「Dr.JIN」政治は戦う技ではなく、妥協する技

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処世術に長けた興宣大院君が見る者の目を引く

「Dr.JIN」の中の興宣大院君(フンソンデウォングン)のイ・ハウン(イ・ボムス)が、妥協を知らない政治界に一撃を加えた。

15日放送されたMBC週末ドラマ「Dr.JIN」(脚本:ハン・ジフン、チョン・ヒョンジン、演出:ハン・ヒ)の第16話では、チョ大妃(チョン・へソン)が後継ぎの決定に慎重な立場を見せた。哲宗(キム・ビョンセ)の死去後、親族と臣下が集まった場で、興宣大院君の息子を世子(王の跡継ぎ)にすることをキム・ビョンヒ(キム・ウンス)の勢力が妨げようとすると、チョ大妃は「無理をして決める必要はない」と一歩退いた。

これまでチョ大妃は、興宣大院君を支える後見人のようだったが、長い王室暮らしから処世術に長けるようになったのだ。チョ大妃は、勢道政治問題の深刻性を誰よりもよく把握していたが、だからといって、興宣大院君を全面的に支持することはしなかった。

これに対して、側近のイ・ギョリ(キム・ミョングク)が「なぜ興宣大院君の思い通り、後継ぎを決めなかったのか」と問うと、チョ大妃は「私が興宣大院君の味方のように見えるか。味方とは浮き沈みをともにすることを決意した者同士のことだ。私はミョンボクを世子にするつもりだが、臣下が反対するのに、無理をする必要はない。興宣大院君の出方を見て判断しても遅くはない」と話した。つまり、興宣大院君の出方が重要であるということだ。

結局、チョ大妃の支えなしに息子を世子にしなければならない興宣大院君は、キム・ビョンヒに対して「今まで暮らしてきた通り、そのまま住めるようにしよう」と提案した。

もちろん、キム・ビョンヒはこれを受け入れなかった。「ミョンボクを王位に就かせる時は、私の許諾が必要になる」とし、「今の状態では、これ以上の切り札はあなたにはない」と、交渉の余地がないことを明らかにした。

だが、興宣大院君も政治に心得がある人物だ。彼は自身の命を担保にして、「後継ぎの話し合いの中で、安東(アンドン)金氏一族の方で、王位を継ぐ可能性のありそうな親族を殺そうとしたという話が漏れたら、困るのではないか。あり得ないことだ」と言い、キム・ビョンヒを圧迫した。

これに耐えられなかったキム・ビョンヒは、チョ大妃に「後継ぎを決めなければならないという興宣大院君の話は一理ある」とし、「王室を整備し、民衆を結束させるためにも、後継ぎを決めるべきだ。大妃の養子になったミョンボクが適当な人物だ」と話し、興宣大院君を積極的に支援した。

「どういうことか」というイ・ギョリの問いに、興宣大院君は「政治に必要なのは戦いでの技ではなく、妥協する技だ」と話した。

視聴率調査機関のAGBニールセン・メディアリサーチによると、15日に放送された「Dr.JIN」は、全国基準で11.9%の視聴率を記録、14日に放送された第15話(12.1%)より0.2%下降し、放送開始以来の最低視聴率を記録した。

記者 : イ・ヨングァン