「ウンギョ」大胆な露出よりも、繊細な“欲望”の描写が目立つ映画

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「喉が詰まって胸が塞がるような感じだったけど、悪くはないですね」

俳優キム・ムヨルが映画「ウンギョ」のメディア試写会が終わった後、漏らした言葉だ。公開前から老いた詩人と女子高生の愛という衝撃的なテーマで注目を集めた「ウンギョ」は、露出シーンよりも、映像美と人間の欲望に対する苦悩の描写が目立つ作品だった。

試写会があった18日午後、ソウル建大入口のロッテシネマに集まった出演者の面々は、それぞれ映画について自身の想いを語った。特に、小説家パク・ボムシンの同名の原作小説と映画について、監督や出演者はそれぞれ多様な反応を見せた。

演出を担当したチョン・ジウ監督は、原作と違うところをはっきりと言及した。チョン・ジウ監督は「原作と一番違う点を挙げれば、ウンギョのキャラクターひとつ、と言いたい。原作小説はイ・ジョギョ(主人公の老詩人)の目に映ったウンギョ、ソ・ジウ(イ・ジョギョの弟子)の目に映ったウンギョを繊細に描写しているが、映画ではウンギョをより能動的な人物として描きたかった」と演出についての自身の想いを語った。

チョン・ジウ監督の言葉どおり、映画の中のウンギョ(キム・ゴウン)は原作とは違って、イ・ジョギョ(パク・ヘイル)とソ・ジウ(キム・ムヨル)の間で自分の考えと感じていることを大胆に表現していた。観察される人物にとどまることなく、二人の人物の間でそれなりに相手を動かす面も表現されている。

パク・ヘイルは「膨大な分量の原作をどのように映画化するのか気になった。特殊メイクをするため、たくさんの人が苦労しただけに、余計に不満を言うことはできなかった」と言い、特殊メイクの大変さを語った。

また、パク・ヘイルは「特殊メイクが終わった時点から演技が始まったわけだが、監督もやはり毎日現場で各シーンについて悩んでいた。監督が準備するシーンをモニターで見ると、詩の一節のような美しさが感じられた。その背景で私はどのように演じたらいいのか悩んだ」と映画で重点を置いて悩んだ部分について語った。それは、他でもなく、役柄が映像とどのように調和をなすかという部分だった。

キム・ムヨルとキム・ゴウンは原作を通じて理解できなかった感情を学んだと説明した。キム・ムヨルは、「感情の端まで行かなければならなかっただけに、大変だった。シナリオで省略された部分は、原作を読みながらヒントを得た」と語った。今回の作品を通じて本格的にデビューした新人のキム・ゴウンも「原作小説を読み、監督と長時間にわたって話をしながら役柄を理解していった」と悩んだ部分について明かした。

原作者パク・ボムシンの自伝的小説を映画化した「ウンギョ」は、愛と人、そして欲望に対する綿密な描写が特徴だ。映画は26日に韓国で一般公開される。

記者 : イ・ソンピル、写真:イ・ジョンミン