水木ドラマ“第2次大戦”ジャンル対決が見もの

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写真=KBS、MBC、SBS

5月放送開始の水木ドラマ「カクシタル」「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」「ファントム」

3つの放送局(KBS、MBC、SBS)が野心的に出した水木ドラマが、24日に全て幕を下ろした。

放送の初期には、キム・ジョンハクプロダクション、イ・ジェギュ監督が制作した「キング~Two Hearts」の圧倒的な勝利に見えた。だが「屋根部屋のプリンス」が放送3週目に「キング~Two Hearts」を抜いて視聴率トップを記録した。これに負けず「赤道の男」が複数のシンボル、オム・テウンの好演とともに水木ドラマのトップに浮上してから僅少な差で1位を守っていた。水木ドラマ“第1次大戦”がこのように視聴率において確かな勝者なしに放送終了を迎えている中で注目すべきことは、3つの放送局の次回作である。


週末は「1泊2日」、水木には韓国版スーパーヒーローKBS「カクシタル」の俳優チュウォン

写真=KBS
KBSは「赤道の男」の後続作品として「カクシタル」(脚本:ユ・ヒョンミ、演出:ユン・ソンシク)を出した。「『アベンジャーズ』に出てくるスーパーヒーローが韓国にもいるという設定なのか?」と思い、フフッと笑うかもしれない。だが、あらすじと出演する俳優が分かった瞬間、いつの間にか「アベンジャーズ」は忘れてしまうだろう。

「製パン王キム・タック」「烏鵲橋(オジャッキョ)の兄弟たち」「ハッピーサンデー-1泊2日」まで、“KBSの男”と言っても過言ではない俳優チュウォンが、主人公のイ・ガントを演じる。チュウォンは「製パン王キム・タック」でその存在を知らせ、平均視聴率37.7%を記録した「烏鵲橋の兄弟たち」で好演を見せた。AFTERSCHOOLのユイとチュウォンが見せた週末の夜の甘い演技で平日の疲れを吹き飛ばした韓国の視聴者の心を「カクシタル」のイ・ガントが、水木の夜に掴むことができるのだろうか。

「カクシタル」で注目すべき人はもう一人いる。それは、2003年にデビューしてから着実に活動してきたユ・ヒョンミ脚本家だ。2008年「神の天秤」2010年「楽しい我が家」の脚本家として視聴者に知られている。彼女が作品を通じて伝えようとする“物騒な世の中にすっきりした一発”は何なのか気になる。

写真=MBC

MBC「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」キム・サムスンって誰?私はゴールドミス“ファン・ジアン”

成功したキャリアウーマンのファン・ジアン(キム・ソナ)が、一夜の過ちから子供を持つことになるラブコメディだ。

「私の名前はキム・サムスン」のキム・サムスン、「シティーホール」のシン・ミレ「女の香り」のイ・ヨンジェ。キム・ソナが演じ、視聴者が熱狂したキャラクターの名前だ。「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」(脚本:チョ・ジョンファ、演出:カン・デソン)は、このように作品ごとに魅力的なヒロインを演じてきた女優キム・ソナが選択した作品ということでより注目されている。彼女がこれまで演じたキャラクターは、正義感に満ちている人だが、いつも損するなど賢くなさそうに見える人物がほとんどだった。

だが、今回は違う。「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」のヒロイン、ファン・ジアンは靴会社最高のデザイナーで理事として成功に向かって走るゴールドミスである。社会的に成功し、人を羨むことのない生活を送る素敵な女性を演じるキム・ソナ出演の「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」に、いかに多くの視聴者が集まるのか期待される。

ドラマの背景が靴会社であるだけに、ファッションや靴に興味の多い女性視聴者たちもトレンドをキャッチするために注目しても良さそうだ。

写真=SBS

SBS「ファントム」“サインアリ”これからは“幽霊アリ”になるだろう

「ファントム」(脚本:キム・ウニ、演出:キム・ヒョンシク)は、Twitter、ブログなどで広がるサイバー犯罪と人間群像の秘密を暴いていくサイバー捜査隊員の哀歓と活躍を描いたドラマだ。“サインアリ”(ドラマ「サイン」に夢中になる病)という新しい造語まで誕生させたSBS「サイン」のキム・ウニ脚本家とキム・ヒョンシクプロデューサーがもう一度意気投合したという点にも注目する必要がある。

“サイバー犯罪”というユニークな題材でドラマを展開して行く点も独特である。ドラマがこの時代の“また別の世界”であるサイバースペースをどのように表現するのか、サイバー上の事件・事故の解決をどれくらい上手く展開していくのか見守るべきだ。「サイン」と題材は違うが、同じジャンルの捜査ドラマで似たような雰囲気に一貫するのではないか憂慮されるが、このような思いは取り越し苦労になってほしい。

「ファントム」では、久しぶりにドラマに復帰するソ・ジソブも見られる。その他にもイ・ヨニ、オム・ギジュン、クァク・ドウォン、ソン・ハユンなど、映画でも脚光を浴びる俳優が勢ぞろいし、関心を集めている。

「キム・ソナと視聴率で賭けをした。初放送の視聴率が低い人がご飯をおごることにした」22日に俳優オム・ギジュンが「ファントム」の制作発表会で言った言葉だ。自信溢れる「ファントム」が1位になるのか。そうでなければ「カクシタル」や「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」が視聴率の勝者になるのか。水木ドラマの“第2次大戦”は30日に始まり、勝者の決定は視聴者のリモコンにかかっている。

記者 : ホ・ジョンユン