Vol.1 ― 「アイドルマネージャー」MBLAQに驚く!:SPECIAL INTERVIEW

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ここ数年、実力を備えた人材が多く登場したことで相当薄まってはいるが、それでもアイドルへの偏見は依然として残っている。そのような色眼鏡で見られるのは、アイドルが主人公の番組も同じだ。主観などなしでやらされるまましているのだろう、海外活動や韓国でのイベントでハードなスケジュールで駆け回らさせられる境遇なので、大雑把にやる振りだけしては辞めるだろう、というふうな先入観のことだ。それに控えるべきこと、慎重にならざるを得ないことが多すぎるので、制作陣側でも言いたいことも言えず苦労している部分もあるはずで、放送局の立場からすると“鶏肋”(あまり重要ではないが、捨てるには惜しいもの)のような存在ではないかと思われる。思い切って目を逸らしてしまうには、限りない関心を寄せるファン層が惜しく、かといっていざ一緒にやろうとすれば、頭を悩ますことが一つや二つではない。そのような要因があまねく作用するためか、アイドル番組の中で成功した番組はそれほどの数にならないという。

言われてみれば、振り返ってみてもそれぞれのファンの間では話題になるものの、2PMの「アイドル軍団トッタクニョ」のように、大衆にまで広く浸透したケースは、指折り数える程度ではなかっただろうか。そのため、MBC every1のMBLAQの「アイドルマネージャー」も、ファンを狙っていい加減に作った番組だと思い、最初はそれほど関心を寄せなかった。しかし、1話1話見守る間、考えが次第に変わっていった。デビュー4年目のアイドルグループMBLAQ、彼らが2009年に初めて出演したMnet以来、これまでやってきた数々のリアリティ番組とは違って、能動的に番組を主導し始めたのだ。先週だけを見てもわかる。その場で曲を書き、歌詞を付け、ジャムコンサートを開き一緒に楽しんだ彼ら。いったいどこから起因した変化なのだろう。演技の稽古を頑張っている撮影現場に行き、質問を投げかけてみた。

参加者:コ・ビョンホンプロデューサー、パク・キョンリム、MBLAQ(スンホ、ジオ、チョンドゥン、ミル)、キム・セロム、チョンユル、コラムニスト チョン・ソクヒ

「みんな柔順で優しいですが、主観だけは誰よりもはっきりしています」

―正直言って、初回は物足りないと思いました。訪日までしての、海外ロケだったにも関わらず、MBLAQの魅力をうまく引き出せなかったと思います。それが、第3、4回から活気を取り戻したかと思うと、第5回の親友特集からは確実に方向性を掴みましたよね。ところで、どうやって「アイドルマネージャー」を企画するようになったのですか? 聞いたところによると、みんなコントロールできないとアイドルを避けているようですが(笑)

コ・プロデューサー:無秩序の方が面白くないですか? MBLAQがそうだということではありませんが。実は、私はアイドルについてはよく分からないんです。MBLAQとの適切な調整は、パク・キョンリムさんが大きな役割をしてくれました。キョンリムさんは、MBLAQのメンバーの要望で一緒にやることになりました。本人たちを一番よく理解していて、またいつも配慮してくれることをよく知っているので、一緒にやろうと言い出したんです。撮影でないときも、十分話し合いました。私は意見を尊重し考え方を導き出す今のやり方が非常に気に入っています。この番組の前身はMBC every1の「アイドルメイド」でした。“メイド”から“マネージャー”にグレードアップさせながら、“マネージャーロール”を番組にどのように溶けこませるか、とても悩みました。多くの意見をやり取りした結果、こちらから近寄ることのできるアイドル「godの育児日記」のようなモチーフを通じて身近に接し、また成長していくアイドルを作ってみようと結論づけたんです。

―アイドルとの番組作り、簡単なことではないはずです。スケジュールが重なれば調整も効かないし、個人活動で途中で抜けたり。

コ・プロデューサー:今日も実はイ・ジュン君が欠席しました。残念ではありますが、不可抗力の部分があります。ご存知でしょうが、今彼は色んな番組に出演していますからね。みんな出て欲しい気持ちは大きいですが、より役割の大きいところで認められ、その相乗効果がこちらにも及ぶと信じています。ハードなスケジュールのせいか、イ・ジュン君が途中で体調を崩したことがあります。そのときも、点滴して休んだ方がいいと休ませました。私たちは家族ですからね。最初の企画では、9月末か10月初めにはMBLAQのニューアルバムがリリースされる予定だったんです。アルバム準備過程を含め、音楽的な部分も色々取り扱いたかったんです。「マネージャー」だから、一旦アルバムが出ると本当のマネージャー活動をお見せすることもできますし。でも、アルバムリリースが遅くなって、詳細が変わりました。その点に関してメンバーたちと色々話し合いました。みんな柔順で優しいですが、主観がはっきりしていました。予想外でしたね。

―それで、アルバムはどうしてそんなに遅れるんでしょう。

コ・プロデューサー:よくは分かりませんが、内外の事情というものがあるのでしょう。来年の初頭リリースされる予定だと聞きました。日本進出の予定もありますし。アルバムリリースが遅れたせいで、当初予定していたアイテムが全て台無しになったので当惑しましたね。

―メンバーたちは、主にどのような部分に対してアピールしていますか?

コ・プロデューサー:これまでも多くやってきたバラエティから一歩進んで、本人たちの持っている音楽性を表したがっています。娯楽的な方へだけ流れるのかと心配しているようでした。

「いつの間にか制作陣のマインドになっているんです」

―一緒に相談して一つ一つ作っていくんですね。

コ・プロデューサー:特にスンホ君やジオ君とたくさん相談します。他のコンセプトで始めてから、相談のうえで修正したりもしますし。口先だけの言葉じゃなくて、みんな一生懸命なんです。構成の案があれば、そのまま台本通りやってもいい状況なのに、かえってメンバーたちがリアルに状況通りしようと言います。いつの間にか、出演者にとどまるのではなく、作る人の立場に立っているんです。お互い笑っておしゃべりしてやり取りする姿は、すでに他のところでも十分見せているので、これからは新しい姿をお見せしたいようです。正直、最初は地上波バラエティで認められたイ・ジュン君への期待が少しありました。でも、イ・ジュン君はよく欠席する状況なので、ミル君やジオ君が色んな役割をしてくれています。予想外の構図になっているんです。

―今日だけ見ても、ジオ君が結構色んな役割をしていますね。途中でスレートも叩いたり、彼なりにコメントもまとめたり。

ジオ:ただそうしたい気持ちが沸いてくるんです。なにより、キョンリムさんが気楽な方だから可能になるんだと思います。他のところでは、ここまででしゃばれないですから。これまでのバラエティでは、制作陣が決めてくれる通り振り回された感じなら、今は欲を出してみたくなりました。僕たちの番組じゃないですか。無作法に見えるかもしれないけれど、制作陣と討議もやって、意見もしています。意図から外れて何かおかしくなった部分があるという気がすれば、いつも話しています。ただ気楽に遊ぶ姿よりは、音楽的な部分を始め、何か成長する姿をお見せしたいからです。実は収録していると、俗語や隠語も出てきますし、じゃれ合う事もあるんですが、きちんと編集してくださると信じているので、気楽でいられます。最善を尽くさずびくびくして、家に帰って後悔したくはありません。

コ・プロデューサー:現場でどれほど面白かったとしても、本人たちはもちろん、視聴者やファンの立場からお互いにマイナスだと判断したら編集します。話題を作ることはできても、信頼が崩れてしまってはいけないので。でも、全体的な流れを見ない状態でプレスリリースだけで、またはシーン一つ、コメント一言だけ切り離して問題視するケースもあります。そういうときは残念な気持ちになりますね。

―先日、KBS 2TV「青春不敗シーズン2」の制作陣が男性アイドル特集を組む予定があると言うので、ミル君を積極的にオススメしました。ミル君、バラエティに欲がありますよね?

ミル:大歓迎です!僕は「ハッピーサンデー-1泊2日」のように、地方を回ったり屋外撮影、挑戦することが大好きなんです。「アイドルマネージャー」はどうしても僕たちの名前をかけてやっている番組なので、責任感が強くなります。正直、他の番組では少しイメージ管理もやりますから。でも、ここでは僕たちの名前を掲げてやっているので、「僕を完全にさらけ出してやらなくては」という気持ちになるんです。僕たちを観るためにチャンネルを固定してくださるファンたちのことを考えると、そうしないわけにはいかないです。

―リアリティ番組を結構やってきたほうですよね。でも最近になって一層成長した感じですが。うまくなったこと、みんな知っていますか。

スンホ:突然うまくなったというよりは、一歩一歩よくなっているんでしょう。過程が一つ一つ積み重なって。この番組は、気の置けない方たちと一緒なので、本当の姿をお見せできて嬉しいです。バラエティは、真心がものを言いますよね。僕たちが楽しくやれるバラエティなので、良く見ていただけてると思います。


「チョンドゥンのダンス、本当に驚きでした」

―チョンドゥン君って、もともと無口な方ですよね。以前他のメディアとのインタビューのときは、あれこれ話しかけられてようやく一言コメントを得られた、って感じでしたが。今日の演技の稽古を見たら、本当に積極的でした。そんな姿、初めてですが。

パク・キョンリム:少し人見知りな方なだけで、一旦話し始めるとよくしゃべります。私たちの間では、チョンドゥン君の中にハ・ジョンウさんがいると言っています。ものまねが特に上手で、イ・スンジェ先生やハ・ジョンウさんのものまねが本当にうまいんです。それも才能なんですが、持って生まれたんですね。

チョンドゥン:僕もキョンリムさんが気楽な方なので、他の番組でよりも多くのものを披露できるんです。気楽なだけに頑張りたいですが、バラエティの面では足りない部分が多いので、常に学ぼうという心構えです。

コ・プロデューサー:チョンドゥン君は起伏があります。先週「マネージャースター」編でみなさん感じられたと思います。チョンドゥン君の魅力がようやく発揮され始めました。もう少しすれば、さらに良い姿をお見せできると思いますが、活動が重なって間もなく番組が終了するところが大変残念ですね。

―先日チョンドゥン君のダンスに驚きました。言葉とおり、自分をさらけ出したと思います。そんなダンスを披露するのは初めてですよね?

チョンドゥン:僕、もともとうまいんです(笑) 最初は音楽への情熱の方が大きいからか、他人の前で踊ることに対して、正直あまり気が向かなかったんです。こういうことは、してはいけないと思っていたようです。放送で流れたシーンは、実は撮られていることも知らずにやったものなのに、反応がよかったんですよね(笑)

文:コラムニスト チョン・ソクヒ

「NAVER スペシャルインタビュー」では、注目が集まっている話題の人物にコラムニストのチョン・ソクヒさんがインタビューを実施。韓国で一番ホットな人物の本音をお届けします。

記者 : チョン・ソクヒ、整理 : チェ・ジョンウン、写真 : studioS イ・ジヌク、チョン・ジュヨン