ソン・ジェリム「キム・スヒョンの人気に便乗している気分」

OSEN |

昼も夜も主君への思いで急激に老けたのではないかという目線もあった。初作品同様だったので、悩み事が多く、痩せてしまい、作品のためにまた6キロを増やした。俳優ソン・ジェリム(28)はこうして「太陽を抱く月」のウンとして、決して簡単ではない道を歩みだした。

MBCドラマ「太陽を抱く月」でウンは朝鮮一の剣士だ。主君であるイ・フォン(キム・スヒョン)の命のあるところなら、いつでもいた。ヤンミョン(チョン・イル)が反逆を企て、刀でフォンの首を狙うその瞬間、ウンは長い友であるヤンミョンの首を狙った。ウンの頭の中にはただフォンを支え、ヤンミョンの安危を心配すること以外には何もなかった。このように、恋愛ドラマで残された一匹の雁のように、恋愛関係の一つも無いが、ソン・ジェリムは楽しいという。

「今回の作品で、キム・スヒョン、チョン・イル、このように男ばかりと呼吸を合わせていたので、男同士でいるのが楽になりました。撮影中、時間が出来ると3人でたくさん話しながら友情が硬くなりました。なので僕だけ恋愛関係がないことを残念だと思いません。にしても、男ばかりといるのは、ここで止めたほうがいいですよね(笑)」


「最初の頃は悩みが多かった」

「太陽を抱く月」は子役によるドラマとの言葉が出来るほど、子役の役割が多かったので、成人の俳優が登場してからしばらくの間、馴染む時間が必要だった。彼は「子役たちが良いスタートを切ってくれたので負担があり、最初の頃悩んだりもしました。監督も、子役から成人俳優に変わり、視聴者の立場からは子役と別れを告げなければならないという、裏切りさえ感じるのではないかとおっしゃるくらいでした」と語った。

ソン・ジェリムが初登場した後、視聴者からは老けて見えるとの声が上がった。それもそのはず、ただでさえ線の太い顔なので痩せてしまい、時代劇に出そうな本当の武士の姿をしていた。「太陽を抱く月」は純愛ドラマなので武士もある程度、綺麗に映る必要があった。

「初作品同様だったので、僕がどのように画面に映るのか分かりませんでした。たくさん痩せたこともありますが、顔の角がそこまでだったとは…びっくりしました。照明があたっても顔に影が出来ていました。クマって目の下だけでなく、頬まで伸びて来るってことご存知ですか?(笑) 結局2~3週間にかけて6キロ増やしました。後からは綺麗と言ってくれた視聴者もいたんですが、その言葉を聞いて嬉しかったです」

今だから笑いながら話しているが、新人俳優への叱咤は痛いものだった。彼は「最初から痩せず、完璧な姿で出ればよかったのに、そこが残念だ」とし、「自分の体についてあまり分からず、管理が足りなかった思う」と語った。


「ホヨム」ソン・ジェヒと兄弟? 実は…


ソン・ジェリムはモデルで活動していて、役者の道を歩むようになった。役者としてのデビューまで、かなり時間がかかると思い、お金を稼ぐためにモデル業界に入った。その間、映画「グンプリ」(2010)、「女優たち」(2009)に出演したこともあるが、本格的な演技をしたのは「太陽を抱く月」が初めてだった。

彼は、「このように大きな声援を頂き、どうすれば良いのか分からない。僕が見せた演技を超える声援を頂いた。これは全部、王の護衛武士として、キム・スヒョンの人気に便乗したようで申し訳ない」と謙遜した態度を見せた。

「太陽を抱く月」は兄弟に誤解してしまうほど、名前が似た俳優がいる。ソン・ジェヒ(33)とソン・ジェリムだ。実際、ポータルサイトでソン・ジェヒとソン・ジェリムを検索すると、連関検索語に「ソン・ジェヒ、ソン・ジェリム兄弟」が出る。

「僕がソン・ジェヒの変りに誤解を解きます。僕、ジェヒさんのこと知りません(笑) 兄弟でもないし、親戚でもありません。名字の漢字が違います」

ソン・ジェリムはウンとは違って寡黙な性格ではない。だからといってお茶目なわけではないが、自然な表情で冗談を言える男だ。そんなソン・ジェリムが無表情のウンを演じ、どれだけもどかしかっただろうか。

彼は「ウンは話すときも感情を入れない人物だ。表情と動作を大きく出来なくて、演技する際に気をつけた。実際の性格を表せないため、努力した」とその間大変だった思いを明かしてくれた。


「幅の広い俳優になりたい」

 
ソン・ジェリムは、インタビューの最後、似たい先輩は誰かとの質問に、「全ての俳優がロールモデル」だと賢く答えた。彼は「キム・スヒョンを見ていると、演技をするときに本能で動いているようで、チョン・イルを見ていると洗練された力が感じられる。2人を見て格好良いと思い、彼らに多くのことを学んだ」と話した。

ソン・ジェリムは賢い俳優だ。「太陽を抱く月」を通じて、視聴者に愛されたが、この愛がいつまでも続かないことを誰よりも知っている。

「いつまでもウンでいられるわけにはいけませんから。ウンを後にし、前に進むべき俳優として、自分だけの色を探したいと思います。どの役を演じてもソン・ジェリムの色で表現するのが夢です。演技の幅の広い俳優になりたいです」

記者 : ピョ・ジェミン