かつてない心臓泥棒!新ドラマ「ビックマン」戦慄の走る第1話

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=KBS 2TV「ビックマン」スクリーンショット
新ドラマ「ビックマン」の幕が上がった。

「ビックマン」は感受性豊かな英雄の誕生を掲げる期待作。これまで多数の映画やドラマで権力に立ち向う若者を演じてきたカン・ジファンが、得意なキャラクターで帰ってきた。三流人生から財閥の息子へと、劇的な人生の大逆転を経験するジヒョクに扮し、痛快な逆転ストーリーを予告した。

韓国で28日にスタートした「ビックマン」が描き出したのは、歪んだ家族愛とそれによって犠牲になるジヒョクの物語だった。オープニングからこのドラマが交差して描いたのはどん底の人生を生きているジヒョクと財閥の息子ドンソク(チェ・ダニエル)の正反対の人生だった。殺人未遂の濡れ衣を着せられたジヒョクが真犯人を探そうと奮闘する間、ドンソクは恋人のミラ(イ・ダヒ)にプレゼントする指輪を選んでいた。

しかし、富や名誉を持つドンソクも備えていないものがあった。昔から心臓病を患っており、意識不明の状態に陥ったのだ。心臓移植だけが唯一の方法だが、移植を待っている人が60人に至る状況に、ドンソクの父ソンウク(オム・ヒョソプ)は挫折した。心臓は富や名誉でも買えないものだった。

これにソンウクは心臓を移植させるための偽の家族を作り出した。そのターゲットがジヒョクだった。かつての仲間に襲われたジヒョクが脳死判定を受けると、ソンウクはそんな彼を自身の戸籍に入れた。これでやっとドンソクに移植する心臓が用意されたが、脳死判定自体にミスがあった。手術中にジヒョクの瞳と脳波が動きを見せたため、手術を強行しようとした担当医は結局、心臓を摘出することができなかった。

ソンウクの歪んだ愛情は予想外の流れに乗ってしまった。マスコミがソンウクの戸籍にジヒョクが入籍されたことを知り、その背後を追い始めたのだ。ソンウクはジヒョクを息子として認めるしかない状況に追い込まれた。

この日「ビックマン」が描いたのはありふれた人生の逆転や財閥の暗闘劇ではなかった。一夜で人生逆転を成し遂げた貧しい若者、この空想的な物語は歪んだ家族愛によって説得力を得た。反感から始まった財閥の暗闘劇、さらに感受性豊かな英雄の誕生という物語の最終章にまで枝を伸ばした。

これだけでない。複雑に絡み合った四角関係は全16話という長い呼吸に備えさせた。ミラを中心とするジヒョクとドンソクの三角関係と、兄妹として遭遇するジヒョクとジナ(著ン・ソミン)の犬猿の仲まで。すでにセッティングは完了した。この四角関係を形成するメインキャストたちが演技力を指摘されることなく、気持ちのいい出発を告げたのも励みになることだ。「ビックマン」が危機のKBS月火ドラマをどん底から救い出すことができるのか、その力強い歩みに期待をかけてみる。

記者 : イ・ヘミ