「動画をクリックしただけなのに」カン・ビョル、新たなホラークイーンの誕生

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強烈なインパクトを与えたホラークイーン、カン・ビョル

「動画をクリックしただけなのに」は、カン・ビョルという女優を人々にはっきり印象付けた作品になるだろう。

ホラー映画「動画をクリックしただけなのに」は、正確な状況や事実も確認せず、むやみに魔女狩りをする悪質なコメントやそれによって被害を被る女子高生の話を描く。劇中でカン・ビョルはパク・ボヨンの妹に扮し、自身が過去に何も考えず書き込んだ悪質なコメントによって何者かから殺害の脅迫を受ける女子高生を演じた。

劇中でカン・ビョルは、ハツラツで純粋な女子高生が恐怖に包まれて狂っていく姿まで、多様な演技を見せる。明るくて大きい目が、ある瞬間にはものすごく怖くなるほど殺伐としたホラークイーンの演技を披露する。

「初主演だし、本当にやりたかったんです。ジョンミというキャラクタ―は非常に多様な面を持っていました。ハツラツとした面もあるし、怖い面もあるし、セクシーな面もありますね。新人であるだけに、このような役を上手くこなせばいいチャンスになるだろうと思って、本当に真剣な気持ちでオーディションに参加しました」


「監督は、私の目から殺伐さを感じたそうです」

そのような気持ちでキム・テギョン監督のオーディションに参加した。オーディション当時にカン・ビョルは、目をむいて真剣さをもっぱら“目”で伝えたと言う。

「後に監督が『目だけを見てキャスティングした』とおっしゃいました。私は、どうしてもその役が演じたくて、オーディションのときに監督と話しながら一度も視線を逸らしませんでした。じっと見つめていたし、涙が出るほど一点だけを見つめていました。それで、監督が私の目から殺伐さを感じたとおっしゃって、ジョンミ役を任せてくれたそうです」

そのようにしてカン・ビョルは、「動画をクリックしただけなのに」でパク・ボヨンと一緒にホラー映画のヒロインになった。撮影を始めてからカン・ビョルは、監督と役について細かい分析をし、同い年だが本当の姉のように配慮してくれたパク・ボヨンのおかげで、毎回撮影を落ち着いてすることができたと言う。


「最初に悲鳴をあげたときは、目の回る感覚でした」

だが、ホラークイーンデビューは簡単なことではなかった。目から強烈なレーザービームを放つだけではなく、悲鳴をあげなければならない。また、あちこちから飛んでくるものたちを身体で受けなければならず、映画の最後では、ワイヤーアクションで長時間空中に浮いていなければならなかった。

「初めて悲鳴をあげたときは、たくさん呼吸するせいで目が回るほどでした。でも、徐々に要領がつかめて悲鳴をあげるとき、快感や喜びを感じるようになりました。私にこれほど悲鳴をあげる機会があるのでしょうか(笑) これまで溜まっていたストレスも吹き飛んで面白かったです」

ホラークイーンになる過程より大変だったのは、地下鉄の中で女子高生3人に対抗して1人で戦うシーンだった。地下鉄での乱闘シーンのため、撮影前までアクションスクールで練習し合わせたが、監督が「あまりにも作られた感じだ」と言い、撮影当日に本当に喧嘩することを指示したと言う。

「監督が撮影当日に『本当に喧嘩してほしい』とおっしゃったので、3人に対抗して本当に戦いました。“あぁ、分からない”という気持ちで、皆で頭を掴んで喧嘩しました。でも、3対1だったので体の力が抜けました。そのシーンを撮ってからしばらくの間ボーっとしていました。疲れ切ったので」


「親の悪口を書かれた悪質なコメントに一番傷付きます」

映画は、間違ったインターネット文化に対しての警戒心を呼び起こすメッセージを含んでいる。あまりにも簡単に書き込め、あまりにも簡単に非難するこのごろの軽いインターネット文化が、家庭を破壊することもできるということが要点だ。実際にカン・ビョルは、このようなインターネット文化による被害にあったことはないのだろうか。

「私は、デビューしてまもなく『チョンジンの女子高生4』というリアリティー番組に出演しました。その番組のコンセプトが遊んでいる女子高生を改善させる番組でした。実は、全部台本や構成がありました。リアリティー番組だと言っても100%リアルなわけでもないのに、その番組のせいで私の親まで非難されました。その番組で女子高生のイメージが良くなかったけど、悪質なコメントで、私の親を非難する内容がありました。何一つ足りないところがないよう、私をよく育てるために努力してきた親なのに、私ではなく、親の悪口まで言われたことはとても胸の痛いことでした」


「演技がもっと上手になりたいです」

芸能界に進出することに対し、最初は非常に保守的だったカン・ビョルの両親は、今は役者として歩み出しているカン・ビョルの一番のサポーターになってくれていると言う。

「親にとっても堂々とした誇らしい娘になりたいし、そのためにこれからもっと上手く演技したいと思います。演技に対する欲は限りがないようです。それよりも先に、観客や視聴者の方々にさらに共感してもらえる演技をしたいです」

映画「動画をクリックしただけなのに」で“第2のムン・ソリ”を予感させるカン・ビョル。今後彼女の活躍に期待をかけてみたいと思う。

記者 : イ・ジョンミン、チョ・ギョンイ