【さよなら「優しい男」 Vol.1】成功の秘訣と2%足りないエンディング

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※この記事にはドラマ「優しい男」の結末に関する内容が含まれています。
写真=KBS 2TV「優しい男」スクリーンショット
KBS 2TV水木ドラマ「優しい男」(脚本:イ・ギョンヒ、演出:キム・ジンウォン、イ・ナジョン)が主人公たちのハッピーエンドで今月15日に幕を下ろした。9月12日から放送開始となり、第3話で水木ドラマ視聴率1位の座についた後、一回もトップの座を譲らなかった「優しい男」。「優しい男」の成功秘訣を探ってみた。

さすがイ・ギョンヒ脚本家

「優しい男」の成功にはイ・ギョンヒ脚本家の力が大きな割合を占めた。「優しい男」はいわゆる“ミサ(ドラマ『ごめん、愛してる』の韓国語タイトルの頭文字をとったもの)廃人”を生み出したイ・ギョンヒ脚本家の代表作である「ごめん、愛してる」を思い出させるようなストーリーとキャラクター展開で、視聴者をドラマの世界へ強烈に引き寄せた。さらに魔性の男性キャラクターであるカン・マル(ソン・ジュンギ)で、ドラマのメインターゲットである女性をとりこにして、多少無理のある設定もイ・ギョンヒ脚本家が書けば違うという評価を受けた。

俳優たちの活躍

「優しい男」は毎回、様々などんでん返しが起こる最近では珍しいドラマだった。どんでん返しの登場回数はスリラー映画に負けないという評価。それでも、ドラマ本来のラブストーリーを逃さず、最後まで持っていけたのは、ソン・ジュンギ、ムン・チェウォン、パク・シヨンなど、俳優たちの演技力のおかげだ。放送前日に台本が渡される厳しい環境の中でも、乱れない強い集中力でそれぞれ自分の役を演じきった俳優たちは、「優しい男」の成功の立役者だ。

新人監督の斬新な演出

今年のKBSドラマは、ドラマデビューしたての監督たちの活躍が光った。「赤道の男」のキム・ヨンス監督、「棚ぼたのあなた」のキム・ヒョンソク監督、「優しい男」のキム・ジンウォン監督がその主人公だ。キム・ジンウォン監督は「赤道の男」の後続で編成された4部作の短幕ドラマ「普通の恋愛」を通して演出力が認められたことに続き、初のミニシリーズドラマ「優しい男」の成功で、視聴者に存在を知らしめた。

2%足りないエンディング

スタートも、過程もよかったが、結末に至るにつれて弱点が現れた。あまりにも多い複線はドラマ全体の雰囲気を乱し、キャラクターに頼ったシーンの連続は、ストーリー展開に停滞を起こした。長い間、激しく対立していた二人の女性、ハン・ジェヒ(パク・シヨン)とソ・ウンギ(ムン・チェウォン)が、カン・マルの健康状態を知った後、あまりにも早くお互いを認めたり、カン・マルの記憶喪失など、2%物足りないエンディングを残した。

記者 : イ・ウイン