【REPORT】SE7EN「ずっと待っててくれて、応援してくれて、信じてくれて、ありがとう」…10th Anniversary Tourで見せた思い

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10月30日の名古屋を皮切りに、31日神戸、11月2日福岡、4日大阪、6日東京と5つの都市を回った「SE7EN 10th Anniversary Tour in Japan」。その最後を飾る追加公演が、SE7ENの誕生日でもある11月9日(月) にTOKYO DOME CITY HALLで開催された。

ゴシックホラー調のファンタジックなオープニング映像にリードされ、ステージ上段に棺がせり上がる。大音響とともに棺の蓋があいて黒のジャケット姿のSE7ENが登場すると観客は総立ち! 大歓声! ここから「CRAZY」「BETTER TOGETHER」「DIGITAL BOUNCE 」と激しいダンスナンバーの3連打。途中でサングラスを取ると悲鳴が上がる。7色に変わる最新型ペンライト=SE7EN棒が美しい。


激しいSE7ENのパフォーマンスが炸裂

歌い終わって「みなさん、こんにちは。こんに、こんに~。SE7ENです」とおなじみの挨拶をするSE7EN。客席を見渡して「ただいま」とにっこり。ちなみに今回のMCはすべて日本語。この日はツアー最終日であるとともにSE7ENの31歳の誕生日でもあることにふれ、「11月9日、僕の日を、こんなにたくさんのみなさんと一緒に楽しめることができてうれしいです。今日は月曜日なのに、時間は3時なのに(笑) ムリでしょ。ムリムリ、これは僕もムリ(爆笑)」どうやらSE7ENは夜型らしい。

「10年前は若くて力もあったけど、今、この3曲連続は……」と汗びっしょり。「でも今日はスペシャルな日だから、もっと頑張っていきますね」と言うと「I'M GOING CRAZY」「UNDERSTAND~今さら~」「LALALA」を続けて披露。歌い終わると「ありがとございます。楽しんでる~? 僕ね~、いま起きた」と可愛く言うので場内大爆笑。「もうこれからは寝起きじゃなくて本気でやるから期待してもいいですよ」未来から来たテクノロジー、これすごいよね、としばしペンライトで遊ぶSE7EN。「不思議だよね、新鮮、ビックリ」

次は日本で久しぶりにカムバックするときに発表した曲ですと「SOMEBODY ELSE」を歌ったあと、聞こえてきた前奏に沸く客席。「PASSION」のカッコいいパフォーマンスが炸裂する。得意の片手倒立、セブンブリッジも健在。ここで練習風景を収録した映像が流れる。「年取ったから体力ないな~」としきりにぼやくすっぴんが、可愛らしい。


「今、ここで歌えることがすごく幸せ」

その間に銀のジャケットに着替えて再登場したSE7EN。バンドとコーラスも入って、さらに賑やかに「ANGEL」を歌いあげ、「キスミー」の歌詞とともに投げキッスすると大きな悲鳴が。そして懐かしい「STYLE」の爽やかなメロディーが流れ、ファンにマイクを差し出しながら大合唱する。「今の『STYLE』は2005年5月に出したシングルだから、もう10年になりますね。変わらず応援してくれて本当にありがとうございます。次はちょっと休憩タイムね。大変だから。みんなも座って、大変だから(笑) 韓国でもリメイクされて人気の高いバラード曲を歌います。今回、10周年なのに僕、新曲1曲もないから(爆笑) 今まで歌ったことのなかったこの曲を新しい曲で歌うことにしました。ごめんね(笑)」そして歌ったのは「瞳を閉じて」と「雪の華」。魂を感じさせる素晴らしい熱唱に、歌い終わっても拍手が鳴りやまない。「大丈夫でした? 初めて他の歌手の曲を歌ったよね。僕の歌よりも反応がいいんだけど(笑)」とちょっぴりすねて笑わせたあと、またMCに戻るSE7EN。今日はたくさん気持ちを語ってくれそうだ。

「一生懸命準備したツアーももう最終日かと思うと寂しくなって、ぎゅーっとなりましたが我慢しました。次はSE7ENの曲です(笑) 僕、2年くらいみなさんと離れていたじゃないですか。いろんなことがありました。つらかったことも大変だったことも……そんなとき、みなさんの手紙やSNSがすごく力になりました。あの応援があったから、大変な時期を我慢できた。だから今、ここで歌えることが、すごく幸せなんです。そのときに僕がたくさん聞いた曲『会いたい』を次に歌います」歌い終わると真面目な表情で「長い間、ずっと待っててくれて、応援してくれて、信じてくれて、ありがとう。これ、簡単なことじゃないですよね。本当にありがとうございます」と言ったSE7EN。惜しみない拍手が送られる。


ミュージカルへの新たな挑戦

次は2015年のSE7ENの新たな挑戦、ミュージカルのステージを再現。「僕の『エリザベート』を見た人!」とSE7ENが聞くと、ものすごい数の手があがった。「韓国まで観に来てくれてありがとう。ミュージカルは40人がチームになって毎日やるから大変だった。『俺だけうまけりゃいいじゃないか』ではダメなんだよね」と笑わせたあと、日本では「闇が広がる」のタイトルで知られる「影は長くなって」をパワフルに歌いあげる。闇の帝王トートはもちろん、皇子ルドルフのパートも完璧に。ミュージカルの演出さながらの旗が振られるなか、SE7ENのロックシャウトが爆発! あまりの迫力に、終わると場内からため息とざわめきが……。


デビューからこれまでの軌跡

モニターには、2003年のデビューからこれまでの軌跡をたどる映像が映し出される。あどけない少年のようだったSE7EN。次々にリリースされた新曲、入隊、除隊、そして再出発……白いジャケットに着替えて出てきたSE7ENが歌ったのは、日本デビュー曲の「HIKARI」と「LOVE AGAIN」。「HIKARI」は10年も前の曲なのにいつ歌っても新しい気持ちになれる。「LOVE AGAIN」も意味のある曲、と語ったSE7ENは、ここで社長に大変身。「今日から新しい会社をつくって本格的にやっていきます。SE7ENが社長だから、これからは僕が歌いたいときに歌う! やりたいことをやる! 日本に行きたいと思ったら来るから!」とハイテンションで、DVDや写真集のリリースを発表。そんな張り切りSE7ENに、会場のファンから今回のツアーでは歌われなかった「君だけに」のリクエストが。すぐに応えて歌いあげたSE7EN。「これは僕も好きな曲。次のアルバムに新アレンジで入れようかな」の声に会場から「社長、えらい! 社長、すごい!」の歓声が(笑)


10周年…77年まで一緒に歌えるように

そして次に歌われた韓国でのデビュー曲「COME BACK TO ME」でファンの興奮は最高潮に。切ない歌詞が印象的な「僕が歌えなくても」を歌い「この前、この曲を歌ったときはすごく悲しくて泣きそうだったけど、今は違うよね」ととびきりの笑顔を見せる。次の曲が最後、というと会場からは「やだー!」「社長! おねが~い!」の声。「次のファンミーティングもあるからね、理解お願いします(笑) 今度の曲も2年前、悲しくて歌えなかった曲。でも今日は幸せな気持ち! またすぐ会いに来るから。今度は、他の日本の歌手の曲よりいい反応がもらえる曲を作ってくるから応援よろしく! 10周年が終わったら、20年、30年、40年、50年、60年、70年、77年まで! 一緒に歌えるように、いつも元気でいてください! 僕も元気で頑張るから、ただ、元気でいてください」と言って歌った曲は「ありがとう」。ファンの中には涙する人も。歌い終わると晴れやかな笑顔で「愛してます」「ずっと愛してるよ~」と指で小さなハートマークを作って一旦退場。

そしてアンコールは客席後方から登場! ツアーTシャツに着替え、リラックスした表情で「ENTRANCE」を歌う。セルカ棒に搭載されたカメラで、その楽しそうな姿が映し出される。「また近いうちに会いましょうね! 会いたかったら、会うから!」銀のテープがバーンと発射されると、韓国語でハッピーバースデーを歌うダンサーたち。「スペシャルな日にみなさんと会うことができて、ありがとうございます。これからみなさんと僕と、スタートラインだから。これからですよね」と「スタートライン」を歌うSE7EN。途中からアレンジがハードロック調に変わって、拳を振り上げるファン。大事な仲間であるバンドとダンサーを紹介したあと「今日一日、一番頑張ったのは誰ですか?」と聞くSE7EN に「セブ~ン!」と叫ぶファン。ステージを去る最後の言葉は「みなさん、ありがとうございます、愛してます!」だった。

この10年間、つらいこともあった、と本音を語ってくれたSE7EN。ミュージカルの経験をへて、表現力も声量も格段に進歩していたSE7EN。これからは自分のやりたいことをやりたいようにやる! と嬉しそうに宣言したSE7EN。ファンへの感謝の言葉を何度も何度も繰り返していたSE7EN。ここからが新たな始まり。新生SE7ENの第1歩は、大成功のうちに幕を降ろした。

ライター:望月美寿

「SE7EN 10th Anniversary Tour in Japan」
日時:2015年11月9日(月) 開場 14:00/開演 15:00
会場:TOKYO DOME CITY HALL

【SETLIST】
01. CRAZY」
02. BETTER TOGETHER
03. DIGITAL BOUNCE
04. I'M GOING CRAZY
05. UNDERSTAND ~今さら~
06. LALALA
07. SOMEBODY ELSE
08. PASSION
09. ANGEL
10. STYLE
11. 瞳を閉じて
12. 雪の華
13. 会いたい
14. 影は長くなって
15. HIKARI
16. LOVE AGAIN
17. 君だけに
18. COME BACK TO ME
19. 僕が歌えなくても
20. ありがとう
<Encore>
01. ENTRANCE
02. スタートライン

記者 : Kstyle編集部