イ・ジェハン監督「『オペレーション・クロマイト』も『私の頭の中の消しゴム』のように記憶に残る映画であってほしい」

OSEN |

ハリウッド俳優リーアム・ニーソンが映画「オペレーション・クロマイト」の一軸を担ったとすれば、もう一つの軸であるイ・ジョンジェも欠かせない。

今作でマッカーサー元帥の仁川上陸作戦を成功させるために諜報作戦を繰り広げるチャン・ハクス役を担当したイ・ジョンジェは、貫禄の演技を見せている。軍人としてのカリスマ性から、純粋だった過去の姿まで、多彩なものだった。

イ・ジェハン監督も彼を好評した。イ・ジョンジェの中には幾重も深みがあるとして、彼を絶賛した。

―イ・ジョンジェが貫禄の演技を見せた。

イ・ジェハン:僕と息が合った。最高に良い年齢で最高に良いスタンスにいるスター俳優じゃないか。熱演するということは、必ずしも絶叫する演技を意味するわけではない。イ・ジョンジェはそのような面で上手に抑える演技をする俳優だ。むしろそんな演技のほうが疲れやすいし、難しい。我々の映画にはそんなイ・ジョンジェの姿がたくさん出てくる。文字通り幾重にも重なった深みのある演技を披露した。そんな面で息が合った。

―キャラクター的な面において、チャン・ハクスと反対側にあるリム・ゲジン役のイ・ボムスの演技も際立った。

イ・ジェハン:演技は一人でやるものではない。僕は演技をタンゴに喩えるが、お互いにやり取りするものだ。そういう面でイ・ジョンジェとイ・ボムス、2人のコンビは本当に良かったと思う。

―「オペレーション・クロマイト」は大きな人気を博しているが、酷評もある。

イ・ジェハン:極端に評価が分かれるのが残念だった。僕はこの映画を自分の意図とは違って、イデオロギー、思想、政治的な基準で見られることが残念だった。本当に映画は映画であるだけなのに、映画以外のものにフォーカスが当てられているようで悲しかった。しかし、幸いにも観客の方々の反応を見ると、映画の本質を理解していただいているようで本当に嬉しかった。

―1000万人突破も期待しているか?

イ・ジェハン:映画におけるレビューの文化だとか、興行スコアにこだわる場合が多いが、ただたくさんの人に観ていただくことが嬉しい。それ以上に生命力を持って長く記憶されたい気持ちのほうがもっと大きい。「私の頭の中の消しゴム」を演出して一番嬉しかったのは、今も話題に登場しているということだ。「オペレーション・クロマイト」もそのような観点で多くの観客に観ていただきたい。10年後も20年後も長く記憶に残る映画であってほしい。

―観客に一言。

イ・ジェハン:偏見を持たずに純粋な気持ちで観てくださった観客の方々に心から感謝したい。これから映画を観る方々には「オペレーション・クロマイト」が単純な戦争映画ではなく、自由と平和を大切にする人々の物語、そのために戦った物語であると申し上げたい。映画は映画であり、映画として観ていただきたい。様々な年齢層の方が映画をご覧になっていると聞いたが、本当に嬉しい。若い世代、特に、10~20代の観客が私たちの映画に感動して反応していることを嬉しく思う。心を開いて観ると、この映画のポジティブな力が見えるという信頼がある。

記者 : キム・ギョンジュ