ナム・ボラ「キム・ナムギル兄さんとの共演、最も記憶に残っています」

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心地よい風、温かい日差し、ときめく気分、そして、何よりも愛らしいナム・ボラ(25)がいてより完璧なホワイトデー。甘い香りと共にした、彼女のときめく瞬間。

Find her scent

フランスの作家マルセル・プルーストの小説「失われた時を求めて」の主人公マルセルは、紅茶に浸したマドレーヌの香りを嗅ぎ、忘れていた幼年の頃の記憶を思い浮かべる。小説のように私たちは、香りひとつで何かを、誰かを記憶し、そしてある瞬間を思い浮かべる。それだけ香りの力は強力なものだ。特別でもない、無難な、しかし飽きない香りとして覚えられたい女優ナム・ボラ(25)とインタビューを行った。

―休日の昼間に撮影だ。仕事のない日曜日の時間は何をするのか。

ナム・ボラ:撮影やスケジュールのない日曜日はいつも同じです。お昼を食べて、両親と教会に行きます。その後、コーヒーを一杯飲んでから家に戻ります。そして、家族と一緒に夕食をとり、私が出演するSBS週末ドラマ「私の心きらきら」を視聴することで1日を終えます。

―香水のグラビアを撮った。自身を香りに例えるなら?

ナム・ボラ:うーん……難しい質問ですね。私は薄荷の香りです。飽きることもなく、特別でもない、そういう無難な香りです。私もまた、長く覚えられたらと思います。

―「私の心きらきら」で17歳の女子高生イ・スンジョン役を演じている。久々に制服を着るとどんな気分だったのか。

ナム・ボラ:制服を着ると、再び学生時代に戻りたくなりました。今考えてみると、制服を着ていたその時が一番楽しかったと思います。学生の頃は、友だちとおしゃべりするだけでも幸せでしたが……今はそのような時間に戻れません。この前、私の家族が出演したKBS 1TV「人間劇場」をまた見ましたが、その時の私の姿がとても幸せそうに見えてよかったです。お金もなく、仕事もないのにずっと笑っていました。家族と見ながらずっと泣いていました。

―ドラマでチキン屋さんの娘役だが、普段チキンは好きなのか。

ナム・ボラ:本当に好きです。実は「チキン屋さんの娘役だからチキンをいっぱい食べれるだろうな」と期待しましたが、今までチキンは1回しか出てきませんでした(笑)

―実際には8男5女の次女だが、ドラマでは末っ子だ。

ナム・ボラ:成長しながら一番羨ましかったのが末っ子です。ドラマで末っ子を演じてみると、やはり良かったです。ドラマではありますが、末っ子は担う荷もなく、姉さんや兄さんが全てしてくれるので、これ以上楽なことはありません。もちろん、末っ子ならではの悩みもあると思いますが。

―作品の中で最も記憶に残るパートナーは?

ナム・ボラ:ドラマ「サメ~愛の黙示録~」で共演した(キム)ナムギル兄さんです。一緒に演じるシーンでナムギル兄さんとたくさん話をしたことが忘れられません。普段、撮影する時は感情的に疲れるシーンで相手は休みますが、ナムギル兄さんは「違う。僕たちはお互いに感情を分かち合わなければならないから、途中で休まずずっと合わせなければならないんだ」とおっしゃいました。その時にしまったと思いました。ドラマは私1人でするものではなく、共同作業ということに改めて気づいた瞬間でした。

ほぼすっぴんにもかかわらず、キラキラと光る大きな目で暗い地下の撮影現場を明るく照らしたナム・ボラ。非現実的な顔の大きさと目にまず驚き、猫を被ることなく率直な答えにもう一度驚いた。忙しいドラマのスケジュールにもかかわらず、疲れた様子もなくプロフェッショナルなポーズと明るい表情で最善を尽くしてくれた彼女。そのおかげでスタッフ全員の退勤時間が半分以上も短縮し、スタッフは拍手を送りながら和気藹々とした雰囲気の中で退場した。
―番組活動をしながら親しくなった芸能人は?

ナム・ボラ:インタビューで話したことですが、映画「サニー 永遠の仲間たち」に出演した俳優と特に親しいです。特に(パク)ジンジュ姉さん、(キム)ボミ姉さん、(キム)ミニョンと一番仲が良いです。

―撮影したい広告は?

ナム・ボラ:今私が「私の心きらきら」でチキン屋さんの娘を演じているので、チキンのCMをしてみたいです。食べることなら自信があります。そして、メイクが好きで、あれこれ使ってみて比べるタイプなので、化粧品のCMも上手くできそうです。

―最近観た映画は?

ナム・ボラ:「国際市場で逢いましょう」です。面白かった一方で、とても悲しかったです。子どもの立場から父の犠牲がとても悲しかったです。あ、「ゴーンガール」をご覧になりましたか?その映画が本当に印象深かったです。特にエイミー役のロザムンド・パイクの演技に感心しました。本当にきれいで優しそうな顔で、戦略的に犯行を犯すことが驚きでした。そのような役も演じてみたいです。

―昨年スランプだったそうだが。

ナム・ボラ:私はいつも一生懸命していると思っていましたが、結果が出ませんでした。そこで「何が間違っているんだろう」「私がここまで努力したのに、なぜ定着できないんだろう」「これは私の道ではないのだろうか」と思い始めてからスランプが来ました。

―どう乗り越えたのか。

ナム・ボラ:旅行に行ってきました。日本と済州島で複雑になった考えを大分下ろして来ました。再び学校に通いながら初心を取り戻そうと決心しました。その時に来たのが「ずっと恋したい」でした。また、悩みの分かれ道に立ちました。その時に再び演技ができるよう、たくさんの方々が勇気をくれました。私も悩んだ末、心を決めてドラマに出演しました。

―今はどうなのか。

ナム・ボラ:そのような時間を経験して、頭の中が大分整理されました。この前見た「人間劇場」も役立ちました。実は「人間劇場」は今回初めて見ました。放送の時に見れなかったからです。当時私は受験生でしたが、勉強していた台本を未だに持っています。その台本を見るとぎっしりメモが書いてあって、紙がぼろぼろです。私が持っていた気持ちを忘れないために持っていますが、今もそれを見ながら反省したり、また頑張る力をもらいます。

―同徳女子大学の学生から聞いた話によると、非常に真面目に学校生活を送ったという。自身のTwitterに掲載した、課題に関するアンケートも見た。

ナム・ボラ:本当に一生懸命通いました。「あの子、芸能人だから楽しながら学校に通っているんじゃない?」「芸能人だから優遇されるだろうな」と言われたくなくて頑張りました。

―素晴らしい。成績の管理は上手くできたのか。

ナム・ボラ:それは思い通りに行きませんでした(笑) 学校に行きたくても、撮影のために行けない場合があるでしょう?欠席するたびに、早くその部分を埋めなければなりませんが、それが1日や2日で出来るものではありません。そのため、成績が良いほうではありません。それでも、学校生活に最善を尽くしたので悔いはありません。

―役者デビューする前に「人間劇場」で認知度を上げた。

ナム・ボラ:最初は周りの人に気づかれるのが不思議でした。「どうして私を知っているんだろう」と。「人間劇場」では私の優しい姿、妹や弟たちの面倒をよく見ている姿がたくさん出ます。しかし、私が持っている姿はそれだけではありません(笑) たくさんの方々に「本当に優しい子なんだね」「妹や弟たちの面倒をよく見るとは、本当に偉いね」と言われるたびに気恥ずかしかったです。

―8男5女の中で次女だと、実質的に母親の役割をたくさんしたと思うが。

ナム・ボラ:昔は弟や妹たちがあまりにも小さかったので面倒を見るしかありませんでしたが、今や成長したからか、自分たちで出来るようになりました。私は必要なことだけをサポートします。

―今も15人の家族が一緒に住んでいるのか。

ナム・ボラ:昨年まで「人間劇場」に出たその家でみんなで一緒に暮らしていました。しかし、今は私と妹が100m離れたすぐ隣のアパートに引っ越して2人で暮らしています。妹や弟たちが成長すると家が狭くなりました。

―大家族が一緒に暮らすと長所もあれば不便なこともあると思うが。

ナム・ボラ:良かったことは、退屈せず、楽しかったことです。不便なところは、たまに1人でいたい時や台本を読まなければならないときがありますが、そのたびに「お姉さん何してるの?」と声をかけられて集中できず、そういったところが多少不便でした。

―ご家族の近況は?個人的にはダウィットとフィホくん。

ナム・ボラ:両親は焼肉屋を営んでいましたが、今は他のことを準備しています。長男は大学院に進学しました。弟や妹たちは平凡に暮らしています。ダウィットは動物が本当に好きで獣医になりたいそうです。ダウィットのプレゼントは本当に選びやすいです。何でも犬の絵さえ描いてあれば大丈夫です。本も「犬と話す方法」こういったものばかり買っていました。そしてフィホは今も本をたくさん読みます。最近は英語の勉強にはまっています。

―芸能人になりたがる兄弟はいないのか。

ナム・ボラ:ソラです。アイドルになりたいそうです。実際にEXOとB1A4のファンです。演技もしたいと言われ、演技教室に通わせたことがありますが、真面目に通わなかったので辞めました。

―今は幸せなのか。

ナム・ボラ:幸せだと思います。今までの私の人生を振り返ってみると、それなりに一生懸命生きてきたようで遣り甲斐を感じます。

―最近恐れていることがあるとすれば?

ナム・ボラ:人見知りになりました。昔は気楽に人と付き合いましたが、今は気楽に出来ません。芸能活動をしながら傷ついたりしたせいか、人を信じられません。友だちにも会っても小中高の友だちだけに会います。

―2015年に必ず叶えたいことは?

ナム・ボラ:海外旅行に行ってみたいです。ヨーロッパのほうに行ってみたいです。

ナム・ボラの撮影現場のスケッチ



ナム・ボラのアットスタイルとのインタビュー



エディター:キム・ドゥリ、インタビュー:キム・ソジョン、フォトグラファー:キム・ウェミル(青年写真館)、ビハインド写真:フォトグラファー イ・ジスク、スタイリスト:ソ・ナウォン、ヘア:ヒョンジョン(スタイルフロア)、メイクアップ:テミ(スタイルフロア)

記者 : キム・ドゥリ