EXO ディオ「ものすごく恋がしたい…ただ機会がないだけ」

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本当にファンの少女たちを騒がせるあのEXO ディオ(ド・ギョンス)なのだろうかと思わせる。ディオは華やかな舞台を下りた瞬間、“俳優”ド・ギョンスになる。映画「明日へ」のコンビニのバイト、「君を憶えてる」の不気味なサイコパス、「大丈夫、愛だ」のミステリアスな少年に至るまで。ディオは安定的で落ち着きのある演技力でキャリアが長くないにもかかわらず演技が上手い“演技アイドル”として認められた。

ディオは映画「純情」(監督:イ・ウニ、制作:JUPITER FILM)で初主演というプレッシャーを乗り越えなければならなかった。「純情」はラジオの生放送中にDJに届いた23年前の過去から来た手紙で、現在と過去を行き来する切ない初恋と5人の友達の友情を描いた作品で、ディオは病気のスオク(キム・ソヒョン)のそばを黙々と守るボムシル役を演じた。

ディオは自身の初恋の思い出を引き出してボムシルというキャラクターに溶かした。執着と所有欲にまみれた(?)悲しい初恋だったものの、“嘘で作り上げた演技”は絶対にできないというディオだったため、絶対に必要な作業だった。

2012年、EXOのメンバーとしてデビューしたディオは、この4年で舞台と映画、ドラマを行き来しながら芸能界の素顔に失望したり、残念に思ったりもした。しかしそのたびに特有の健康的な精神力でしっかりと耐え切った。「礼儀正しいかっこいい人」が目標だと言うところだけ見ても分かるのではないだろうか。

以下、ディオの一問一答である。

―映画を見た感想は?

ディオ:自分が思ったよりはるかによく映っていて驚いた。個人的には自分の方言の演技が残念だったけど、意外とたくさん褒めてもらえた。

―誰がそうやって褒めてくれたのか?

ディオ:事務所の方々(笑)

―初主演作だったからプレッシャーもかなりあったと思う。

ディオ:主演という大きな言葉を担うことになってすごく緊張した。でもいざ撮影に入ると、主演ではなく助演だと思って演技をした。俳優仲間たちと楽しみながら撮影した。「明日へ」や「大丈夫、愛だ」の時は先輩たちがうまくリードしてくれたけど、今回は誰が誰をリードするという感じではなく、みんなで遊びながら演技をした。

―「明日へ」のバイト、「純情」の田舎の少年など、全部華やかなアイドルのイメージとはまったく異なるキャラクターだ。意図的にこのようなキャラクターばかり選んでいるのか?

ディオ:演技をする時だけはEXOでのイメージとは異なる面を見せたいという気持ちがある。だからといっても単純にイメージだけを考えて作品を選ぶわけではない。シナリオを読んで「あ、演技をしてみたい」と思える作品を選ぶ。

―キム・ソヒョンとの傘キスシーンが話題になっている。

ディオ:傘に口付けるキスシーンだなんて、最初は気になったし、心配もした。実際のキスシーンがないから残念だったし(笑) 相手役が僕の6歳年下のソヒョンさんだったから、本当のキスシーンを演じたいという欲はなかったけど。ハハ。いつか年を取ったら濃厚なロマンスの演技をしてみたいとは思った。

―高校時代はどんな学生だったか?

ディオ:やんちゃではなかった。静かな模範生だった。だからといって頑張って勉強したわけではないけど(笑)

―ディオの初恋はいつだったのか?

ディオ:高校3年生の時だった。幸せな初々しい初恋ではなくて、憂うつで少し悲しい思い出だ。僕がものすごく執着した。今もそれを後悔している。

―高校3年生で執着するなんて、いったいどうやって執着したのか?

ディオ:ハハハ。所有欲があったと思う。

―デビューしてからは恋愛をする時間もなさそうだ。

ディオ:恋愛に興味はある! ものすごく恋がしたい。ただ機会がないし、時間もないからできないだけだ。初恋の失敗以来、二度と執着しないようにしようと思っている。

―高興(コフン)でホテル生活をしながら俳優たちとお酒もたくさん飲んだと聞いた。

ディオ:翌日に撮影があるからそんなには飲めなかった。お酒を一杯飲んで心の奥にある話はたくさんした。僕も記憶がなくなるほど飲んだことはない。精神力が強いっていうか(笑)

―メンバーのスホも映画「グローリーデイ」で演技を始めた。

ディオ:EXOのメンバーたちとは演技の話はあまりしない。お互いの演技を指摘するより、応援する方だ。EXOの活動と演技を並行するのは大変じゃないかと気を配っている。

―EXOとしてのメンター(指導者、お手本となる人)と俳優としてのメンターは違うのではないか。

ディオ:EXOとしても、俳優としても、どんな人になりたいかと思うより、自らかっこいい人になることを夢見ている。かっこいい人にはいろいろな意味があると思うけど、礼儀正しく、誰が見てもかっこいい人になりたい。

―「大丈夫、愛だ」のチョ・インソン、イ・グァンスとは最近もよく会っているのか?

ディオ:もちろん。それぞれがもらったシナリオを持って会う。お互いに読んだ後、考えを共有する。兄さんたちの個性が異なるから、作品を見る視点も異なる。兄さんたちも僕にたくさん聞いてくるし。そのような性質の集まりだ(笑)

―俳優として思う自分の弱みと強みは何だと思うか?

ディオ:嘘で作り上げた演技をするのが嫌いだ。僕が演じるその瞬間の状況、目を合わせ、やりとりする相手俳優との相性、反応が面白い。ただ僕が考えたものの30%程度しか表現できないのが僕の足りないところだと思う。表現力が足りないのだ。強みは……ありがたいけど、目で演技をすると時々言われた。実際に僕が演技をする時にたくさん考える部分が“目”でもあるし。

―デビューしてから、芸能界が思っていたそれと違って浮き沈みを経験したことはないか?

ディオ:たくさんある。それを一つ一つ話すとキリがない。それに耐えて勝ち抜かなければ生き残らなければならないと思う。大変だし、残念なこともあるけど、その中でたくさんのことを学ぶ。成熟するし、精神力も強くなるし。大変なだけに得るものもある。

記者 : キム・スジョン、写真 : ムン・スジ