「ペースメーカー」キム・ミョンミン、メソッド演技で引っ張る124分

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写真提供=ロッテエンターテイメント
対象と同一化を追求する極寫實主義的演技(役に入り込み、その役と全く同じように身も心も演じること)をすることをメソッド演技と言う。韓国内ではなんといってもキム・ミョンミンが演技の大御所と言われている。

「私の愛、私のそばに」で死を宣告された患者を演じ、驚くほどに体重を減らしたキム・ミョンミンは新映画「ペースメーカー」でも大変な思いをした。

ランナー、そして他人のペースの調節のために30kmまで走ることができるペースメーカーのジュ・マノとして、初めから終わりまで走り、また走り汗を流さなければならなかった。きついランナーだが、他人のために走らなきゃいけない人生なだけに落ち着き、時には貧乏くさいジュ・マノを演技するために、キム・ミョンミンは口の中に入れ歯までつけた。そこまでしなくてもいいのではないかという考えもあったが、そのおかげでキム・ミョンミンよりはジュ・マノという人物に見えた。

映画を撮るたびに大変苦労をしている理由について彼は、「走るシーンがメインで、そのシーンの中でジュ・マノの辛い心情、切なさと真剣さをどう表現するか考え、言葉を発しながら走る姿を思い出した。入れ歯はそこでアイディアを出した。また特別痩せようとは思わなかった。食べものもたくさん食べたが、練習量が多く太らなかった。どっちにしろ最善を尽くしてランナーになろうと思った」と語った。

ストーリー全体はスポーツ映画特有の起承転結に加え、ジュ・マノの胸がジーンとするような家族話まで加わり、古臭いという評価をなくすのは難しそうだ。だが、キム・ミョンミンのメソッド演技自体が与えてくれる感動はやはり強く余韻を残す。心温まるスポーツ映画だ。

公開は19日、ランニングタイム124分。

記者 : ペ・ソニョン、翻訳:橋本真由美