必死に仕事ばかりする。バラエティと書いて「体験、暮らしの現場」(有名人が厳しい労働の現場に向かい体験する番組)と読む。これはtvN「三食ごはん」のことだ。「三食ごはん」での1日は、小学生の夏休みの計画表のように規則的で体系的だ。朝起きて鳥小屋から産みたての卵を取り出し、家庭菜園からその日食べる新鮮な野菜を収穫し料理をする。その後、簡単に後片付けをしてから次の食事を準備する。庭で横になりしばらく昼寝をすることが唯一の休息だ。毎回不平不満が絶えないが、イ・ソジンとチャ・スンウォンはその時期になると再び労働の現場に戻る。しかし、今まで彼らが経験した労働の代価は決して苦くなかった。視聴者たちがきちんと用意された食事に熱狂し、同時に広告業界からのオファーは殺到した。

私は旌善(チョンソン)のプロフェッショナルな“ソルゴジニ”イ・ソジン

ナ・ヨンソクプロデューサーの元祖ミューズであるイ・ソジンは、2014年10月17日から放送スタートした「三食ごはん：旌善編」で「この番組はダメだ」と妄言を吐いたが、彼の予想とは裏腹に第1話からケーブルb番組の視聴率1位を記録し、現在は金曜の夜の代表バラエティとして定着した。番組と共に上昇したイ・ソジンの人気は、そのまま広告業界に繋がった。「三食ごはん」に出演してから彼が撮影したCMだけで9本。「三食ごはん」が放送スタートしてから1ヶ月に1本以上撮ったことになる。

彼が撮影した広告を見ると(2014年10月17日以後)、投資信託運用会社「NH-CA資産運用」のモデルから、総合旅行会社「黄色い風船」「CJアラスカ鮭」「キャリアエアコン」、コーヒーブランド「ジョージア」、スポーツブランド「LECAF」「韓豚自助金管理委員会」の韓国産豚肉、チキンフランチャイズ「トレオレ」「LG U+」まで、様々な分野にわたっている。このようなCM出演がすべて「三食ごはん」のお陰とはいえないが、「三食ごはん」の後、映画「本日の恋愛」のほかに役者としての活動がないことから見たとき、確かにその効果は無視できない。特に、CMでのフレンドリーなイ・ソジンの姿は「三食ごはん」で見せた姿そのままだった。「三食ごはん」の放送で碾臼でコーヒー豆を挽き、コーヒーをいれて飲む、いわゆる“碾臼コーヒー”を披露した彼が、数ヶ月後に本当にコーヒーブランドのモデルに起用されたのがその一例だ。

5月26日「百想芸術大賞」でテレビ部門大賞を受賞したナ・ヨンソクが述べた「tvNの公務員イ・ソジン兄さん、この栄光を本当に共にしたい。これからもずっと、兄さんの甘い汁がなくなるまで共にして行きたい」との感想のように、視聴者もまたイ・ソジン流の“農村ライフ”を引き続き見たがっている。

最強の相性“チャジュンマ”のチャ・スンウォン＆“チャムバダ”のユ・ヘジン

車に乗って6時間、船に乗って6時間。ソウルから片道12時間もかかる、韓国で船に乗って行ける島の中でもっとも遠い晩才島(マンジェド)。そこで見せたチャ・スンウォンの料理は視聴者たちを感心させた。無人島で新たな文明を起こしたロビンソン・クルーソーのように。彼が作った料理を羅列してみるとさらに素晴らしい。食パン、ミカンのママレード、イガイのちゃんぽん、あんかけクロソイ、カメノテのコチュジャン和え、煮豆、ネギキムチ、白菜キムチまで、専門シェフ顔負けの料理の腕を見せた彼は“チャジュンマ”(チャ・スンウォンとおばさんを意味するアジュンマを合わせた単語)らしく、食品業界のキャスティングしたいモデルナンバー1に生まれ変わった。

「三食ごはん：晩才島編」の後、彼が撮影したCMは(2015年1月23日以後)衣類ブランド「JDXマルチスポーツ」、アクションRPG「RAVEN」、出前専門アプリ「YOGIYO」「SKテレコム」、飲料ブランド「Schweppes」「Paldoビビン麺」「セムピョ」「ロッテリア」、製薬会社「韓国武田」「旅行博士」「ロッテ免税店」まで11本だ。そのうち食品関連広告だけで5本。「三食ごはん」で彼が見せた真面目さと優れた料理の実力がすべて反映された結果だ。

また、チャジュンマと見事な相性を見せた“チャムバダ”ユ・ヘジンも「三食ごはん」以後、広告業界のアイコンに急浮上した。晩才島の住人に錯覚するほど早く環境に馴染んだ彼は、素朴な姿と人情の多い魅力が視聴者と広告主の心を一気につかんだ。現在ユ・ヘジンはチャ・スンウォンと共にアドリブで撮影した「SKテレコム」のCMから、野球ゲーム「プロ野球6:30 for Kakao」「サムスンカード」まで様々な業種でCMモデルとして活動している。