キム・ジミン「時の人?実際は男性にモテないんです」

OSEN |

彼女の一言で数十件の記事が書かれる。番組の放送で着た服はすぐに売り切れになる。SNSに遊び心で一つ書き込めば、記者からの電話で携帯が不通になるほどだ。このように行動一つ一つが世間の関心の的となるお笑い芸人キム・ジミンは、誰が何と言おうが時の人だ。

美しい外見に巧みな話術、どこに行っても主人公になりそうなキム・ジミンは、実はただの面白い隣人ではなかった。面白くかつ綺麗で気さくな性格を持つ完璧な人間だった。更に自身の人気を実感できないとし、綺麗という言葉には手を振りながら顔を赤くする。これだけ愛らしい女性を嫌いになる人はいないだろう。

キム・ジミンは自信に溢れながらも謙虚だった。彼女は自身が最近時の人だという言葉に怪訝そうな反応を見せ、昨年末の「2012 KBS芸能大賞」の最高視聴率が、自身が受賞の感想を語るシーンだったという事実に、子どものように喜んだ。

「時の人とよく言われますが、そのたびにとても不思議です。いい歳して、男性から連絡があったりナンパされたりしたこともないので、本当に人気があるのか、実感が湧きません。視聴率の話も、最初聞いて『何で?すごい!私が泣いたからかな』と思いました。よく考えてみると、その時間に、MBCで放送されていた『メイクイーン』が終わり、チャンネルを変えたところで私が映ったんだと思います(笑) とにかく、本当はそうだとしても嬉しいです」

高まった人気は、彼女を喜ばせるが、時には苦痛にもなる。同僚のお笑い芸人キム・ギリに遊び心で投げた一言が、一日中ポータルサイトニュース画面のトップとなり、SNSに遊び心で掲載した投票率に関する公約に注がれた世間の関心は、彼女にとっては耐え難いほどだった。

「実は些細なことすべてが記事になるのが怖いです。他の人のように、私の日常を語りたいためのSNSだったのに、今や一つ書き込むときに何回も修正します。大統領選挙のとき、投票率が70%を超えたら『ギャグコンサート』でビキニを着るという記事が報道されたときは、本当に取り返しのつかないことは口にしてはいけないという教訓を得ました。そして記者の方々にキム・ギリは93点と軽く言ったときも、記事には『キム・ギリに好意を抱く』というふうに書かれ、夕方になると『キム・ジミン、キム・ギリに告白』になっていました。嬉しくも怖い、複雑な気持ちです」

キム・ジミンが語ったように、キム・ギリとキム・ジミンの交際は、多くの人の関心の的になった。KBS 2TV「ギャグコンサート」のイケメン男女の出会いは、番組の高い人気だけに話題となっている。キム・ギリについて尋ねると、豪快に笑いながら「ギリは私にまったく興味がない」と答えた。

「ギリは4次元(人並み外れて風変わり)です。演技するときはカッコいいけれど、実際は猟奇的な男に近いです。男として感じられません。それでも、カップルを演じるときはお互いに真面目になろうとします。演技の途中ギリが私にハグするために近づいたとき、『こいつ、男だな』と思ったことはあります」

朝早くからインタビューに応じたキム・ジミンは疲れて見えた。それでも、たかが目の下のクマくらいで美貌は隠せない。彼女は外見に対する賞賛に「今度すっぴんを公開するので、その時にまた判断して欲しい」とセンスのある返事で笑いを誘った。

「すっぴんで『ギャグコンサート』の練習室に行くと同僚たちにののしられます。以前、出勤早々、私の顔を見たギリがメイクを落として公開すると喧嘩を売ってきました。メイクしにショップに行くと、他のお客にばれないように素早くメイクしてくださいます。正直綺麗だとデビューの頃から言われていたんですが、未だ慣れません」

キム・ジミンは整形に関する話もためらいなく語った。詳しく聞いていないにも関わらず、次々と話してくれる彼女は、面白ければ何でもいいとし、お笑い芸人らしい徹底したプロ意識(?)を見せた。

「目はしました。実は『ハッピートゥゲザー』でチョン・ギョンミ先輩から先に話を持ち出され、慌てたのは事実です。それでもいつかは明かそうと思っていましたし、タイミングを逃したんです。でも、面白かったからそれでよかったです」

キム・ジミンのストレートな答えとセンスのある話術は、相手を魅了する力を持っていた。彼女に理想のタイプについて聞くと、寂しいという愚痴と共に自身ならではの男性観についてすらすらと語った。

「2年間恋愛を休んだので、そろそろ恋愛が始まってもいい時期だと思います。理想のタイプは印象のいい人です。カッコよすぎる人は嫌いです。チャ・テヒョンさん、ユ・スンホさん、ユ・ジュンサンさんのように優しそうな印象の人が好きです。ウォンビンさん、カン・ドンウォンさんのように、彫刻のようなイケメンはあんまりです。もしそのようなイケメンと付き合ったら、結婚してもすっぴんを見せられなさそうなので(笑)」

最近「ギャグコンサート」に登場するキム・ジミンの男には、キム・ギリに続きホ・ギョンファンが追加された。「乞食の品格」というコーナーでホ・ギョンファンと共演しているキム・ジミンは、お笑い芸人最高のイケメンとしてホ・ギョンファンを挙げ、彼のイケメンな顔に驚いたりすると告白した。そして演技でもっとも相性のいい相手役としてはキム・ギリを選んだ。

「ギリとは演技の相性がいいと思います。ギョンファン先輩はアドリブ派です。私はステージでアドリブを加えながら、練習した通りにしないと困惑してしまいます。初めて“イケメン乞食”をする時も、ギョンファン先輩のせいで苦労しましたが、最近は先輩のアドリブに『あ~この乞食野郎が』と返せばいいので楽です」

終始明るい表情で愉快に会話をリードしていたキム・ジミンは「ギャグコンサート」ランク2位の女性お笑い芸人として、どのような考えを抱いているのかとの質問に、すぐに真剣な表情で考え込んだ。常に笑っている彼女の胸のうちは、誰よりも慎重で重いものだった。

「最初私はサポートする役割で始めました。そうしながら少しずつ世間に自分をアピールしました。後輩たちがどんどん入り、ランク2位まで上がったんですが、後輩たちには、サポートする役割をしながらもそのまま埋もれてしまわないように、一生懸命に努力して欲しいです。(シン・)ボラや私を見ながら、サポートする役割に留まるわけにはいかないと考えて欲しいです」

時の人と呼ばれ人気を博している彼女だが、明らかに人気下落に対する恐怖も抱いていた。2013年は綺麗で面白いと、両方とも褒めてもらいたいという希望を語ったりもした。

「今年は綺麗だけでなく、綺麗で面白いと言われたいです。実は人々の記憶から忘れ去られることが一番怖いです。今が頂点だと思わず、更に上れるところがあると思っているので、引き続き見守って頂きたいです。私のことを、アバターを育てる気持ちで、すくすく成長する姿を見守ってください」

記者 : パク・ジョンソン、写真 : イ・テソン