「ジョゼ」ナム・ジュヒョク、日本映画のリメイク作に“プレッシャーはあったけれど…期待が大きかった”

OSEN |

写真=WARNER BROTHERS KOREA
ナム・ジュヒョクが、映画「ジョゼ」について「原作に対するプレッシャーはありましたが、後悔のない演技ができました」と明かした。

ナム・ジュヒョクは最近、オンラインで行われた映画「ジョゼ」(監督:キム・ジョングァン)のインタビューで、作品とキャラクターに対する想いと愛情を伝えた。

「ジョゼ」は、初めて出会った日から忘れられない名前を持つ「ジョゼ」(ハン・ジミン)と、ヨンソク(ナム・ジュヒョク)が一緒に過ごす最も輝かしい瞬間を描いた映画だ。田辺聖子の小説「ジョゼと虎と魚たち」と2003年に公開された同名の日本映画(監督:犬童一心)を原作としている。

この日ナム・ジュヒョクは、有名な日本映画が原作であることに対するプレッシャーについて「なかったと言ったら嘘になると思います。キム・ジョングァン監督が作り上げるジョゼは、一体どんな雰囲気になるのか、期待が非常に大きかったです。監督も俳優たちも原作に対するプレッシャーはありました。しかし、キム・ジョングァン監督が作る『ジョゼ』は、『原作と大枠は似ているが、全く異なる姿を作り出したい』という監督の言葉が、僕にも挑戦的な意味に受け止められました」と話した。

またナム・ジュヒョクは、自身が演じたヨンソクについて「演技する時、僕が方向性として持っていたのは、劇中のその町に平凡に暮らしている青年の姿を繊細に描くことでした。劇中のドキュメンタリーの実存人物のように、ヨンソクというキャラクターもドキュメンタリーのような感じで繊細に表現したいという気持ちで演技しました」と説明した。

さらに彼は「そのように演技をして完成した作品を見た時、期待通り、僕が努力した通りに、自然に溶け込んでいるヨンソクとジョゼの関係が見えているように思いました。後悔が残らない演技をしたと思えました」と明かした。

ナム・ジュヒョクは、同作でハン・ジミンと再び共演した。「本当に短い時間の中で、ハン・ジミン先輩とまた一緒に作品を作ることになりました。そのような部分では、プレッシャーがないわけではありませんでした。キム・ジョングァン監督は、共演作『まぶしくて』での姿をとても好きでいてくださいました」と述べた。

続いて「僕もハン・ジミン先輩もそうですが、『まぶしくて』ではあまり見せられなかった姿を、力を合わせて見せていけば、本当に素晴らしいシーンを一緒に作っていくことができるだろうと思いました。プレッシャーよりも、うまく作っていくことができるだろうという俳優たちと監督の心がよく合いました」とつけ加えた。

また彼は「良かった点は、演技に没頭する上で、前作ですでに一度共演している先輩なので、初めての撮影からとても楽に演技をすることができたということです。撮影に入る前にもたくさんコミュニケーションをとりました」と伝えた。

ナム・ジュヒョクは、俳優としても人間としてもハン・ジミンを尊敬している。「好きにならざるを得ない先輩」という気持ちが大きかった。彼は「ハン・ジミン先輩は、2つの作品をやりながらたくさん話もしましたが、本当に人に接する態度や、すべての姿が、(相手を)本当に尊重してくださり、楽にできるようにしてくださいます。演技をする際にも、相手の俳優のシーンにもかかわらず、最善を尽くしてくれます。『本当にみんなが好きにならざるを得ないだろうな』という気がするほどです。僕も本当に学ばなければならないと思いました。いつも足りない部分があると話されますが、僕だけでなくすべての人が、学ぶことが多い人だと思っています」と述べた。

「ジョゼ」はナム・ジュヒョクがまずキャスティングされた状態で、ハン・ジミンが後で合流することになった。キム・ジョングァン監督は、ハン・ジミンとナム・ジュヒョクのドラマでのケミ(ケミストリー、相手との相性)を好意的に見ており、ハン・ジミンをキャスティングして、劇中のジョゼの年齢も修正した。

ナム・ジュヒョクは「僕がキャスティングされて、ジョゼ役としてハン・ジミン先輩の話が出た時に思ったことは、僕が考えていたハン・ジミン先輩の強靭な姿でなくとも、先輩には様々な姿があるんです。見られていない部分もたくさんありますし。見られていない姿の中で、先輩がシナリオの中のジョゼと似ているという気がしました」と話した。また「放送には表れていないですが、横から見るハン・ジミン先輩は、本当に考えていることが多く、何だか一人で歩かないよう、人々の歩調に合わせてくれるような感じがありました。『みんなと一緒に歩調を合わせて歩いて行きたい人なんだな』という感じを与えてくれた先輩です。そのような姿がジョゼと先輩は似ているようだというのが一番最初に考えたことです」と説明した。

キム・ジョングァン監督、ナム・ジュヒョクとハン・ジミンが完成させた「ジョゼ」は、原作である日本映画とは異なる部分を持っている。全体的な雰囲気や、結末でキム・ジョングァン監督が与えようとしていたメッセージにも“変奏”が入った。そんな点がこの作品をより魅力的に見せている。

ナム・ジュヒョクは「僕が原作を観た時は、あえて表現をしようとするのならば、“冷たい夜明けに会ったジョゼとその人物”のようでした。青みがかった日が昇る前の感じであったとすれば、僕たちの映画は冷たい夜明けは同じですが、今ちょうど温かい日が昇っており、冷たい感じはそのままという感じです」と表現した。

それと共にナム・ジュヒョクは「原作に比べて、愛する過程と別れの瞬間が集中的に収められてはいないと思います。ですが、僕たちの作品には、愛の始点は不明だけど、『彼らが愛し合っているんだな』というのを確実に示していると思いました。人によってさまざまな考えを持つことができるだろうと思いました。別れの瞬間を見て、『なぜ?』というよりは『あのように水が流れるように別れたこともあるだろうか』『心が痛かった時もあっただろうか』など、様々な思いを抱くことができる気がします」と説明した。

作品とキャラクターに対する愛情が大きいだけに、ナム・ジュヒョクは「ジョゼ」に没頭した。ナム・ジュヒョクはNetflixオリジナル「保健教師アン・ウニョン」をはじめ、「スタートアップ」そして「ジョゼ」まで、多様な作品をこなしていた状況だった。彼は先月行われた「ジョゼ」の制作報告会で映像を見て涙を流した。

これについて彼は「僕は今年、あまりにも一生懸命に忙しく番組にも出ていたので、制作記の映像をその時に初めて見たんです。映画の開始から終わりに向かって走って行く様子が細かく収められているのを見たら、撮影した時にヨンソクの心が時間の流れの通りに込められて出てくるようで、感情的にヨンソクの心が出てきたようでした。ミスをしてしまい申し訳ありません。ヨンソクにかなり没入してしまったようでした」と説明して笑った。

それだけ没入しただけに、ナム・ジュヒョクにとっては非常に特別な作品である。彼は「ジョゼ」の意味について、「自分自身にもっと力強く進むことができる楽しい経験だったと思います。僕に肯定的な影響をたくさん与えてくれた作品であり、作品を一緒に作っていくというのはこういうことであると、たくさん感じさせてくれました」と打ち明けた。

「ジョゼ」は、12月10日に韓国で公開された。

・ナム・ジュヒョク&ハン・ジミン出演、日本映画のリメイク作「ジョゼ」映像クリップ3種を公開

・日本映画のリメイク作「ジョゼ」キム・ジョングァン監督、エンディング曲にIUの「子守歌」を起用した理由“必ず必要だった”

記者 : ソン・ミギョン