“舞台で真価を発揮する俳優”パク・コニョン「『本物の男』への出演、知名度の低い僕に断る理由なんてなかった」

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写真=NAMOO ACTORS

舞台の下の観客には爽快な喜びを、テレビの前の視聴者には愉快な笑いと胸の詰まるような感動を与えてくれる俳優たち。彼らにとって、どこで演技をするかはもはや重要ではない。ドラマ、映画、ミュージカル、演劇まで、ジャンルを問わず強烈な存在感を見せる4人の俳優にインタビューを行った。

舞台で真価を発揮する俳優パク・コニョン

「僕らの日曜の夜-本物の男」(以下「本物の男」)の“お父さん兵士”のイメージでパク・コニョンを思い浮かべるならば、それは見当違いだ。公演好きの人たちは皆、口を揃えて「パク・コニョンの真価は舞台の上で発揮される」と言う。その理由は何だろうか。

―ミュージカル「ディセンバー:終わらない歌」(以下「ディセンバー」)がヒットしたが、感想は?

パク・コニョン:もちろん、ヒットさせることには成功した。でも僕は“ヒット”についてはなるべく意識しないようにしている。舞台に立つ時はいつも初心に戻ろうとしているからだ。一番最初に舞台に立った時に感じた不安や興奮だけを持って観客と向き合いたい。その日の観客が多かろうが少なかろうが、僕は常に同じ心構えで向かい合おうとしている。ヒットはその後についてくるものだと思う。

―30代後半で大学生役を演じることは簡単ではなかっただろう。

パク・コニョン:この歳で20代の役を演じるのは少し恥ずかしくもあった。僕の演技中に後輩たちが囁き合うと、皆僕が役に似合っていないと悪口を言っているように思えた。思い込みが激しいのかもしれない(笑) 今回20代の役を演じながら感じたことは、外見だけで誤魔化すような俳優にはなりたくないということだ。大学生のような外見ではなく、大学生のような純粋さを演じられる俳優になりたい。

―ミュージカル「ディセンバー」で故キム・グァンソクさんの曲を歌ったが。

パク・コニョン:正直、僕はキム・グァンソク先輩とその曲についてあまり知らなかった。聞き慣れたフレーズはあったけれど、いくつかの曲は今回練習しながら初めて聞いた。いざやってみると、“僕はこんなに素晴らしい曲をどうして今まで知らずに過ごしてきたのだろう”と思った。キム・グァンソクさんの曲が持つ力は本当に凄い。感情が溢れんばかりの曲だ。

―チャン・ジン監督、JYJ ジュンス、キム・スルギなどが共演した。稽古場の雰囲気はどうだったのか。

パク・コニョン:本当に皆仲良く過ごした。すべてのスタッフと役者たちが朝の10時から夜の11時まで集まって練習を重ねた。自分の練習時間でなくても参加しないわけにはいかないほど一丸となっていたと思う。そのためか、毎日集まる中で本当にたくさんの話を交わした。地方公演の時も、全員どれだけ興奮していたか分からない。エピソードを挙げることができないくらいチームワークは最高だった。

―ドラマよりも舞台の方がよりエネルギッシュに見えると言われているが。

パク・コニョン:それは自分でもよく分かっている。でもどうしようもない。僕がドラマで舞台のような演技をしたら、それもおかしいだろう。その微妙な違いを自分でコントロールできる日を一日でも早めるために努力している。

―舞台に立ち続ける理由は?

パク・コニョン:舞台は厳しいところだ。台本、楽譜、俳優たちの身体と振付、それに演技力、どれか一つでも欠けていると立つことのできない場所だ。そのような舞台で演じられること自体が刺激的だし幸せなことなのに、舞台を離れられるわけがない。

―「本物の男」に出演した本当の理由が知りたい。

パク・コニョン:正直に言うと、お金と知名度も出演理由の一つだ。でも一番重要なのは、「本物の男」を通じて自分が俳優として活躍できる舞台の幅を広げることができそうだと思ったからだ。韓国No.1のバラエティ番組である「本物の男」が知名度の低い俳優パク・コニョンに出演オファーをしてきたのだから、断る理由なんてなかった。

―パク・コニョンをどのような俳優として人々に覚えてもらいたいか。

パク・コニョン:僕は自分のことを知名度の低い俳優だと思っている。でも、知名度だけに拘りたくはない。僕はただ舞台を愛し、観客の皆さんとコミュニケーションしたい。「あの俳優、本当に舞台の上ではイケてるね」という風に人々の記憶に残る俳優になりたい。

記者 : イ・ナレ