「愛の迷宮‐トンネル‐」チェ・ジニョク“約2年ぶりの復帰…復帰作を選ぶのはかなり難しかった”

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撮影=イ・ジュンス

OCNのドラマ歴代最高視聴率を記録した話題作「愛の迷宮‐トンネル‐」(原題) が、8月22日(火) からCS衛星劇場にて日本初放送される。

「愛の迷宮‐トンネル‐」は、1986年に女性連続殺人事件の犯人を捜していた主人公が、30年後の2016年にタイムスリップし、過去と現在の繋がりを見つけながら、再び30年前の連続殺人事件を解決していく新感覚のタイムスリップ捜査劇。軍除隊後の復帰作となるチェ・ジニョクが30年前からやってきたベテラン刑事を熱演した。

今回、日本初放送を記念して、チェ・ジニョクにインタビューを敢行! 約2年ぶりとなるドラマ復帰について、そして30年前から現代にタイムスリップした主人公の難しい役どころ、見どころについてたっぷり語ってくれた。

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――「愛の迷宮‐トンネル‐」の撮影終了後の近況について教えてください。

チェ・ジニョク:最近は、次回作の準備をしながら、のんびりしています。実は「愛の迷宮‐トンネル‐」の撮影は、体力的にかなり大変だったんですよ。だから、今は少し休みながら、過ごしていますね。

――衛星劇場にてドラマ「愛の迷宮‐トンネル‐」が8月より放送されます。今作が日本で放送される感想について教えてください。

チェ・ジニョク:日本では、ラブコメ系の韓国ドラマが多く放送されているというイメージが僕の中にあったので、スリラー要素の詰まったドラマである今作が、日本で放送されると聞いて、ちょっと驚きましたね。でもとても嬉しかったですし、本当に光栄に思います。日本の皆さんにも楽しくご覧いただけると、制作スタッフも含め僕たち出演者たちも幸せです。


「約2年ぶりの復帰…復帰作を選ぶのはかなり難しかった」

撮影=イ・ジュンス
――今作でドラマ復帰は実に約2年ぶりでした。久しぶりに現場復帰した感想をお願いします。

チェ・ジニョク:実は、復帰作を選ぶのはかなり難しかったんですよ。久しぶりの演技で、どんな役柄を演じればいいのか悩んでいた時、「愛の迷宮‐トンネル‐」の台本を読んだのですが、本当に面白かったんです。僕は、台本を読んで決断する主義なので、台本が面白いことは重要なことだと思うんですね。オファーを受けた役柄がカッコいいか、カッコ悪いかは関係なく、台本が面白かったので出演を決意しました。

――久しぶりに演技されて以前と何か変化はありましたか? 逆に変わらなかった点はありましたか?

チェ・ジニョク:僕はデビュー以来、ほとんど休んだことがなかったんです。だから今作で久しぶりにカメラの前に立った時、最初はかなり緊張して、戸惑ってしまったんですが、1~2週過ぎたあたりから緊張もほぐれて、撮影開始時よりも楽しく撮影することができるようになりました。それから、今作は細かい演技を要する部分が多かったので、たくさん研究しましたね。撮影現場では監督さんや共演者の皆さんと話し合いをしたり、リハーサルを1時間ほどやったり……。とにかく楽しく撮影を終えることができました!

――復帰にあたって作品選びは慎重に行ったということですが、「愛の迷宮‐トンネル‐」にはどんな魅力があったのでしょうか。

チェ・ジニョク:まず、台本に魅力を感じましたね。こういったジャンルのドラマは展開が遅かったり、視聴者と駆け引きをするような感じで、ちょっとモヤモヤしてしまう場合が多いのですが、今作はストーリーも本当に面白くて、展開も速いんですよ。そして、物語の流れをすべてオープンに見せた後、人物間の葛藤やリアクションを見せるという構成も、新鮮だと思いました。ドラマをご覧になる人にとっても、これが今作に惹かれていくポイントになるだろうなと演じながらも感じてましたね。


「捜査モノだけどヒューマニズムがたくさん描かれているドラマ」

撮影=イ・ジュンス
――「愛の迷宮‐トンネル‐」は、ケーブルテレビOCNで放送された歴代ドラマの中で、最高視聴率を記録しました。どんな内容のドラマなのか教えてください。

チェ・ジニョク:今作は、タイムスリップを題材としたドラマですね。1986年の刑事であるパク・グァンホが、連続殺人事件の犯人を追っていた矢先、30年後にタイムスリップするのですが、過去と現在で関連している部分が徐々に明らかになっていくというお話です。捜査モノではありますが、温かいストーリーも詰まっているので、“ヒューマニズムがたくさん描かれているドラマ”とも言えると思いますね。それが、韓国の視聴者の皆さんに愛された理由の一つなのではないかなと……。それから、他のスリラードラマとは異なり、1話で1つの事件が解決するので、視聴者の皆さんももどかしく感じることがなく、楽しみながらご覧になられたみたいです。スリラーではありますが、コミカルなシーンも多いので、ただ恐怖を感じるだけのドラマではないですね。

――チェ・ジニョクさんが演じられたパク・グァンホはどんな人物ですか?

チェ・ジニョク:パク・グァンホは正義感溢れる熱血刑事で、刑事という職業をとても愛している人物なんですね。ある日、連続殺人事件で怒りに燃え、事件現場に向かうのですが、犯人に頭を殴られ、目覚めた時には30年後にタイムスリップしているんです。正義感ある姿から、人間味を感じられる本当にカッコいい人物なんですよ。

――パク・グァンホは、10年あまりの経歴を持つ、強力班の刑事であり、聞き込み捜査の達人という役柄ですが、グァンホ役を演じるにあたり、特別に準備されたことなどはありますか?

チェ・ジニョク:特別、勉強したり準備をしたりすることはなかったですね。台本をしっかりと読み、自分なりに作り上げた世界観を広げていくことに没頭しようと努力していました。

――グァンホとチェ・ジニョクさんの相違点について教えてください。

チェ・ジニョク:う~ん……異なる点はよく分かりませんが、僕自身、正義感が強く、言いたいことはすべて言うタイプなので、グァンホの正義感溢れる姿には、かなり心動かされましたし、似ているなぁと思いましたね。それから、情熱的で危険を顧みない部分も私自身と似ている点だと思います。


「30年後にタイムスリップ…想像するのはかなり難しかった」

撮影=イ・ジュンス
――1986年から30年という時空を超え、現代にタイムスリップするグァンホ役を演じながら、大変だったことや難しかった点は?

チェ・ジニョク:視聴者の皆さんが、共感できるように演じなければならなかったんですが、もし実際に、自分の身に起きたら……と想像するのはかなり難しかったですね。やっぱり、タイムスリップは現実的にあり得ない出来事じゃないですか。だから、そういった部分を自分のものにして演じるという点に関しては、“もし自分がこの状況に置かれたら、どうするだろうか”と、役柄に感情移入することに集中していました。本当に大変でしたが、撮影現場では、できるだけ集中して最大限の努力を尽くしましたね!

――グァンホは 、同僚たちからも“過激”と言われるくらい、どんなことに対しても熱く、強い意志を持って突き進む人物ですが、演じる際に共感できる部分、反対に共感できない部分はありましたか?

チェ・ジニョク:理解ができない部分はなかったんですよ。作家さんが台本をうまく書いてくださったので、すべて共感することができましたね。僕は、理解ができていないと演技ができない主義なので……。

――前作では検事役、今作では刑事役など、さまざまな職種の役柄を演じてこられましたが、今作で演じた強力班の刑事の魅力は?

チェ・ジニョク:どちらも法律に携わる仕事ですが、検事は威厳のある職業であり、刑事は体を使って動かなければならない職業ですよね。だから今回は、体当たりで演じたので大変ではありましたが、カッコよく見えますし、活動的な部分が刑事役の魅力だと感じましたね。


「昔から和やかな家庭は夢であり、家庭に忠実な大黒柱になることが目標」

撮影=イ・ジュンス
――今作は単純な刑事ドラマではなく、愛する家族の元へ帰ろうと孤軍奮闘し、妻と娘を守ろうとするグァンホの感動的な姿など、家族愛が描かれたドラマでもあると思うのですが、チェ・ジニョクさんが思い描く理想の家庭像はありますか?

チェ・ジニョク:理想の家庭を思い描くような、そんな年齢ではありますが今まで一度も考えたことないんですよ。でも昔から、和やかな家庭は夢であり、家庭に忠実な大黒柱になることが目標です。誰もがそうだとは思うのですが、結婚したらそんな風に暮らしたいですね。

――チェ・ジニョクさんの心に残る名場面や名セリフは?

チェ・ジニョク:この質問はよく受けるんですが、僕にはかなり難しい質問なんですよ。他の俳優さんは、どうなのか分かりませんが、僕は思い浮かばないタイプで……。(突然思い出し) たしか、グァンホが1話で言ったセリフだと思うのですが、それぞれ異なる殺人事件だと思っていたものが、つながっている連続殺人事件だということが明らかになり、“人が人にこんなことをしちゃダメだろ!”というセリフがあるんです。刑事らしくてカッコいい言葉だなと思いましたね。

――今作は、緊張感溢れるスリラー、心温まるラブロマンス、コミカルなシーンなど、さまざまな感情を表現した場面が登場しますが、撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

チェ・ジニョク:撮影中にトラブルが発生したり、体力的にも大変でつらいことも多かったのですが、全体的に雰囲気は良かったんですよ。特に誰がムードメーカー的存在だというのはなく、全員が情熱的で本当に面白い方たちばかりでしたね。でも撮影中のエピソードなどは、あまり覚えていないです(笑)


「僕にとって演技の面で“成熟させてくれた時間”」

撮影=イ・ジュンス
――チェ・ジニョクさんとユン・ヒョンミンさん、イ・ユヨンさん3人の演技の相性が本当に素晴らしかったです。お二人と共演された感想について教えてください。

チェ・ジニョク:お二人とは年齢も近いですし、みんな演技に対する情熱も強いので、撮影現場ではお互いに声援を送り合ったりしていましたね。そういった点もよく合うので、演技の相性も良かったんだと思います。そんな3人が集まったので、より光を放ち、劇中にもうまく反映されたんじゃないでしょうか……。ヒョンミンもユヨンも、体力的にかなりつらい状態だったと思いますが、本当に一生懸命やってくれてありがたかったです。全員、自分の役柄をうまくやり遂げられたと思いますね。

――今回、VIXXのエンさんとも共演されましたが、いかがでしたか?

チェ・ジニョク:一緒に撮影したシーンはあまりなかったので、僕がエンさんのことを評価するのは、相応しくないかもしれませんが……。短時間で感じたのは、“演技に意欲的な子”だということですね。とても強い情熱があって、そういった点は本当に素晴らしいなと思いましたし、演技が大好きなんだろうなぁと感じました。

――「愛の迷宮‐トンネル‐」の続編を期待されている視聴者も多くいらっしゃいますが、もし続編の制作が決まったら出演されますか? また、チェ・ジニョクさんが思い描く、ストーリー展開があれば教えてください。

チェ・ジニョク:(続編に出演するかは) どうでしょうかね~(笑) (思い描く続編のストーリーについて) 監督さんもそうみたいですが、シーズン2については考えたことがないので……よく分からないです(笑)

――チェ・ジニョクさんにとって「愛の迷宮‐トンネル‐」は、どんな作品になりましたか?

チェ・ジニョク:前作の「傲慢と偏見」でも、“自分はまだまだだな。この作品からたくさんのことを学んだな”と感じたのですが、「愛の迷宮‐トンネル‐」に出演中も、“演じるというのは難しいことだな”“謙虚でいなければならないな”“もっと勉強しなければ”と思いましたね。だから今作は、僕にとって演技の面で“成熟させてくれた時間”になったと思います。

――日本の視聴者の皆さんへ、オススメしたい場面など、視聴ポイントを教えてください。

チェ・ジニョク:場面ではないのですが、僕が演じるグァンホが、過去から現在へやって来て、現代文明についてなど、知らないことが多く、戸惑う姿が何度か出てくるんですよ。そういったコミカルなシーンもありますし、人情味溢れる内容が詰まったドラマです。とにかく観ていただいたら分かると思うので、ぜひご覧になってくださいね。


「今は仕事を頑張っているので、30年後には休んでいるといいですね(笑)」

撮影=イ・ジュンス
――今作は30年後にタイムスリップするお話でしたが、もしチェ・ジニョクさんが30年前にタイムスリップしてしまったらどうなると思いますか? うまく生き抜く自信はありますか?

チェ・ジニョク:どうですかね、考えたことがないですね……。過去に行くほうがいいのかなぁとは思うのですが、もどかしく思う部分が多そうですよね。スマートフォンだったり、現代文明に慣れてしまっているので、過去に行ったら不便に感じてしまいそうです。

――30年後、ご自身は何をされていると思いますか?

チェ・ジニョク:その頃は、楽に休んでいるといいですね(笑) 今は、本当に一生懸命、仕事を頑張っているので、30年後は1年に1作品くらいに出演しながら、気楽に演技をしているといいな(笑) その頃には、“先生(ベテラン俳優)”になっているはずですので……。

――劇中、80年代ファッションに挑戦し、話題を集めていましたが、チェ・ジニョクさんが普段好むファッションは?

チェ・ジニョク:結構いろんな方に知られているんですが、僕はトレーニングウェアが好きなんですよ。リラックスできますしね。正直、きっちりとした服を着るのは、ぎこちなさがあるなって感じるんです。ドラマなど仕事の時にはカッコいい服ばかり着るじゃないですか。だから、普段は気楽に過ごせる服が一番ですね!

――では、好きな女性のファッションはいかがですか?

チェ・ジニョク:女性の服装は上品で清純なスタイルが好きです。でも、絶対これがいい! というわけではなくて、本人に似合っていればどんなスタイルでもいいと思います。セクシーな服装が似合う人なら、それが素敵だなと思う時もありますし……。自分に似合うスタイルの服を着るのが一番だと思いますね。

――最近はどんなことをして過ごしていますか? 趣味やハマっているものなど教えてください。

チェ・ジニョク:運動をよくしています。その中でもゴルフが大好きです。実は「愛の迷宮‐トンネル‐」の撮影で、かなり痩せてしまったので、最近は、運動して筋肉をつけようと頑張っています。

――30代になって、気持ちの変化などはありましたか?

チェ・ジニョク:実は30歳になるのが楽しみだったんですが、実際に30歳を迎えてみると、そういったものがまったくなくて……。でも、30歳を超えて、たくさんのことを経験しながら考え方が変わったり、今まで閉鎖的だった部分も開放的になりました。時間が経つにつれて、いろんなことを深く考えるようになっていっている気がしますね。


「今まで待ってくださっていたファンの皆さんにお会いしたい」

撮影=イ・ジュンス
――2015年には日本の映画「恋するヴァンパイア」に出演されましたが、今後日本で活動してみたいこと、挑戦してみたいことはありまうすか?

チェ・ジニョク:日本の作品で挑戦してみたいものは……特に思い浮かばないですね。“この役柄は日本で”“この役柄は韓国で”と決めるわけでもないですし……難しい質問ですね(笑)

――日本のファンはチェ・ジニョクさんが来日されるのを待っていると思います、来日の予定はいかがでしょうか?

チェ・ジニョク:近いうちにファンミーティングで今まで待ってくださっていたファンの皆さんにお会いできる機会があるのではないかなと思います。日本のドラマや映画に出演する計画はまだないので、韓国ドラマでお会いしましょう!

――今でも覚えている日本語があったら教えてください。

チェ・ジニョク:僕が初めて習った日本語は、“よろしくお願いします”なんですよ。やっぱり、仕事をしながら日本語を学んだので……。“よろしくお願いします”は、一番たくさん使った言葉でもありますし、日本の方から一番多く耳にした言葉で、“礼儀正しい国だなぁ”と感じた言葉でもあります。

――今作を楽しみにしている、日本のファンの皆さんへメッセージをお願いします。

チェ・ジニョク:今作で、久しぶりに日本の皆さんにお目にかかるのですが、今までにないジャンルでお会いするので、皆さんがどう感じられるのかは分かりませんが、日本のファンの皆さんにもきっと、気に入っていただけると思います。日本のドラマでも、こういったジャンルのドラマは人気がありましたからね。今作は本当に独特で面白い構成が多いので、楽しんでいただけるのではないかと思います。たくさんの方にご覧いただきたいです。そして、近いうちに皆さんに直接お会いできる機会があると嬉しいですね!

「トンネル(原題)」
2017年/OCN/全16話
演出:シン・ヨンフィ
脚本:イ・ウンミ
出演:チェ・ジニョク、ユン・ヒョンミン、イ・ユヨン、エン(VIXX)

CS衛星劇場にて、8月22日(火) より日本初放送
毎週(火) 午後8:30~11:00(2話連続放送)

チェ・ジニョク ジャパン オフィシャル ファンクラブ:http://www.choijinhyuk.jp/

記者 : Kstyle編集部