JYJ、上海でアジアツアーを開催…“進化する3人が起こす爆発的な相乗効果”

OSEN |

すでにデビュー10年目。グループJYJの結成からは5年目となる。孤軍奮闘して一歩一歩進んできた時間だ。その分だけ変化した。メンバーのジェジュンは「退化することなく発展したこと」に感謝しているという。

JYJは20日午後(現地時刻)、中国・上海メルセデス・ベンツ・アリーナで開催されたJYJのアジアツアー「THE RETURN OF THE KING」公演で、1万1千人余りの観客を熱狂させた。これに先立ち、記者会見では4年ぶりに上海公演を行う感想と共にこれまで彼らが歩んできた時間を振り返った。

彼らは“それぞれ、そして一緒に”成長していた。今や韓国を代表する若手俳優になった彼らはドラマ、映画、ミュージカルをはじめ、メンバーごとのソロアルバムを発売するなど、それぞれ異なる分野で存在感を表している。放送活動が特にない状況の中で、JYJでなければ成し遂げられなかったはずの結果だ。これはメンバー個人個人が持つブランドパワーを意味するものでもある。

今や歌手の域を超えて俳優として定着した彼ら。俳優はよく作品のキャラクターから抜け出すことに困難を感じるケースがあるが、ある人物からまた別の人物になってステージに立つことの間で混乱を覚えることも十分にあり得る。特に、ユチョンの場合は、最近公開した映画「海にかかる霧」での役のイメージがまだ強く残っているほうだ。

しかし、答えは違った。ユチョンは「演技から他の演技に移る時はそういう場合もあるが、演技から歌手に移るのはまったく難しくない。歌手をする時は支障になるものがない」と答え、2つの領域では異なるが、同じユチョンを見せられると話す。

ジェジュンは「僕は、口調や洋服など、外的なスタイルによって人間そのものが変わる。何をして何を着ているかによってがらりと変わる。それで内面的に混乱するときもある。ドラマがまだ終わっていない時にアルバム作業を始めた。少し混乱していたが、公演を1回してファンに会ったら一気に消えた」とし、混乱があることを認めながらも歌手として活動する時は俳優の服を簡単に脱ぐことができると述べた。

ジュンスは「最初は歌手からミュージカル俳優へと歌い方が変わることに混乱を覚えた」とし「歌手出身であるため、どうしても僕は歌手っぽい。混乱があったが今は大丈夫だ」と打ち明けた。こんな答えは、難なく異なる領域を行き来しながら成長していることを意味する。

久しぶりに同じステージ上に立った彼らの爆発力は相変わらずだった。むしろ俳優として積んだ貫禄が足し算ではなく掛け算となり、ステージで相乗効果を起こしているようだった。

ジュンスはミュージカルで磨いたパワーがステージ上でもそのまま表れた。パワフルなダンスや強力な高音を出す曲でも安定した姿を見せた。

ジェジュンは、JYJの中でロックというジャンルに特化されていた歌手。そんな姿は彼が主演を務めたドラマ「トライアングル」の中のホ・ヨンダルの反抗児的なイメージを連想させる。俳優と歌手のイメージの分離ではなく調和なのだ。今回の公演を通じてはこれまで積んできた貫禄を改めてアピールした。

若手俳優の中で目に見えて感性演技がうまいユチョンは、時には優しく、時にはエネルギッシュなステージマナーで女性を魅了する。豊富な演技力はスクリーンだけではなくステージでも通じる。

こんな彼らが集まっている時、新しい絵が描かれる。全く異なる3人のコラボレーションといえる。

3人は長所、強みがそれぞれ異なる。しかし、ユチョンによると、ステージ上で表現する時、お互いのためにそれぞれバランスを調整しているという。ユチョンは「僕は二人にタダ乗りしたい。心配していたことの一つとしてジュンスが作曲した『Mission』という曲だが、振付がきつい(笑) 格好良く合わせなければならないが、僕がうまくこなせるか心配だ」と謙遜した。

また、JYJとして5年間という時間の間、それぞれの分野で大きな成功を収めたが、テレビ出演は依然としてままならない。

ジュンスは「JYJは授賞式にも出席できないため、諦めがついた部分もある。僕たちが好きなファンがいらっしゃれば公演をしようと考えていた。きちんとしたステージを持ったのは4年ぶりだが、それにもかかわらずコンサートをすると来ていただけることが不思議で、本当に僕たちは幸運だと思う。目に見えないと忘れられるものだが、僕たちが全く放送活動をしていないにもかかわらず、こんなにも来ていただけるとは。そのため、毎回いい加減にはできない。一生懸命に最善を尽くすつもりだ」と伝えた。個人的には自らを“芸能人”と呼ぶのが、放送活動をそれほどしていないため恥ずかしい時もあるという。しかし、ミュージカルをしながらとても幸せに思っていると付け加えた。

ジェジュンは「『以前は“限界”ということを気にしていた。この次は何を見せればいいんだろう』『他に何ができるだろう』という限界点に対する悩みがあったが、今は同じものを繰り返しても限界とは思わない。以前はこんなことで自らを責めたりもしたが、メンバーたちが演技をしながら内面的になんだか深くなったように思う。それぞれ考えが退化することなく深くなったように思う。メンバーに対する感謝や切ない気持ちが大きくなり、ソロ活動に感謝している。今の場が非常に大切だと感じる」と伝えた。

ユチョンは「うまくいくいかないを考えなくなってから、もうしばらく経つ。楽しく仕事をして、仕事を楽しんで、メンバーたちと一緒にすること。会社が成長していくことへの感謝の気持ちが大きい。この大切な人間関係がずっと続いてほしいと思う。そんな幸福感が積まれていく過程や瞬間が大切だ」と話す。

彼らはお互いがいるから可能だとも話す。ツアーをしながら一番感動的な瞬間を尋ねる質問に対する「隣を見た時にふと」という答えには、ぐっとさせられるものがあった。

記者 : チェ・ナヨン