「ヒーリングキャンプ」ヤン・ヒョンソクのリーダーシップ、BIGBANGと2NE1の成功秘訣

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写真=SBS「ヒーリングキャンプ」スクリーンショット
ヤン・ヒョンソクは女性に出会うと9~10年交際するほど、量より質を重要視する。

一見、ゆるく柔軟に見えるが、厳しい自己統制と自ら率先するリーダーシップは権威よりも強い影響力を発揮している。彼は大手芸能プロダクションYGエンターテインメントのトップとして成功した制作者だ。華やかさはないが内実のあるヤン・ヒョンソクから「プロは音を立てない」というぺ・ヨンジュンの言葉を思い浮かべるのはどうしてだろうか。

21日の夜に放送されたSBS「ヒーリングキャンプ~楽しいじゃないか~」では先週に続き、ヤン・ヒョンソク第2弾が放送された。彼はTaji Boysで活動していたが、自分は歌手ではないと話した。引退後、自分にできることを探し求めていたとき、アーティストを輝かせることが楽しそうで、歌手を育成するプロデューサーになることを決めた。

今も人々はヤン・ヒョンソクに聞く。アーティストなのか、経営者なのか。しかし、本人はお金ではなく、人に投資する投資家だと自分を定義していた。ソ・テジのように曲で勝負をかけることはできなくとも、組み合わせと配列に長けていると診断した。外見がいいことより、素敵な人を好むという彼はBIGBANGと2NE1もキレイではないが、素敵な歌手だと評価した。

この日、ヤン・ヒョンソクはクッキーで強いメッセージを伝えた。「このクッキーのようにただ丸いだけじゃ、絶対素晴らしいアーティストにはなれないと思う。ある人はある部分が欠けているが、必ず、短所の分だけ長所がある。しかし、ほとんどはこの長所を見つける前に短所を指摘する」と話した。

他の人が短所を無くそうとしたら、自身は凹んだ部分をより叩いて、長所を最大限に引き出すと説明した。上手く出来ることは、自分が好きなことなので、長所を伸ばして、自分の得意分野により集中する必要があるということだ。

ヤン・ヒョンソクは所属アーティストたちがレコーディングするときに、5分以上一緒にいることも、歌の指導をしたこともない。振付けもいちいち干渉するよりは、振付師に任せ、最終点検だけする。本人は歌を教える能力がないと、謙遜した。

本当に怖いことは、自分を塩だとしたとき、塩を入れすぎてスープがしょっぱくなることだ。ヤン・ヒョンソクだけの特別な教育法はYGアーティストの声や歌い方、ダンスまでそれぞれ違うスタイルを持たせるようにした。それぞれの個性を生かすことで画一化を防いだのだ。

日本の未来工業の創業者である山田昭男氏が「社員はステージに立った俳優だ。幕が上がれば、演技は俳優に任せるしかない。そうでないと、演劇はダメになってしまう」と話した経営哲学と似ている。

ヤン・ヒョンソクは所属アーティストを叱るより、できる人を認める。若いので、褒められると自分ができると思うことを恐れ、あまり褒めない。3ヶ月に1度ぐらい「実力が少し伸びた」と褒めるが、皆、認められたいために、凄まじく努力すると話していた。

「リーダーシップとは、お手本になること」というリー・アイアコッカ元クライスラー会長の言葉のように、彼の教育哲学は正しい手本だった。20年間一回のスキャンダルもないほど、自分の人生を節制した。飲酒運転をしながら、人にしないように忠告すると子供でも笑う。所属アーティストが間違ったことをしたとき、堂々と叱るためには自分から正しくなければならないということだ。

短所を長所としてみる発想の転換と、自由を放任するよりハッキリと境界線を守り責任を果たす経営哲学が、彼の格別なリーダーシップを引き立たせた。

記者 : ソン・スンウン