キム・ミニ、チュ・ジンモ、トップスターらが目指す“俳優”

OSEN |

顔を見るだけで、名前を聞くだけで誰か分かるトップスターたち。そんな彼らが“トップスター”ではなく“俳優”として羽ばたこうとしている。

消えた婚約者を探し回り、次第に彼女の存在すべてが嘘だったと気付いていく映画「火車」で、謎に包まれた婚約者ソンヨン役を演じる女優キム・ミニは、この映画で“演技派女優”の名を得た。

これまでキム・ミニといえば“ファッショニスタ”という言葉が思い浮かんだ。個性豊かな表情に、生まれ持ったプロポーション、そこに優れたファッションセンスまで兼ね備えた彼女は“俳優”よりは“トップスター”として人々に印象付けられていた。

しかし、そのような印象は「火車」で影潜めたようだ。多少低く評価されていた演技力を思う存分発揮し、ストーリーに緊張感を漂わせる彼女の姿に「果たしてキム・ミニはこんなに演技ができていただろうか」と感心させられる。

キム・ミニは、先月22日に行われた「火車」のメディア配給試写会・記者懇談会で「『火車』のシナリオを最初渡された時、子供のように喜んだ。こんなシナリオが渡されるなんて思わなかった」と述べ「演技者として表現できる部分が多く、前作とは違う作品だったので本当に嬉しかった」と話した。

そしてここにもう一人、俳優を夢見る人がいる。チュ・ジンモだ。「チュ・ジンモは元々演技がうまいのでは」と疑念を抱く人もいるかと思うが、ここでの“俳優”とは、演技の幅が広い俳優を意味する。

彼は整った顔立ちのせいで演技力が目立たない俳優の一人だ。男らしく高い鼻と、大きめの目鼻立ちは強い男性的な魅力をアピールする。そのため、チュ・ジンモに提案される役は、ほとんどが男性性の強いキャラクターだけだと本人も残念がっている。

彼は12日、OSENのインタビューに対し「俳優として視野を広げなければならないが、提案されるシナリオに限りがあることに気付いてしまった。外見への先入観が残念だ」と語り「これからは“チュ・ジンモという人は、こんな映画でこんなことまでやっていた”という話を聞くまで、先入観をなくす努力をしたい」と話していた。外見で注目される“トップスター”でなく、演技で勝負する“俳優”でありたいとの心構えだ。

彼の言葉からは、外見を崩す役でも必然性があれば快く引き受けたいとも感じられる。「障がい者の役もやってみたい。そのキャラクターに共感できると思うし、キャラクターのストーリーが盛り込まれているなら、外的な部分にはこだわらず、いくらでも演じてみたい」と語った。今後のチュ・ジンモの活躍に期待だ。

記者 : キム・ギョンジュ