「死体が帰ってきた」おバカな笑いが足りない人はこっちにおいで!

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写真=cine2000
“詐欺を働くキャラクター”はゲームだけに存在するものではない。映画「死体が帰ってきた」には純度100%の詐欺師が登場する。それがリュ・スンボムだ。いつも平凡な小市民がだまされるわけではない。「死体が帰ってきた」には間抜けに見えるが、頭の回転だけは天才少年ドギー(アメリカのテレビドラマに出てくるキャラクター)を上回る人物が登場する。それがイ・ボムスだ。

ここに叔父や父ぐらいの大人に、いつもくだけた言葉を使うキム・オクビンまで加わった。映画を導いていく三つの柱だ。

死体窃盗と詐欺を題材にした「死体が帰ってきた」は、実はレファレンス(参考作品、類似作品)が明確に見える作品でもある。スティーブン・ソダーバーグ監督とジョージ・クルーニーのすばらしいコンビが際立つ犯罪コメディ映画「オーシャンズ」シリーズや、「ミニミニ大作戦」からこの映画との類似点が見つかる。

「死体が帰ってきた」は、先に取り上げた犯罪コメディ映画の魅力を盛り込もうとしたようだ。二転三転と状況が変わる現場で登場人物は、お互いだましたりだまされたりしながら、緻密な計算の下、死体窃盗を計画し進めていく。

ストーリーやプロットの面では、散漫な部分が結構ある。だが、散漫かと思えばキャラクターの魅力が注意を喚起する。例えば、麻薬でもやったような焦点の合わない目でリュ・スンボムは“品のないダンス”を披露し、神秘的な魅力のある顔で自主制作映画界のスターとして注目を集めたユ・ダインは、ドタバタギャクで笑いを誘う。

三人の主演だけでなく、映画のあちこちに登場する脇役によって映画はより面白くなる。特にオ・ジョンセの悲しみ溢れる泣き出しそうな表情や、顔全体の筋肉を利用して奇抜な表情を見せるコ・チャンソクの演技は我慢していた観客を十分笑わせるものだった。

一行映画評:冬の間ずっと足りなくなったおバカな笑いをこの映画で充電しよう。強い個性の愉快なキャラクターが生きる映画

「死体が帰ってきた」
脚本/監督:ウ・ソンホ
ジャンル:犯罪、コミカル、アクションドラマ
出演:イ・ボムス、リュ・スンボム、キム・オクビン、チョン・マンシク、
   ユ・ダイン、シン・ジョングン、コ・チャンソク、チョン・インギ、
   オ・ジョンセ、ペ・ジョンナム
提供/配給:CJエンターテインメント
製作:CINE2000
R-15指定
上映時間:110分
公開日(韓国):3月29日

記者 : イ・ソンピル