Vol.2 ― パク・シヨン「最初『容疑者S』のシナリオに露出シーンはなかった」

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ドラマ「ザ・スリングショット~男の物語~」、クァク・キョンテク監督の映画「愛 サラン」、キム・ヒョンジュン監督の映画「容疑者S(不倫を待つ男)」。

女優パク・シヨンが出演したこの三つの作品には共通点がある。ドラマ「ザ・スリングショット~男の物語~」では、テンプロ(上位10%という意味で、高級キャバクラのことを指す)のホステスを連想させる色気のある女性を演じた。映画「愛 サラン」では、社会的影響力を持つ大物の愛人ミジュを演じ、さらに公開を控えている映画「容疑者S(不倫を待つ男)」では、神秘的な魅力のセクシーな未亡人を演じた。この3人の人物の共通点は、セクシーだが、同時に純粋な面を併せ持っていることだ。

「ドラマ『ザ・スリングショット~男の物語~』では、水商売から始まりお金で世界を牛耳るまでになる女性を演じました。強烈なキャラクターだったんです。そういえば、私はこれまでキャンディ(漫画キャンディ・キャンディの主人公、お転婆な少女の意味)や大学生のような純粋な役を演じたことがないですね」

デビューした当時から抜群の美貌で注目を集めたからだろうか。彼女には男性のロマンとも言えるセクシーで純粋なイメージが定着したようだ。

「そうですね。そうかもしれませんね。でも、男性のロマンといえば、清楚な感じの長い髪の女性ではないですか?」

女優パク・シヨンの性格は上記の3人の人物と正反対である。そのため映画「容疑者S(不倫を待つ男)」のスジンを演じるために、監督の親友である精神科医に数回会うこととなった。

「私の性格はスジンと正反対です。それに“変態夫”のせいでトラウマができてしまったスジンという人物を理解しようとしても、それを聞ける人も周りにいませんでした。普通にあることではないですから。なので、監督の親友である精神科医の方に会っていろんな話を聞いてもらいました。スジンというキャラクターについては何もわかりませんでしたが、いろんな話を聞いてもらって、スジンのトラウマを理解して撮影に臨むことができました」

パク・シヨンは、本作で肌を露出するシーンがある。今回が初めてであるが、避けてきた部分でもあった。始めは「女性の香り」というタイトルだった「容疑者S(不倫を待つ男)」のシナリオにはラブシーンはなかった。撮影の途中にラブシーンが加わって監督と揉めたこともあった。

「これまで露出したことは一度もなかったので、コンテを見て本当に驚きました。シナリオには『キスする』しか書かれてなかったんです。どうしてひと言も言わずにこのシーンを入れたのか監督に聞きました。私はなるべくなら揉め事を避ける性格ですが、それでもすぐには納得がいかなかったので。とは言え撮影は始まっていたし、私自身が出演しようと決めたので、揉めるよりは話し合ってお互いの意見を合わようという考えに至りました。そのシーンを撮影するまでに1ヶ月という時間を要し、1ヶ月もの間、話し合いを続けました。細かなところまで話し合ったので、スムーズに撮影ができたと思います」

まだ、次回出演する作品を決めていないという彼女は「これからは他の女優さんたちと共演してみたいです」と語った。

「デビュー作もそうだったし、これまで出演してきたドラマや映画で他の女優さんが相手役だったことがないんですよ。相手はいつも男優さんでした。劇中、女性が出ても自身の役とは関係のない女性ばかりでした。映画「女優たち」や「マイ・ブラック・ミニドレス」のように女性たちばかり出てくる映画に出演してみたいです」

パク・シヨンが主演を務めた映画「容疑者S(不倫を待つ男)」は4月11日に公開された。

記者 : ぺ・ソニョン、写真:ソン・イルソブ、翻訳:チョン・ジュヨン