CROSS GENE タクヤ「韓国で活動する外国人として自分の強みを探したい」

10asia |

最近話題を集めている総合編成チャンネルJTBC「アブノーマル会談」を初めて見た時、目に入った人物はエネス・カヤ、サム・オチュリ、張玉安、ロビン・デーアナなどだった。G11の唯一のアイドルグループのメンバーで、日本代表であるタクヤは正直言ってあまり視線を引き付けなかった。彼の韓国語は少し不自然で、物静かで落ち着いた姿のせいなのか放送分量も少なかった。しかし、4回目の放送で日本語で愛を告白するタクヤの姿は多くの視聴者の心をくすぐり、今も女心をときめかせている。その後、歴史問題に敏感な中国代表の張玉安と繰り広げる可愛い姿など、タクヤは自分の魅力を徐々にアピールしている。

タクヤはCROSS GENEのメンバーだ。CROSS GENEは韓国、中国、日本のメンバーで構成された多国籍アイドルグループで、タクヤはすでに多国籍グループの活動で彼だけの「アブノーマル会談」を繰り広げてきた。CROSS GENEを通じて韓国、日本、そして中国までも愛するようになったタクヤは、ひょっとしたら「アブノーマル会談」に最も適した人物なのかもしれない。CROSS GENEの韓国人メンバーで、タクヤの心強いサポーター、そして「アブノーマル会談」の熱血視聴者であるシンも加わり、タクヤと「アブノーマル会談」の魅力について話してみた。

―「アブノーマル会談」の人気がますます高くなっています。実感していますか?

タクヤ:街で僕に気づいてくれる人が多くなりました。さっきもキムパプ(韓国式海苔巻き)を食べていたら、ある方から「芸能人に似ている」と言われました。それで僕が「本人です」と答えました。ハハ。それぐらい番組を通じて広く知られているようです。

―「アブノーマル会談」にはどのようにして参加することになりましたか?

タクヤ:番組の作家と打ち合わせをした時、韓国語で自己紹介をしたのですが、それで僕の印象が良かったみたいです。へへ。

―G11のうち唯一のアイドルでまだ若いですが、大変なことはないですか?

タクヤ:重いテーマ、女性や社会生活に関するテーマが出ると、知らないことが多くて討論に参加するのが難しいです。僕は会社で働いたことがないし、幼い頃から芸能界で活動してきたので、他の参加者と経験の差があるんです。でも、討論に参加するのは難しくても、討論を通じて僕も色々と学んでいます。

―本当に多様な国の人が集まっていますが、雰囲気がぎこちなくなかったですか?

タクヤ:全員外国人だから、韓国で僕と同じような経験をしているじゃないですか。韓国で経験したことが共通点になって、むしろ仲良くなりやすかったです。また、韓国や日本とは違って「Hey~man」と言いながら親しくしてくれて、心を開きやすかったです。

―CROSS GENEは中国、韓国、日本のメンバーで構成された多国籍グループなので、その経験が役立っていると思います。

タクヤ:そうです。「アブノーマル会談」に出演する前から韓国、中国文化について知ることができました。僕に張玉安兄さんと仲が良くないのかと聞く人もいますが、中国のメンバーであるキャスパー兄さんのおかげで中国文化について知っていたし、歴史のような問題についても知っているので慌てずに話すことができました。CROSS GENEの内部ではいつも僕たちだけの「アブノーマル会談」が行われています。グループ結成の時から小さな「アブノーマル会談」を経験しているんです。それから、張玉安兄さんとは仲が良いです!

―それでは、自ら想定したい案件はありますか?

タクヤ:あります!僕は少し個人的な性格です。韓国のメンバーたちは一緒にいると面倒を見てくれて、それが義理だと言いますが、僕は宿舎で一緒に生活する時、メンバーが何も言わずに僕の服を着たりすると怒ります。ご飯を食べる時も僕のことだけ気にします。それが正常なのか異常なのか知りたいてす。

シン:異常だよ。深刻だと思う。

タクヤ:ヨンソクとセヨン兄さんが僕の服をよく借りますが、僕がスケジュールで外にいると「タクヤ兄さん、服を貸してください」とメッセージが来ます。僕に合わせてくれているようで、それが可愛いんです。

―様々な国の人たちに会って不思議に思ったり、驚いたことがありますか?

タクヤ:ヨーロッパ人の話を聞いていると、不思議に思います。僕たちと全然違うんです。以前、同棲のテーマをめぐって討論したことがありますが、ヨーロッパ人は結婚をあまりしないらしいです。韓国や日本は結婚が一種の契約じゃないですか。それで不思議に思いました。何でも違う話を聞くのは本当に面白いです。

シン:僕はエネス・カヤさんを見て驚きました。まず、トルコは“兄弟の国”じゃないですか。ハハ。そして、エネス・カヤさんは話し方が本当に上手くて、タクヤよりも目が行きます。それで、トルコがどうして“兄弟の国”なのか知りたくなって、トルコに関する情報を探したり、歴史を勉強したりするうちに他の国についてもっと知るようになりました。

―そういえば、「アブノーマル会談」は単なるバラエティ番組にとどまらず、その国に関する文化や歴史などについて好奇心を起こす効果も持っているようです。

タクヤ:その通りです。なので、たくさんの人々に見てほしいです。例えば僕の場合、「アブノーマル会談」で日本代表として話してはいますが、僕が日本そのものではないんです。だから、「アブノーマル会談」を見た人が日本人はみんなタクヤのようだと思わずに、他の日本人はどうなのかと気になって調べてみてほしいです。どっちかと言うと、僕は“異常”ですから。ハハ。

シン:タクヤと性向が違う日本人は本当に多いです。

タクヤ:つまり、タクヤ=日本ではありません!

―シンが見た時、「アブノーマル会談」のタクヤはどうですか?

シン:上手くやっていると思います。彼が助けを求める部分は教えようと努力しています。タクヤは韓国を愛する気持ちも中国を愛する気持ちも持っているので、プレッシャーをたくさん感じています。それで、僕たちが韓国のサイトで調べられることはすぐ調べるなど、メンバーたちが一緒に努力しています。

タクヤ:シン兄さんがたくさん助けてくれました。番組で「ユネスコ文化遺産に登録されている場所のうち、どこに行ったことがあるのか」という質問が出た時がありますが、シン兄さんのお父さんが文化財に関わる仕事をしていて、以前から色んな話を聞いたことが役立ちました。また、宗廟(チョンミョ)に行きました!

―「アブノーマル会談」の出演者のうち、一番助けてくれる人は誰ですか?

タクヤ:一番助けてもらっている人はソン・シギョン先輩です。「アブノーマル会談」は収録が終わったら会食することが多いですが、そこで先輩が「タクヤは少し違う方法で話したらもっと面白いと思う」と指摘してくれました。本当に感謝しています。

―3人のMCがそれぞれ違うタイプですが、どうですか?

タクヤ:まず、ソン・シギョン先輩は使ってる言葉が違います。賢くて高級な表現を使います。ユ・セユン先輩は面白くて、僕たちが話したことを面白くしてくれます。チョン・ヒョンム先輩は話し方が一番強いです。ストレートに話してくれます。3人が全部違うカラーを持っているので、本当にいいです。

―「アブノーマル会談」はどうしてこんなに人気が高いと思いますか?

タクヤ:真面目に討論する番組が他にないからだと思います。また、外国人が流暢な韓国語で話す姿を不思議な目で見る視聴者もいるようです。本当に意味のある番組だと思います。違う国の視線で韓国がどのように見られているのか分かるじゃないですか。外国人の韓国を見る視線の他にも、韓国が一段階上に上がることに役立つ番組だと思います。

シン:視聴者の立場で同意します。韓国自体が上に上がることができる発展に役立つ番組!番組を見ながら色んな文化を通じて人々の成熟した精神や学ぶ点を探しながら、一段階グレードアップできると思います。今までは韓国の中で韓国を見ていた井戸の中の蛙のような社会だったかもしれないですが、番組を通じてその視野が広くなるのが気に入っています。

―タクヤはまだ「アブノーマル会談」で活躍が足りていないと思います。今後の切り札はありますか?

タクヤ:僕が経験したテーマが出れば、確実に意見を話すことができると思います。でも、結婚、社会生活のようなテーマは率直に僕にとっては難しい問題です。より熱心に勉強して討論に加わらなければならないですが、これからもっと上手くできると思います。

―以前、タクヤが番組を通じて日本に対するイメージがより良くなってほしいと話したことがあります。どんな意味ですか?

タクヤ:多くの人が日本人は身長が小さいと話しますが、僕の身長は非常に大きいです。(タクヤは187cm) それで、人々のイメージが変わりました。また、アダルトビデオに対する視線もあります。本当に映像のようにやるのかと聞いてくる人がいますが、絶対そうではありません。そのようなイメージを良く変えていきたいです。

シン:芸能人として活動する前に、日本や中国に長期間旅行をしました。日本は修学旅行で初めて行きましたが、本当に綺麗だったし、人々が親切で驚きました。僕はタクヤが韓国語を話すようなレベルで日本語が話せますが、日本は韓国が見る視線の他にも違う面を持っています。

―CROSS GENEはいつカムバックしますか?

タクヤ:秋にカムバックする予定です。今までは日本でグループ活動をより多く行いましたが、これからは韓国で活動する予定です。他のメンバーたちも広く知られて、人々にCROSS GENEというグループとメンバー一人ひとりの存在を覚えてほしいです。様々な曲で歌手として披露できるように努力します。

―ちなみに、どうして韓国で歌手になったのですか?

タクヤ:以前から日本で活動をしていましたが、演技をしながら日本だけで頑張っていたらトップにはなれないと思っていました。そんな時、K-POPを聞きました。初めて聞いた曲はBIGBANGの「HaruHaru」です。その時からK-POPの魅力にはまり、以前から歌手にもなりたかったので、チャンスを掴んで歌手になりました。

―韓国で活動する外国人として目標がありますか?

タクヤ:えーと、まずはエネス兄さんくらい韓国語が上手くなることです!ハハ。そして、韓国人にはできないが、外国人だからこそできることをたくさんやりたいです。また、「アブノーマル会談」でも僕だけができることなど自分の強みを探すためにたくさん勉強しようと思います。「アブノーマル会談」に出演したのも、再び勉強しようと思ったからです。知識を増やして、ドラマや広告の仕事などもやりたいです。

―夢は何ですか?

タクヤ:様々な表現ができる人。演技や歌手もそうですが、少し欲張っているのかもしれませんが、全部できる人が最強だと思います。それを目標にすれば、自分自身をレベルアップできそうな気がします。

―これからより成長するため、自分自身に一言お願いします。

タクヤ:放送分量がより増えるように努力しよう。兄さんたちの話に上手く加わってみよう。ハハ。また、CROSS GENEとしてカムバックしたら、素敵なパフォーマンスを人々に見せなければならないので、そのための努力が必要だ。今後さらにレベルアップして頑張ろう。韓国で最もホットなアイドルになろう!

記者 : パク・スジョン、写真 : ク・ヘジョン、翻訳 : ナ・ウンジョン