「屋根部屋のプリンス」ハン・ジミン“プヨンとパク・ハの感情がまだ残っています”

TVREPORT |

※この記事にはドラマ「屋根部屋のプリンス」の結末に関する内容が含まれています。
元気なパク・ハと一途なプヨン、2つの面を持っているハン・ジミンと会った。

「屋根部屋のプリンス」の話が出たとたん、目を輝かせるハン・ジミンを見ると、パク・ハとプヨンとの別れの時間が来ているにもかかわらず、未だ名残惜しそうにしているようだった。

ハン・ジミンはドラマのパク・ハのように、明るい笑顔で記者に挨拶をした。「屋根部屋のプリンス」の放送が終了し、5日目に彼女に会ったが、プヨンとパク・ハへの愛情は誰よりも大きかった。


テヨンとパク・ハの感情が今でも残っています

ハン・ジミンと話をすればするほど、パク・ハとプヨンから抜け出せずにいる彼女がいた。それだけ愛着を持ったキャラクターだったはず。「屋根部屋のプリンス」のどのシーンがハン・ジミンの心を掴んでいるのだろうか。

「初めの部分は時間をかけて撮りました。悲しいシーンが多かったのですが、パク・ハとしては、イ・ガクと結婚したシーンが一番記憶に残っています。こんなシーンがあるとは思っていましたが、現場でウェディングドレスを着たとき、実感しました。本当にたくさん泣きました。もともとキスシーンのあとは気まずくなったりしますが、そんなことを感じないくらい、撮影の間悲しかったですね。それから、結婚式のシーンではスタッフも皆集中してくれたので、より演技に没頭することができました」

「屋根部屋のプリンス」では、ハン・ジミンの様々な表情演技も見どころだった。女優として壊れることも恐れず、コミカルな演技もこなし、好評を博した。これはすべて、完ぺきな努力と悩み抜いた末の演技のおかげだ。

「まず、『屋根部屋のプリンス』ではシチュエーションが与えるコメディという色が強く、表情を作りすぎるとおかしくなってしまいそうでした。そのため、表情のコントロールを心がけました。また、この世界では起こり得ない荒唐無稽な事件をどう表現すればいいのか、かなり悩みました。スクリーンショットを見ればすごく変な顔で写っているのもありましたが、できるだけ自然にしようとした結果が反映されていると思います(笑)」

ハン・ジミンは未だ「屋根部屋のプリンス」の世界にいた。彼女は「ハッピーエンドで終わっていればよかったのですが、プヨンとパク・ハの感情がまだ残っています」と少し目頭を熱くしているようだった。パク・ハとプヨンを忘れ、ハン・ジミンに戻らなければならないが、その時間は思ったよりもかかりそうだ。


お互いがそれぞれの演技を光らせたようです

JYJのユチョン、イ・テソン、チョン・ユミ、チョン・ソグォン、チェ・ウシク、イ・ミノと「屋根部屋のプリンス」で出会った。ハン・ジミンは彼らと見事なコンビネーションを誇り、ドラマをリードした。撮影現場の和気藹々とした雰囲気は有名になるくらいであった。

「私が太ももをつねるほど笑いをこらえたのは初めてでした。チョン・ソグォンさんが『パク・ハさん』と呼ぶだけで面白かったんです。(撮影現場に)笑いのウイルスでも振りまかれていたかのように、ずっと笑い続けてました。特に、ソクウォンさんの台詞に『一語半句(イロバング)もなく』というものがありましたが、『イロンバング(こんなおならも)もなく』というダジャレで笑ってしまうような、そんな感じでした。愛嬌たっぷりのチェ・ウシクさんも現場のムードメーカーでした」

ハン・ジミンは「屋根部屋のプリンス」の出演者たちへの感謝も伝えた。お互いを配慮したことがそのまま感じられるほど、格別だった。

「演技するにあたり、一番重要なのは調和だと思います。誰か一人が演技が上手ではダメだと思っていましたが、キャストが同年代で話し合うことも多かったので、その部分ではよく合っていたと思います。チョン・ユミさんもそうでした。私が怒るときはその雰囲気を上手に生かしてくれました。もし、ユミさんが演技に欲を出し過ぎていたらぎこちなかったと思いますが、互いにそれぞれの演技を光らせたと思います」

撮影現場で一番の先輩として雰囲気をリードしなければならないプレッシャーと責任感があったそうだが、出演者が合わせてくれたため、楽しく撮影ができたと笑顔で話した。


南山で待ってみようと思います

ハン・ジミンは、溌剌な演技だけを披露したわけではない。イ・ガクとの甘いラブシーンもあった。そこで、ハン・ジミンが考える“愛”とは何かを尋ねた。

「ドラマを撮影する間、色々なことを考えました。前世が存在しそうな、そんなことです。『屋根部屋のプリンス』の最後のシーンでヨン・テヨン(JYJ ユチョン)が手を差し伸べ、その手を握る瞬間、イ・ガクの姿に変わるじゃないですか。私たちは全て覚えていないけれど、理由もなく惹かれる人はいるのではないかという気がしました。パク・ハもきっと、プヨンの記憶が全て残ってはいなくても、本能的に惹かれたんだろうと思います」

「屋根部屋のプリンス」のラストシーンは南山で撮影された。これについてハン・ジミンは「南山で待ってみようと思います」と冗談っぽく話しながら、恥ずかしそうに笑った。ハン・ジミン、明るくて可愛らしい上にセンス満点だ。

ハン・ジミンはユチョンとの熱愛説についても率直に話した。「ドラマが放映されている時にお似合いのカップルといわれるのは嬉しいです。それだけ人気があるということですから。なので、熱愛説が一度ぐらい出るようですが、視聴者もイ・ガクとパク・ハが恋しいと思います。だから、感謝しています」と微笑んだ。


早くデビューしたことに感謝しています

ハン・ジミンは芸能界デビューを果たして以来、休まず走ってきた。2001年、ドラマ「オールイン」でソン・ヘギョの子役としてデビューし、見事に女優として成長した。また、与えられたことに感謝することも学んだ。

「私は早くデビューできたことに感謝しています。消極的であまり笑わない子だったのですが、偶然のきっかけでこの仕事を始めました。最近は才能溢れる人も多く、この分野の仕事をしたがる人も増えましたが、当時はここまでではありませんでした。最初は迷惑をかけるぐらい、演技力がありませんでした」

諦めなかった。そして、10年という歳月が流れた。これまで着実に、与えられた役を忠実に演じ、女優としての地位を固めてきた結果、今のハン・ジミンとなった。

「私が一度で注目される役を演じていたら、感謝する気持ちも知らずに演じることができなかったと思います。未熟な部分もありますが、着実に演技をしてきました。振り返ってみると本当に有難いことだと思います。芸能界に入ったとき、スターになりたいというよりは、30歳になれば今よりは良くなっているだろうと思っていましたが、もう数十本目の作品に出演しています。振り返ってみると、良くなってきたことが分かるたように、少しずつ、着実にできればいいと思います。これからもそうしていきたいです」

「屋根部屋のプリンス」と別れを告げ、次の作品について考えなければならない時点だ。まずは休みたいと言いながらも、ある程度の青写真は描いていた。

ハン・ジミンは「今回ドラマをやったので、個人的にはいい映画に出演したいです。メディカルジャンルで白衣を着たスマートなイメージのキャラクターに惹かれています」とさらなる変身を予告した。

記者 : パク・グィイム 写真 : ソン・ヒョジン