「メリダとおそろしの森」カン・ソラ、お姫様が母親の買ったドレスを脱ぎ出した

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「メリダとおそろしの森」のメリダとカン・ソラは似ている?

カン・ソラは、気遣いのある女優だ。台風で雨がひどく降っていた17日、傘をさしてカフェの外で自身を撮影するカメラマンに対し「ああ、どうしよう」と心配し続けていた。

だが、彼女は家族に対しては無愛想だという。彼女が吹き替えで参加したディズニー・ピクサーのアニメーション映画「メリダとおそろしの森」VIP試写会の日程をうっかり忘れ、親にも伝えなかったという。他の人から聞いた母親だけが参加したということを聞くと、何ともクールな家族だ。

ディズニー・ピクサーの13番目の作品で、初めて女性、それもお姫様を主人公にした「メリダとおそろしの森」で、カン・ソラはメリダ役を演じた。きれいにするためには約4日間はかかりそうな癖毛のメリダは、ドレスよりは弓を射ることが好きなさばさばとしたお姫様だ。お姫様としての品が探せないほど豪快に笑ったり、大声を出したりするメリダのせいで、カン・ソラは録音初日からものすごいエネルギーを使わなければならなかった。
メリダは、これまでカン・ソラが演じてきたキャラクターの延長線上にある。彼女を人々に知らせた映画「サニー 永遠の仲間たち」ハ・チュンファの蹴りを思い出してもいい。彼女は「チュンファのように気さくだけど、メリダのように男に頼りたい気持ちはなく、へソンのようによく傷付く」と語った。


太り過ぎたせいで……演技学院から門前払い

カン・ソラが一番好きなピクサーの作品は「WALL・E/ウォーリー」(2008年)だ。ただ知っている映画の題名を言っただけではないかと思ったら「世の中でその人と自分だけが残っている状況での愛が美しい。どんどん生きることが厳しくなるから最後には愛する人がロボットになるかもしれないと思った」とすらすら語る感想が尋常ではなかった。人々が皆宇宙に行ってから地球に一人残された廃棄物処理用ロボットのウォーリーについて、かなり印象的に覚えていた。

今回メリダ役を演じるためディズニーのアジア地域の関係者と打ち合わせをした時にボーナスポイントを得たのも、ディズニーファンとして蓄えていた知識のおかげだ。関係者は「ノートルダムの鐘」の女性主人公の名前を聞き、カン・ソラはディズニーの職員もよく思い出せないというエスメラルダをすかさず答えたという。
幼い頃からディズニープリンセスシリーズのファンだったカン・ソラは、一人娘をお姫様のように育てたいという母親の希望通り、お姫様風ドレスを楽しんで(?)着た。きれいに育って教師になって、教師の人と結婚してほしいという親の願いとは違い、カン・ソラはいつからかその理想から遠ざかっていった。

「娘がある日突然スカートの代わりにデニムばかりはいたり、パンばかり食べて太ったり、武侠小説を読んだり。一人娘だから一人で遊ぶ時間が多くて、主に本を読んだりしたけど、武侠小説が好きだった。そして中学校3学生の時に演技をすると言ったから、親としてはビックリするしかないでしょうね。でも、太っていたから演技学院からはかなり門前払いされました。だから、私を受け入れてくれた学院に通いました(笑)」

パンを食べ過ぎて体重が70キロ近くなったこともあるが、カン・ソラは親に演技への意欲を見せるため20キロ減量した。そして“強い女の子”だと認められた。今も、ぽっちゃりとした頬が一番ストレスだと言う彼女は「これだけなくなれば空も飛べそう」と言いながら両手で頬を包んだ。

何でも一人でやってきたので、人に頼るのが難しい

カン・ソラが演劇映画科に進学すると言った時に親との対立が激しかったように、メリダの母親であるエリノア王妃は“お姫様の品格”について、男の子ような娘といつも喧嘩をする。そのような母親を少し「変えてほしい」と魔女に頼んだだけなのに、呪いにかかった母親は熊になってしまう。メリダが決まった時間までに魔女が出した問題を解くことができなければ、母親は一生人間に戻ることができない。

メリダが熊の姿をした母親を抱きしめて涙を流す後半部のシーンを録音する時、カン・ソラは「実際に涙が出て、台詞を言えないほど喉が詰まった」と話した。母親への申し訳ない気持ちに完全に入り込んだカン・ソラの声は、“泣き真似をする”ことではなかったため、正確な発音でなくても映画にそのまま収められた。

母親の小言なしに弓一つだけあれば生きていけるようだったメリダのように、カン・ソラも何でも一人でやることに慣れている人に育った。だが、時にはそれが負担にもなるようだ。

「幼い時から漠然と、『いつかは一人になれるから早く未来を開拓し、親を支えてあげなければ』と責任を感じました。裕福な方ではなかったので私が親を養わなければならないと思いました。小学生の時からバイトで雑用のようなものをしました。スーパーでちょっとだけ仕事を手伝って500ウォン(約35円)でももらいました。

何でも一人でやってきたから『私がやります』とはよく言うけれど、『やってください』という言葉は絶対に言えません。芸能人という職業になってから人に頼り始めました。だけど、私はまだ幼いけれど、周りからは一人でも上手くやれるだろうと思われたりします。『あいつは大丈夫だ』と思われるわけですね」

そのようなカン・ソラも母親の目にはいつまでも子供のように見えるようだ。もう母親よりはマネージャーと一緒に過ごす時間が多い娘に「ご飯は食べたの」「晩御飯は、何を作ってあげようか」と聞きながらいつも面倒を見てくれるという。カン・ソラは、お姫様の話である前に母娘関係に対するメッセージを伝えている「メリダとおそろしの森」について「母と娘が一緒に見ると一番良いと思う」と推薦した。母娘関係に対するアドバイスでもあった。

できるだけ会話で解決すること。誤解が生まれる前に解決すること。

記者 : イ・ジョンミン、イ・ヒョンジン