Jjun「僕の修飾語のように“勇敢に”乗り越えて行きたい」

TVREPORT |

写真=クールエンターテインメント
アイドルグループが占領した歌謡界に一人で堂々と挑戦状を突き出した新人歌手がいる。その名はJjun(ジェイ・ジュン)。男性ソロとしてデビューするのは、今の歌謡界ではリスクがかなり大きいという声が多い。しかし、なんと11年の練習生生活を経て歌手デビューを果たしたJjunは、だからこそ大胆に自分の名に“勇敢なソロ”という修飾語をつけた。

実力のせいでデビューが遅くなったわけではない。アンダーダンスチームで磨いてきたダンスの実力はすでに他の追従を許さない。数多くのハードルを乗り越えて初のミニアルバム「Just Cry」でデビューしたJjunの目からは誰よりも強い意志が輝いていた。

「新人歌手です、と紹介すると、大体『何人組なの?』という答えが返ってきます。最近は歌手といえばアイドルグループに定型化されたことの証とも言えるでしょう。ソロとしてデビューすることで、自分の重みは重くなったけど、負担はそんなに感じていません。僕の修飾語のように、“勇敢に”乗り越えていけば成功するだろうと思います。もちろん、時々寂しくなることもあるんですけどね。(笑)」

今回のデビューアルバムは、有名作曲家である勇敢な兄弟が作曲及びプロデューサーとして参加したことで話題になった。まだ検証されていない新人Jjunのデビューアルバムのプロデュースを勇敢な兄弟が快諾したことには、練習しているJjunの姿を収めたデモデープが一役買ったという。もちろん、勇敢な兄弟にとっても新人歌手との作業は自分たちの認知度を踏まえた上で負担になるはず。そのため、Jjunに練習している姿を収めた動画を先に見せてほしいと提案したという。

「動画にはラップと歌を歌う自分の姿が収められていました。一緒に作業することになり初めて会った時、勇敢な兄弟は僕に笑ってくれました。アドバイスもいろいろしてくれました。ここは大変なところだ、アイドルが歌謡界を占領したと言っても過言ではないけど、一緒に頑張ってみようと。力を貸してくれる勇敢な兄弟を見て、僕ももう一度覚悟を決めました」

その結果、Jjunのデビューアルバムは誕生した。しかし、「歌手」という名前を得るまで彼は様々なハードルを越えなければならなかった。練習生生活だけで11年だったと話したものの、彼が歌手の夢を持ち始めたのはこれより先の15年前のことだという。歌手になろうとして事務所と始めて契約を結んだ時のJjunの年はわずか16歳だった。

「実際、前から一人で練習したり、アンダーダンスチームで活動をしたりしていました。歌手になるために契約を結びましたが、練習をしている過程でよくないことが起こりました。そんな中、偶然SMエンターテインメントの関係者にスカウトされました」

韓国最高のエンターテインメント企業と呼ばれるSMにスカウトされたが、決して簡単な道ではなかった。SMに入っても練習生生活を始めるしかなく、毎月行われる月末評価から生き残らなければならなかった。またSMで練習生生活をしたからといって必ずデビューできるという保証もなかった。Jjunは自分をキャスティングしたSM関係者からこのような話を聞いて、揺らぎ始めた。

「彼は他の関係者とともに新しい会社を作ると言いながら、僕を誘いました。幼い僕にとってもすごく甘い提案でした。僕も早くデビューしたくてその会社に移りました。しかし、結論から言うとその会社でデビューできませんでした。その後にも毎回似たような問題が発生し、デビューが遅くなったんです。僕は大人たちの言葉に僕の人生が左右される状況が大変でした」

ここまで来ると歌手デビューを諦めても可笑しくない。しかし、Jjunはそうしなかった。自分を騙した大人たちを恨んでもみたけど、その人たちのせいで自分の夢を諦めたくなかった。それで最初から始めようと思い、一人で練習し、人々に会い、オーディーションも受けた。そうしている途中に時間は11年が過ぎ、その過程でも5、6回の挫折を経験した。今回のアルバムが彼にとって大きな意味を持つしかない理由である。

デビューが遅くなったため、彼は自分の現実的な状況も解決しなければならなかった。そのため、多様なバイトをしながらお金を稼いだ。だからなのか。Jjunはまだ公共の交通手段が楽で、お肉が大好きだという。Jjunのマネージャーが「Jjunはコントロールすることが簡単だ。お肉さえ食べさせてあげれば、すべてがOKだ」という話で肉好きJjunを代弁することもある。

「時々TVで芸能人たちの話を聞いてみると、当時の僕の状況とすごく似ていました。そんな彼らを見るたびに『同じく大変な時期を経験したのに、あの人たちはTVに出ている』と思い、苦しかったです。それでもっと覚悟を固めました。バイトと練習生生活を並行しましたが、練習室にもっと早く行ったり、約束時間も徹底に守ったりしました。事務所は僕がバイトしていることを知りませんでした」

そんな苦労の末、Jjunは家族のような今の事務所の人々と出会えることができた。数多くの事務所から傷つけられてきたJjunに今の事務所は「信頼」を与えてくれたという。Jjunは「ただの事務所というよりも、みんなが家族みたいです。これまで一度もそんな風に感じたことはなかったんです。強圧もなく、僕という人を尊重してくれました」

このように紆余曲折の末にデビューしただけに、Jjunは「必ず成功しなければならない」という重荷を背負っている。Jjunは最初の目標として自身の音楽と名前を人々に広めることを挙げた。そして、それほど若くない年でデビューしたため、絶えず努力すれば全てを得ることができるということを証明する希望になりたい、という思いも語った。

「実際、今K-POPブームが巻き起こっていますよね?僕は多くの偉大な先輩たちが築いてくれた恩恵を享受する立場だと思います。長期的には多くの国で自分ならではのパフォーマンスを披露するのが僕の夢です。Jjunという名前を広めるのも重要ですが、僕も先輩たちのようにK-POPを広めることに一役買いたいです(笑)」

記者 : チャン・ヨンジュン