※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。「プリースト」が悪霊を地獄に送って、メディカルエクソシズムの幕を下ろした。

20日、韓国で放送されたOCN土日オリジナルドラマ「プリースト」（脚本：ムン・マンセ、演出:キム・ジョンヒョン）では、魔物に憑かれたハム・ウンホ（チョン・ユミ）を救うために自ら悪霊を受け入れたオ・スミン（ヨン・ウジン）、そしてオ・スミンを救うために最後まで信念を堅持したムン・ギソン神父（パク・ヨンウ）の姿が描かれた。「小さな雨粒が集まって洪水を起こす」というムン神父の言葉通り、みんなの意志が集まったことで悪霊との死闘で勝利を手にすることができた。

そしてハム・ウンホは“奇跡が必要な人々のために、意志と信念だけを持って大切な人々を守り、見えないところで見えない敵と戦う”634レジアのメンバーになることを決心した。魔物に憑かれた人の治療を担当するハム・ウンホの合流で、メディカルエクソシズムを完成した“634レジア”。どこかに存在するかもしれない悪霊に向かって前進するというエンディングで、人々に希望を与えた。そんなドラマ「プリースト」が、視聴者に伝えたかったことは何だったのだろうか。

# ジャンルドラマの名家OCN、メディカルエクソシズムという新しいジャンルにチャレンジ

OCNの新たな挑戦は止まらなかった。「プリースト」を通じてメディカルとエクソシズムというジャンルを結合し、新しいジャンルドラマを誕生させたのだ。非現実的な現象を起こす悪霊との死闘で傷ついた人たちにとって、メディカルは必需要素であり、これに注目したOCNは特別な企画を通じて新鮮な展開を見せてきた。

悪魔に憑かれた人から悪魔を追い出すために、どんな誘惑にも退かなかったエクソシストのオ・スミンとムン神父、そして“両手使いの奇跡”と呼ばれる救急医学科エースのハム・ウンホがいたから、可能だったことだろう。他にも、無意識中の悪魔追っ払いや夢魔（夢の中に現れて人を苦しめる悪魔）、ポルターガイスト現象（心霊現象）、ブードゥー（悪魔崇拝）の祈りなど、今まで韓国ドラマでは見られなかった様々なエクソシズムの様子を披露して、視聴者の目を捉えた。

# 俳優ヨン・ウジン、チョン・ユミ、パク・ヨンウの完璧な演技

見慣れないジャンルに大胆にチャレンジしたヨン・ウジン、チョン・ユミ、パク・ヨンウの共演は「プリースト」でシナジー（相乗効果）を起こしている。母（ペ・ジョンファ）や恋人が悪霊に憑かれるという過去を持っているにも関わらず、悪魔を消滅させるという意志を持ってエクソシストとして成長した素人師弟オ・スミン。科学では説明できない超現実的な現象を経験しながらも、見えない敵と戦うことを決心した医師ハム・ウンホ。そして、危ない状況にも揺れず“634レジア”の精神的支柱として悪霊との死闘をリードしてきたムン神父。それぞれのキャラクターになりきって渾身の演技を見せてくれた3人の共演が、視聴者のドラマへの没入感を高めた。

また、ク・ドギュン刑事役のソン・ジョンハクやシン・ミヨン代表役のオ・ヨンア、私設救急車要員チョン・ヨンピル役のユビも「プリースト」の中で、主人公たちの助力者として大活躍した。

# 悪で染まった世の中、平凡な人たちの意志と信念で伝えた希望のメッセージ

幼い年齢にも激しい競争の中で苦しんだウジュ（パク・ミンス）、専門医になるために昼夜なしに働かなければならなかった研修医ソン・ミソ（パク・ジョンウォン）、飲酒運転者が起こした交通事故で下半身が麻痺した俳優キム・ジュンホ（チ・イルジュ）など、劇中に登場した平凡な人々の弱い部分を掴んだ悪霊は、いつ、どこにでも現れる。しかし、最後まで絶対的な力をアピールしている悪魔サマエルに、ムン神父はこう話していた。「世の中は悪で染まった。しかし、その悪に勝とうとする人々もこの世の中にはたくさんいる。その人たちの意志が、その小さな意志が集まって、今、君をこうやって捕まえることができた」と。

ドラマ「プリースト」がエクソシズムの恐怖を超えて伝えたかったメッセージは、人間の信念と意志であった。オ・スミン、ハム・ウンホ、ムン神父、そして“634レジア”の団員たちはそれぞれの領域で「大切な人々を守ろう」という意志を持って、揺るがない信念を示しながら暗闇に立ち向かうという希望のメッセージを与えている。