Netflix「ザ・グローリー」のイム・ジヨン&シン・イェウンも…悪女役で話題となった女優に注目
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ドラマで主人公を輝かせるだけでなく、その存在だけで魅力をアピールできる悪女たちが存在してきた。極悪非道な悪人だが、優れた演技とビジュアルで愛された悪女たちがいる。稀代の悪女役が女優の再発見につながったこともある。最近ブームを巻き起こした韓国の悪女をまとめてみた。
イ・ユリ:MBC「私はチャン・ボリ!」ヨン・ミンジョン役
韓国で2014年に放送されたMBCドラマ「私はチャン・ボリ!」 でイ・ユリが演じたヨン・ミンジョン役は、未だに話題になる最高の悪女だ。悪行の限りを尽くす人物で、手段と方法を選ばない悪行で視聴者を怒らせた。
彼女はあるバラエティ番組に出演し「撮影する間、ヨン・ミンジョンとして悪いことを本当にたくさんした。一度も真実を言ったことがない」と話し、笑いを誘った。またOSENとのインタビューでは「台本を見ると皮肉る、あざ笑う、脅迫するなど(感情を表す)のト書きが色々と書かれていた。これを様々な方向から研究した」とし「もし脅迫なら、1番、2番、3番がある」と説明し、役作りのために努力したことについて話した。
当時「私はチャン・ボリ!」はイ・ユリの熱演もあり、最高視聴率はなんと37.3%(ニールセン・コリア、全国放送世帯)を記録した。
このように“国民の悪女”と評価されるほどリアルな悪女の演技を披露したイ・ユリは、その年の「MBC演技大賞」で大賞を受賞した。その後彼女にとって悪女のイメージを切り捨てることは容易ではなかったが、しっかりとした演技力と着実な努力で新たなキャラクターを見せている。
キム・ソヨン:SBS「ペントハウス」チョン・ソジン役
韓国で2020年、2021年に放送されたSBS「ペントハウス」の中でチョンア財団の理事長チョン・ソジンは、極悪非道な行動をする中で何度もどんでん返しを見せ、衝撃を与えた。チョン・ソジン役を演じたキム・ソヨンは、ドラマ「イヴのすべて」以来、約20年ぶりに悪役に挑戦。カリスマ性が感じられる眼差し、体を張った熱演で“悪女ブーム”を巻き起こした。長い間キャリアを積んできた彼女の女優人生の中でも、トップレベルで印象に残るキャラクターと言える。
役作りのため演技、ファッション、ビジュアルまで、全ての部分で努力し、多彩な見どころを作った彼女は「第57回百想芸術大賞」でテレビ部門女性最優秀賞を受賞した。
このように人生で2回悪役を演じた彼女だが、多くの人に「悪役をたくさん演じたじゃないか」と言われるという。それだけ彼女の存在感が強かったのだ。
また、彼女は日常ではチョン・ソジンとは正反対な天使のような性格だ。多くの人が口をそろえて彼女の優しい性格について話している。
イム・ジヨン:Netflix「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」パク・ヨンジン役
2023年の幕を開けた悪女はパク・ヨンジンと言えるだろう。OTT(動画配信サービス)の影響力が拡大している中、Netflixオリジナルシリーズ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」が世界的に話題となり、パク・ヨンジンは前述した2人のキャラクターとは異なるいじめの主導者として視聴者の怒りを買った。
パク・ヨンジンは学生時代から主人公(ソン・ヘギョ)に暴力を加え、それを主導する人物だ。裕福な家庭に生まれ、好きなように生きてきた彼女は平気でいじめをする。処罰を受けることも、暴力の記録が残ることもなく、相手をひどく苦しめ、怒りと悲しみを誘った。順調に生きてきた彼女だったが、ソン・ヘギョから復讐され、どんどん理性を失って暴走することになる。それでも全く反省しない、同情することができない悪女だ。
パク・ヨンジンを演じた女優イム・ジヨンは、女優として圧倒的な存在感を見せた。彼女は一つひとつの台詞と身振りから笑顔まで、鳥肌が立つほど憎らしい悪役を見事にこなした。
イム・ジヨンのフィルモグラフィーで代表作に挙げられるパク・ヨンジンだ。今月10日より公開されたパート2にも注目が集まっている。
シン・イェウン:Netflix「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」パク・ヨンジン(学生時代)役
「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」のイム・ジヨンと共に注目された女優は、彼女の学生時代を演じたシン・イェウンだ。彼女はドラマの序盤に没入感を高めた。
劇中で彼女はイム・ジヨンより直接的にパク・ヨンジンをいじめるシーンを演じた。一生消すことのできない傷を残す恐ろしいシーンなどがそれだ。
裕福で美しいが、人への配慮と共感力のない彼女は、シン・イェウンの明るく愛らしいビジュアルから誕生した。2018年のウェブドラマ「A-TEEN」以降、清純な姿で愛された彼女が、これまで見せてきた姿とは全く異なる雰囲気を見せた。
これまで様々な作品に出演し、低視聴率に悩まされたこともある彼女は、あるインタビューで「私が全て間違ったような気がする」とし「私だけに被害があるなら構わないが、皆がこのような結果をもらえば、『私のせいか?』と考えるようになってつらい。ただもっとうまくやりたい」と涙を流した。「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」は、このような悩みの時間を経験したシン・イェウンの真価が発揮された作品でもある。
記者 : チェ·ナヨン