Vol.2 ― 「太陽を抱く月」イ・ウォングン“シワンのおかげで撮影が楽しかった”

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―俳優としての第一歩を踏み出したイ・ウォングンだが、最初のデビューはモデルとしてだった。彼は高校1年の時、デザイナーのハ・サンベクに見い出されてモデル活動を始めた。

イ・ウォングン:モデル活動をしながら、演技をする機会は多くありました。そこで、時間が経つにつれ少しずつ、演技というものに興味を持つ自分に気付きました。「なぜ人々はあの俳優に熱狂するのかな。人の人生を生きる俳優ってどんな人なのかな」と好奇心が沸いてきて、それが僕にとって演技の勉強になったと思います。その過程で、なんとなく心の中で炎が燃えあがっているような感じがしました。その時、僕の道はこれだという気がしたのです。


新人俳優、イ・ウォングン

―その後、イ・ウォングンはモデルから進路を修正し、俳優になろうと決めた。大学の演劇映画科に入学しようと目標を掲げ、これまで彼のモデル活動を支えていたデザイナーのハ・サンベクにも「先生、今回が最後のステージです」と挨拶した。それから着実に演技の勉強を続けていたところ、「太陽を抱く月」にキャスティングされるという幸運が訪れた。

イ・ウォングン:ファッションショーのステージに立つと、僕が歩く方向に人々の視線が付いてくるのが感じられます。そしてステージの端には数十台のカメラが僕に焦点を合わせてフラッシュを光らせます。「太陽を抱く月」の撮影現場で過ごした日々は短いですが、ステージも撮影現場もその喜びというのは同じだと感じました。

―同ドラマの撮影現場に出向く際、イ・ウォングンは「準備したすべてを思いっきり出す」という新人らしい力強い抱負を抱いていた。

イ・ウォングン:現場で学んで感じたことがたくさんあります。現場で学んだことは、僕が演技を始めてから心に抱いてきた炎をさらに熱くしました。


性格の良いシワン兄さん

―同ドラマの撮影現場でイ・ウォングンが最も慕っていた人は、キム・ドフン監督と共演者のシワンだった。互いに新人ではあるが、性格の良いシワンと共演したことで緊張が少し和らいだという。

イ・ウォングン:ヤン・ミョン役のイ・ミノやイ・フォン役のヨ・ジングは子役の経験が多く、撮影現場にとても慣れているようでした。ですが、僕とシワン兄さんは分からないことだらけで。特に僕は内向的な性格なので、慣れない環境で大変でしたが、社交性的なシワン兄さんが引っ張ってくれました。シワン兄さんは「劇中でヤン・ミョンとヨムとウンが友人だから、実際にも仲良くならないと」と、リードしてくれました。

―内向的な性格とは別に、イ・ウォングンの前には朝鮮一の雲剣(ウンゴム:朝鮮時代の武官の一つ)らしくない弱い体と乏しい運動神経という壁が現れた。

イ・ウォングン:一見鋭く見えますが、実は運動神経が良くないです。武術の練習をしながら、実はとても心配をしていました。画面にカッコ良く映っていたなら、それは全て武術監督のおかげです。僕に限りない愛情を注いでくれましたので、怪我することなく撮影を終えることができました。


友達からは「演技がヘタクソ」とからかわれた

―同ドラマの人気のおかげで、ポータルサイトの検索ランキング1位になったこともあるイ・ウォングンは、仲の良い友人の前だと普通の若い青年だ。

イ・ウォングン:友達は、僕がテレビに出ることがまだ不思議だと言っています。幼馴染たちで、一緒に遊んだり喧嘩したりしながら育ちましたが、いきなりカッコ良い服を着て剣を振るなんて、見慣れないみたいです。「演技がヘタクソ」と携帯にメールを送ってきますが、それが幼馴染同士の愛情と励ましの表現なんです。

―両親もまだ息子の人気を実感できていないという。イ・ウォングンは「喜んでいるというよりは、あまりにも早く人気を得たのではないかと心配が先立っているみたい。それでも、信じてくださっているので、失望させることなく、誇らしい息子になりたい」と話し、同ドラマを出発点として、俳優活動を続けていきたいという望みを明かした。今はスポットライトを当てられているが、イ・ウォングンと彼の所属事務所は小さい役から少しずつ階段を上っていくのが重要だと思っている。

イ・ウォングン:視聴者から「見る度に成長している俳優」と思われたら、この上ない名誉になるでしょう。演じてみたい役は、僕の本当の姿をお見せできる純粋な青年の役です。よく笑って、礼儀正しい青年みたいな。



彼女よりは演技が優先

―イケメンのイ・ウォングンだが、現在付き合っている彼女はいない。「長い間いないので、今は慣れている」という。

イ・ウォングン:今は演技の勉強に夢中で、他のことは考えている暇がありません。ただ、理想のタイプと言ったらキュートな方が好きです。第一印象も重要で、明るくて礼儀正しい女性が好きです。

―彼女のいない彼は、オフの日は主に家で過ごしている。ただ昼寝をすることはあっても朝寝坊をしてはならないというルールを決めて、規則正しい生活を心がけているという。

イ・ウォングン:「太陽を抱く月」に出演している間、DaumとNAVER(共に韓国のポータルサイト)にファンカフェ(ファン同士のオンラインコミュニティ)が出来ました。僕に対して良くない批評をした書き込みもありますが、気にしていません。逆に短い出演でここまで大きな関心が集まったというのが、僕はまだまだ恥ずかしい限りです。いつか僕自身が成長したと感じられる時が来たら、ファンカフェにメッセージを書こうと思っています。

記者 : チョン・ソナ、写真:キム・ジェチャン