Vol.2 ― イ・ジェフン「バラエティ番組にも出演し、親しみやすい姿を見せたい」

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俳優イ・ジェフンは、華麗なスクリーンスターの肩書きを脱ぎ捨てて、SBS月火ドラマ「ファッションキング」(脚本:イ・ソンミ、キム・ギホ、演出:イ・ミョンウ)を通じて新たな挑戦を試みた。

彼の引き受けた役チョン・ジェヒョクは、ドラマの序盤で魅力的で高慢なファッションデザイナーのアンナ(少女時代 ユリ)とのロマンスを披露したが、ドラマが進めば進むほどガヨン(シン・セギョン)に思いを寄せるようになる。彼の心理的変化は、ドラマ終盤に至ると愛を切望する悽絶な姿によって表現された。

「ジェヒョクの、ガヨンに対する愛については、とても迷いました。どのようにすれば、困難な状況に置かれた愛に対して本気で悩んでいる姿を十分に表現することができるか、とても悩みました。ジェヒョクはアンナに対して、愛もあったし、哀れむような気持ちもあったんです。そして仕事のためにはアンナが必要だったようです。はじめはアンナがジェヒョクのすべてでしたが、ガヨンという人物が突然現われて、彼は戸惑うことになります。これは僕も、演技を通じて初めて経験した瞬間です。ジェヒョクは知らず知らずのうちにガヨンを好きになっていくんです」

イ・ジェフンは、ドラマでのリアルな泥酔シーンでも注目を集めた。彼は、アンナの事務室のオープンを祝うパーティーに泥酔状態で参入し多くの人の前で酒に酔った姿を見せるというシーンを、全身を投じて演技した。彼の演技を見た一部のネットユーザーは、「本当に酒に酔っているのでは?」という反応を見せるほどだった。

「演技において、映画でもドラマでもリアリティーがよく反映されて、それが現実のように感じられたらと望むことがあります。チョン・ジェヒョクという人物の本当の姿をリアルに表現したかったんです。もちろんスマートに愛を表現することもできましたが、もう落ちるところまで落ちたチョン・ジェヒョクという人物の、失うものがないという心理を表現したかったんです。あの瞬間だけは一銭もない人のように見えたらと思いました。酒に酔って地面に倒れたあの瞬間が、ジェヒョクにとっては最悪の瞬間でした」

アンナとガヨンに思いを寄せたジェヒョク。イ・ジェフンが実際にジェヒョクなら、アンナとガヨンのうちどちらを選択するかが気になるところだ。

「僕は演技をしましたが、本当の葛藤を感じながら表現をしました。愛はガヨンに偏りましたが、アンナはアメリカから連れて来たこともあって守ってあげなければならないという責任感があったんですよ。10話くらいまではガヨンを愛しますが、アンナともちゃんとしなければという考えがジェヒョクには確かにあったようです。誰かを保護してあげて責任を取らなければという義務感が、アンナという人物を見ながら葛藤として現われたのです。実際では二人ともいい人で魅力的です。実際あんな状況が発生すれば本当に嬉しいでしょうね(笑)」

ガールズグループ、少女時代のユリは、「ファッションキング」を通じて本格的に演技に挑戦した。初めて演技に挑戦したユリの存在は、「ファッションキング」の視聴ポイントの中の一つだった。好評も酷評もなかったユリの演技だが、彼女と共演したイ・ジェフンはユリに対しての褒め言葉を惜しまなかった。

「ユリさん本人が演技に対してとても心配していました。多くの先輩や同年代の俳優に、シーンについて積極的に聞いて、チェックする姿が素晴らしかったです。演技に対して意見を分かち合い、状況がどうなるか絶えず悩んでいました。ユリさんの姿を見て、むしろ僕が学びました。自分があんなに積極的だった時があっただろうかと思いました。いつでも学んでたくさん聞いて、理解していく瞬間が必要なんだな、という気がしました。この作品を通じてのユリさんの成長は、目に見えるほどです」

「ファッションキング」の公式ホームページに、撮影中にダンスをしているイ・ジェフンの姿が公開されて、大きな話題を集めた。ファンは静かでカリスマ溢れるイ・ジェフンの意外な姿に、親近感を覚えた。このような話を交わす中、ふと彼がバラエティ番組に出演したらどうだろうと思いついた。

「ファンの皆さんが、作品以外での僕の姿を見たいらしく、ショー番組やバラエティ番組から出演オファーが来ていますが、とても心配です(笑) 果たして映画やドラマでの配役ではない僕の本当の姿を好んでくださるだろうか、という疑問がありますし、しっかりとできるだろうかという不安もあります。でも、僕は挑戦するつもりです。計画もあります。ファンの方々が願うなら出演する意向があります。親しみやすい僕の姿をお見せしたいです」

インタビューの最後に、イ・ジェフンに、どんな俳優でありたいかという質問をした。

「ポジティブでいられればとてもいいと思います。何より、僕が出た作品に興味が湧いて、見なくてはと思ってもらえるような俳優になりたいです。今こんなふうに演技している自分の姿を見た時、俳優を選択して生きて行くことに決めた自分の人生が、正しかったと思います。この気持ちが続くように、演技に対してもっと熱心に取り組み、堕落しないように、瞬間ごとにベストを尽くして演じるのが、自分のすべきことだと思っています」

記者 : チェ・ドゥソン