推しの逮捕から映画制作まで…K-POPファンの声を記録した書籍「成功したオタク日記」が本日発売
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あるK-POPスターの熱狂的ファンだった著者オ・セヨンは、「推し」に認知されテレビ共演も果たした「成功したオタク」だった。ある日、推しが性加害で逮捕されるまでは。その日から「失敗したオタク」となってしまったオ・セヨンは、その事実にひどく混乱した。「好きだから幸せだった。好きだらから苦しい」と。そして、同じような経験した友人たちのことを思った。本書は、「推し活」が人生のすべてだったオ・セヨンが、様々な立場のファンの声を聞き記録して、映画「成功したオタク」を撮り、そして書いた、連帯と癒しの全記録となっている。果たして「成功したオタク」とは何なのか。
「成功したオタク」とは、自分が好きな分野で成功している人物や、好きな歌手や俳優に会ったことのあるファンなどを意味する言葉。突然「犯罪者のファン=失敗したオタク」になってしまったオ・セヨン。受け入れ難いその現実に苦悩した彼女は、同じような経験をした友人たちに会いに行き、映画を撮ることにした。
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本書では映画に収録できなかった仲間たちへのインタビュー、そしてひとりのファンとしての思いと時がつまった日記と映像作家としての撮影日誌をすべて収録。怒りと悲しみ、苦悩と葛藤と後悔。悩みも揺らぎもそのままに、率直だからこそ胸を打つ、推しの逮捕から大ヒット映画「成功したオタク」制作・公開までの全記録となっている。
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◆本書に綴られた言葉
「あの集団のあまり良くない噂が聞こえてきたとき、『違う』とただ否定するだけでよかったのか。知りたくなかったのではないか。知ろうとしなかったのではないか。それとも、知っているのに知らないフリをしたのか。だったら、わたしは傍観者なのか。もしかすると加害者なのか。あの人を愛したわたしとは……。罪なき罪悪感に苦しんでいたけれど、罪がないわけではないのかもしれない。何も知らずに好きだったわたしは被害者だと思っていたけれど、ひょっとすると傍観者だったのかもしれない。苦しい。自分のことが、とても憎い」「推し活をしながら、すべての瞬間が幸せだったと言った。この言葉に心を痛めている。推し活をしている人はみんな『成功したオタク』なのだろうか。幸せになるという目的は達成できたのだから。だったら、苦しくてつらいオタクは存在しないのだろうか。それとも美化されているだけなのか。本当はどうだろう」
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「なぜわたしのすべてのはじまりには、あの人が存在しているのか。頭がおかしくなりそうだ。(中略)傷は傷として残る。他のもので癒すことはできない。記憶は古い順に削除されるのではなく、終わりなく積み重なっていく」
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■書誌情報
「成功したオタク日記」
発売中
著者:オ・セヨン
訳者:桑畑優香
定価:1,540円
四六版 / 320ページ(8ページ口絵含む)
ISBN978-7991-1239-7
C0098
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記者 : Kstyle編集部