「私たち結婚しました」プロデューサーが明かすキャスティングの条件とは?

OSEN |

写真=MBC
2008年にスタートしたMBCバラエティ番組「私たち結婚しました」。今年10周年を迎えた「無限に挑戦」と共に、MBCバラエティ局を代表する人気番組として定着した。

「私たち結婚しました」には“仮想”という前提はあるが、結婚が単純に二人の男女の結合ではなく、相手のそれまでの習慣を受け入れて、自身のものとして何を作り出すべきか決定しなければならないという、結婚の本当の意味に気づかせてくれた。いつ、どうやって食べて、寝て、部屋と自分を手入れしていくかに対する決定をしなければならないためだ。

結婚後は独身の時とは違い、すでに自分の中にあったものをなくして心の空間を作らなければならないということや、結婚で大切なのは、そのまま与えられるのではなく、自分の努力が必要であるという教訓も残した。特に、スターたちの仮想結婚を見守ることができるという楽しみもあった。ソン・ヘユンプロデューサーとのインタビューで、放送300回を迎えた「私たち結婚しました」制作陣の考えと今後の変化の可能性について聞いてみた。

―制作で一番重点を置いている部分はどこですか?

ソンプロデューサー:歴史の長い番組であるため、何をしても新しくは見えないという短所があります。アイテムを選定するとき、一つでも新しく見えるように心がけています。仮想結婚ですが、結婚というカテゴリの中から外れないように考慮するのです。その中でもバラエティなので、何とか面白さという側面も満足させられるようにしています。

―2008年から7年以上続けることができた秘訣は何だと思いますか?

ソンプロデューサー:結婚が本当であれ、仮想であれ、魅力的な男女が互いを知っていき、合わせていく過程は、いつも興味深いものだと思います。だから「私たち結婚しました」と似たようなフォーマットの番組が次々と出てくるのですし。その過程で視聴者も代理満足(他人の行為を通じて間接的な満足感を得ること)を感じることもあるじゃないですか。もっと現実的な方はデートのヒントを得ることもできます。型にはまった部分を無くすことはできませんが、人物が変われば、ストーリーも変わってくるので、8年間で38組のカップルが出演しても相変わらず魅力を持っているのだと思います。

―カップルをキャスティングする条件が気になります。

ソンプロデューサー:まずは新しいカップルのキャスティングが必要な時期になれば、大体の年齢を想定して、男性も女性も打ち合わせをします。その中で我々の気に入った出演者一人に出会えるのです。そうすると、その人と似合いそうな異性を探して、その過程でカップルマッチングが行われるのです。自分だけの魅力を持っている人が一番大きい条件です。特にこれと決めた条件はありません。しかし、打ち合わせをするときに必ず話すのは「現在交際中の異性がいないこと」「オープンマインドで臨むこと」です。台本がないので、本人の意志が重要です。まず、始めたら6ヶ月から1年ほど続きますので、パートナーの信頼を失わないように、互いに努力することが本当に重要です。

―仮想夫婦が降板する理由は、主にスケジュールのためですか?

ソンプロデューサー:カップルごとにそれぞれ違います。私が「私たち結婚しました」を担当して10組のカップルほどが降板しましたが、すべてそれぞれ異なる理由で降板しました。あるカップルはスケジュールのため、あるカップルは互いの感情の違いのため、あるカップルはアイテムがないか、拍手を受けている時に降板したくて、など様々です。私たちはすべてのカップルに対して愛情を持っているので、降板について検討する時は本当に残念な気持ちです。でも離れる時に始めた時より何かを得て離れるのを見ると、満足感もあります(笑)

―クァク・シヤン&キム・ソヨンカップルで、初めて結婚契約書が導入されました。

ソンプロデューサー:今まで「私たち結婚しました」をやってきて、100日ほど経てば互いを完全に把握して、その人とよく合いそうだとか、合わなさそうだというのが分かります。だから、“シソ”(クァク・シヤン&キム・ソヨン)カップルには自分で決定するように権限を付与しました。最初は制作陣の意見でしたが、100日後も続けるかどうかは出演者が自分で選択できるようにしたのです。

―一番記憶に残るカップルは誰ですか?

ソンプロデューサー:それぞれ異なる魅力があるので、1組を選ぶのは難しいです。ナムグン・ミン&ホン・ジニョンカップルは「私たち結婚しました」の定石であって、ソン・ジェリム&キム・ソウンカップルは「私たち結婚しました」で新しい歴史を残したカップルでした。CNBLUE イ・ジョンヒョン&コン・スンヨンカップルは毎回絵に描いたようなカップルでしたし、チョン・ジュニョン&チョン・ユミカップルはいつも愉快でした。SUPER JUNIOR-Mのヘンリーと元Jewelry キム・イェウォンは私には噛んで一番痛い指のようなカップルです。「私たち結婚しました」は他の番組とは違って、出演者たちが自身の感情を表しますが、他の場所で会っても、制作陣対出演者の関係ではなく、久しぶりに会った友だちのような気分です。「私たち結婚しました」から降板した後も、いつも会えると嬉しいですし、成功を心から祈っています。

―これから新しい制度が導入される可能性はありますか?

ソンプロデューサー:もちろん、あります。しかし、今のところ具体的に申し上げられる段階ではありません。かなり前から検討してきたものですが、色々な理由のため先送りしていました。変更になる正確な時期はまだ未定です。

記者 : キム・ボラ