演じる時よりも、「パダムパダム」に出演した最初の頃はとても緊張しました。天使というキャラクターだったので親しみもなく、勉強し続けました。「その冬、風が吹く」のパク・ジンソン役の場合は、とにかく人間天使よりは簡単だろうと思いました。でも、いざ台本読みに入ってみたら、やっぱりノ・ヒギョン脚本家の作品は、勉強しないわけにはいかないとショックを受けました。僕自身が、あまり準備ができていない状態だと感じたので、序盤は混乱していました。

ノ・ヒギョン脚本家にしょっちゅう電話も掛けて、第1話と第2話が過ぎて序盤の分量が過ぎて行くと、少しずつ気楽になって、体に吸い付くような気がして来ました。最初は、僕は自分があまりにも下手だと思ったので、「申し訳ない」と謝ったのですが、その度にノ・ヒギョン脚本家はご自分が考えていた姿だと、「ありがとう」と言ってくださって本当に有難かったです。信頼していただいているので、本当に感謝しながら撮影しています。


A pink チョン・ウンジさんは、本当に演技がうまいんです

「その冬、風が吹く」の出演を決める前までは、チョン・ウンジさんのデビュー作を見ていませんでした。出演が確定してドラマを探してみると、チョン・ウンジさんは本当に演技がうまいんです。最初の作品なのにこれほどできるものかと思いました。実際に会ってみると、その歳相応で、元気で優しいです^^ 「その冬、風が吹く」は「応答せよ1997」とはまた違ったジャンルのドラマなので、彼女も序盤は結構凍りついていたと思います。ノ・ヒギョン脚本家の作品という大きな枠の中で演技するのが初めてだったので、ぎこちなかったでしょう。僕もそうでしたから。

チョ・インソン先輩と僕は、以前から親しかったので気楽に演じています。先輩、いつもありがとうございます!!チョン・ウンジさんと一緒に演じる時は、いつも友達のように気楽になるように撮影現場で緊張をほぐそうとしています。ウンジさんは誠実に熱心に演じているので、良い作品にたくさん巡り会い素晴らしい女優になるのではないかと思います。


「その冬、風が吹く」撮影現場、最高の雰囲気です

「その冬、風が吹く」を愛してくださる視聴者の皆さん、この場をお借りしてもう一度感謝申し上げます。ぺこ~~^^……最初は結構緊張していました。競合作が本当に良い作品でしたし、MBCのドラマがうちのものより先に始まっていてすでにたくさん愛されている状況でしたから。

僕はノ・ヒギョン脚本家やキム・ギュテ監督と仕事をするのは2回目だったので、彼らのストレスについてよく知っている方なんです。ノ・ヒギョン脚本家はマニア層のあるドラマ、そんな物語が大嫌いなんです。ただ僕が思っただけですが、今回は特に一般視聴者の皆さんに楽しんでいただける作品を作ろうと、ストレスを感じていたようです。チョ・インソン、ソン・ヘギョ先輩もテレビドラマへの出演は久しぶりで、初放送の時は皆息を潜めて見守りました。

幸い第1週目から非常に反応が良かったので、皆撮影現場で頑張って一生懸命働いています^^他の作品と比較することはできないでしょうが、視聴率だけ気にする雰囲気ではないんです。撮影中に制作陣や出演者の真剣ながらも和気藹々とした雰囲気もそうですし、ノ・ヒギョン脚本家の台本の枠があまりにも手堅いので、集中しやすい面もあります。撮影現場にいなくても、台本一つで集中させてくれる存在感とでも言いましょうか。撮影現場の雰囲気に直接影響する部分だと思います。本当に良い方たちと「パダムパダム」の時も、視聴率をそれほど気にせず、いつも笑いながら撮影に臨むことができました。幸い、今回多くの方に楽しんで頂いているので、嬉しいです。これも全部、視聴者の皆様のおかげです^^

僕の話は、もしかしてつまらなくはなかったでしょうか。初めて長文を書くので、緊張しているし大変です。でも、もっと頑張ってVol.2を書きますので、応援お願いします。次は、家族と子供の頃、そして夢多きサッカー選手だった時についてお話します。

文:キム・ボム

「NAVER スターコラム」は、注目の俳優やアイドル、アーティストたち本人がコラムを執筆。話題のスターが直接書いたコラムをお届けしています。

記者 : Kstyle編集部、キム・ボム、編集 : ソン・ナムウォン局長(OSEN)、写真 : キム・ボム、キングコングエンターテインメント、「サイコメトリー」