パク・ヘジン、ドラマからファッション、悪質ユーザーとのボランティア活動まで…魅力にはまる準備はOK?

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もうロマンチックな男はいない。現在、OCN土曜ドラマ「バッドガイズ-悪い奴ら-」で演じている天才サイコパスのイ・ジョンムンに似た深い闇が見えるだけだ。これまで見たことのない俳優パク・ヘジン(31歳)の打って変わった姿だった。

冷血な医者で、謎だらけのサイコパスがこれほどよく似合うとは思わなかった俳優パク・ヘジン。彼がドラマで披露した暗い魅力を発散しながら@star1(アットスタイル)のカメラの前に立った。鋭いオーラに身が縮むような感じもしたが、春の日差しのように温かくて率直なインタビューでは、彼の違う姿を見ることができた。カチカチに凍りついた心まで溶かしてくれる冬の男、パク・ヘジンの魅力にはまる準備はバッチリだ。

パク・ヘジンに会うと人良さそうな笑顔は確かに人間的だが、背と外見は“非現実”そのものだった。毎週土曜日ごとに訪れてくる天才サイコパスの姿は跡形もなく消え、同郷の人だと言いながら釜山(プサン)訛りで気さくに挨拶をしてきた。撮影が始まると、カメラの前では180度変わる姿を見せ、スタッフたちも息をこらしてしまった。インタビューの途中で再び満面の笑顔を浮かべ、甥バカに変わる彼のギャップのある魅力を見ながら再び感じた。「さすがパク・ヘジンだな!」

―「バッドガイズ-悪い奴ら-」で演じた役のため、周りの反応が以前の作品とは違うと思う。

パク・ヘジン:僕の印象では、とても気に入って頂いているように思います。前作のイ・フィギョン(「星から来たあなた」)も、ハン・ジェジュン(「ドクター異邦人」)もたくさん愛して頂きましたが、体感上「バッドガイズ-悪い奴ら-」の方がずっと大きいようです。ブログやニュースではなく、体感的に圧倒的に伝わってきます。ファンクラブの会員数もかなり増えました。「星から来たあなた」「ドクター異邦人」の時とはまた違った経験です。これほどすごいドラマに出演できるなんて、運が良かったですね。「絶対に主演になりたい」と思うよりも、キャラクターを欲張ったのです。

―アクション演技に初挑戦したが、体力や演技する上で大変な部分が多かったと思う。

パク・ヘジン:大した怪我ではありませんでしたが、アクションシーンが多くて大変でした。画面で見たとき、もっともらしく人を殴らなければなりませんでしたが、それがうまく行きませんでした。キム・サンジュン先輩が「お前、喧嘩をしたことがあるか?」と聞いてきましたが、考えてみたら一度も殴り合って喧嘩をしたことはありませんでした。「一度も人を殴ったことのないやつが、どうやってアクションシーンを撮るんだ」とおっしゃいました(笑) アクション演技はチョ・ドンヒョク兄さんがカッコよくて節度があります。兄さんのアクションを見ていると「僕もああいうふうにやりたい」と思ってしまいます。サイコパスがなぜ喧嘩が上手いのかという話もありましたが、ボクシングをやっていたという設定がちゃんと表現されませんでした。他の俳優とは違って劣勢でしたので、武器が登場しました。

―「バッドガイズ-悪い奴ら-」撮影中に記憶に残るエピソードは?

パク・ヘジン:とても大変だっただけです。事前制作なので容易だろうと思いましたが、そうでもありませんでした。現場にいる時間も長かったし、序盤に精魂尽くして、チョク台本(撮影直前で渡される、そのとき撮るシーンの台本)でもないのに、一般のドラマと同じでした。休みの日がほとんどなく、ずっと撮影をしていました。場所の制約と移動時間も長く、カーチェイスシーンと喧嘩のシーンが多くて大変でした。スケジュールが合わず、5人の俳優が一緒に集まることが一番大変でした。

―これまでの作品では主に年長者だったが、「バッドガイズ-悪い奴ら-」では末っ子だ。

パク・ヘジン:そうです(笑) チョ・ドンヒョク兄さんが僕と年齢差が一番小さいです。兄さんが1977年生まれで、1983年生まれの僕とは6歳差です。カン・イェウォン姉さんもかなり年が離れていて良かったです。皆僕より年上で、現場で先に近付くことができました。特にキム・サンジュン先輩は現場でまとわりつくほど気楽でした。今回の作品を撮りながら、とても仲良くなりました。家が近くて休みの日にもお会いし、打ち上げパーティーの時には昼も夕食も一緒に食べました。全然堅苦しくない、面白い兄さんです。先輩が出演する番組も気になるじゃないですか。裏話もたくさん聞きました。そんな話を聞いていると、時間を忘れてしまいます。

―もし「悪い奴ら」シーズン2からラブコールを受けたらどうする?

パク・ヘジン:最近インタビューをするとよく受ける質問ですが、このメンバーならするのではないかと思います。ただ、時期はかなり遅れると思います。来年のスケジュールがすでに決まっているので、少なくとも1年以上経たなければならないと思います。シーズン2になれば、むしろ話がより明快になりそうです。シーズン2が制作されたら、僕たちが見せた部分よりもずっとキャラクターを際立たせることができると思います。

―前髪で顔を半分ほど隠したヘアスタイルも印象的だ。

パク・ヘジン:顔の片方を髪で隠したコンセプトでした。不便だったので撮影が終わるやいなや切りました。よく見ると、少しずつユニークなヘアスタイルをしていましたが、お気づきでしたか(笑) 実は、ドラマに連続して出演したので、あれ以上できそうなヘアスタイルがありませんでした。幸い、ヘアスタイルが流行って男性の方々がたくさん真似しました。最初は汚く見えるヘアスタイルにしようかと思いましたが、落ち着いたスタイルが逆にサイコパスの役によく合うだろうと思い、選びました。「いとしのソヨン」で僕が演じたイ・サンウとヘアスタイルが似ているという話も聞きましたが、時期的に良かったと思います。実は、前作である「ドクター異邦人」のハン・ジェジュンのヘアスタイルは無理でした。

―「バッドガイズ-悪い奴ら-」の衣装について詳しく教えて欲しい。

パク・ヘジン:実際に僕の服もありますし、新しい服はありませんでした。直接買って破ってスタイリッシュに仕上げた服です。頻繁に服を着替えるキャラクターではなかったじゃないですか。普通、1話当たり3~4着の服を着ますが、今回のドラマでは撮影が終わるまでに着た服は10着未満でした。2話当たり1回の割合で着替えたのです。しかも、8話からは終わるまでたった一着だけでした。

―空港ファッションがいつも話題になっている。カッコよく着こなすコツでもあるのか?

パク・ヘジン:僕の空港ファッションは、簡単に真似できる服なので好評を頂いているのではないかと思います。絶対におしゃれ過ぎずに、家から着て出てきたようで、誰が着せられた感じでもなく、そのまま僕の服のような感じで、そして派手でもないです。空港に行くときに着る服の60%は僕の私服で、靴は全部僕のものです。僕はこだわりがないように見えますが、こだわりがある方です。特に、フィット感に敏感で、小さな服は着ません。借りて着ている感じが嫌で、合わない靴は履けません。スタイリストたちも靴は持ってきません(笑) 協賛してもらった服は返さなければならないので、控えめになります。必要なら買いなさいと気楽に話す方です。海外に出るたびにストレスです。髪をセットしたくないし、メイクもしないので、帽子を被ってサングラスをかけますが、それが定着したわけです。無難で誰にでも着られる服を、人と同じ感じを出さずに着るためいつも研究しています。

―チョン・ミソン?チョン・ジヒョン?パク・ヘジンの理想のタイプは?

パク・ヘジン:まだチョン・ミソン姉さんが理想のタイプです。チョン・ミソン姉さんのような自然な顔が好きです。以前、理想のタイプに関するインタビューのせいで少しぎこちなかったのですが、公演会場で会って焼酎を一杯飲みながら解決しました。チョン・ジヒョン先輩も少し感じは違いますが、ナチュラルな感じがあって好きです。確かに、チョン・ジヒョン先輩にはオーラがあると思います。女優よりスターだと思いました。作品より広告を通じてよく見てきたので、スターのイメージが強かったです。一緒に作品に出演し、「だから『チョン・ジヒョン、チョン・ジヒョン』と言われるんだ」と思いました。カメラの前で飛び回っているという印象を初めて受けました。カメラを持って遊ぶわけです。「星から来たあなた」で、チョン・ジヒョン先輩を見つめるシーンがありましたが、2秒程度見て目を逸らしました。目を逸らした経験は初めてでした。丁寧に“先輩”と呼んだのも初めてでしたし。非常に素晴らしく、最初から最後までカッコよかったです。チョン・ジヒョン先輩をめぐる噂はいっぱいありますが、一体誰が作ったのかと思うほどあまりにも違う人でした。

―この前、悪質な書き込みを残したネットユーザーらとボランティア活動に行って“大物”だと話題になった。なぜ、そのように考えるようになったのか?

パク・ヘジン:あの方々に会って何ができるでしょうか。責めたり、強力な処罰を受けさせたりするわけにはいかないでしょう。ナチュラルな僕の姿を見せたいと思いました。練炭のボランティアは前からしてきたもので、一緒に良い仕事をすれば、お互いに良いのではないかと思って招待ではない招待をしました。でも、誰が悪質な書き込みを書いた人なのか分かりませんでした。純粋な方々で、悪質な書き込みも雰囲気に流されて書いたと言いました。ボランティアに来た方々が皆、悪質なコメントを残した方ではありませんでしたが、インターネットの記事のコメント欄には「私は今までパク・ヘジンの記事にコメントもつけずに、何をしてきたんだ」という書き込みが見られ、面白かったです。

―年末の計画は?

パク・ヘジン:計画っていうか…駄目ですね。中国ドラマ「男人帮2」の撮影で年末には韓国を離れるかもしれません。23歳でデビューしたその年に新人賞を受賞し、除夜の鐘の音を聞きながらイ・テラン姉さんに「姉さん、30歳おめでとう」と言いましたが、いつの間に僕も30代になりました(笑) 来年はデビュー10周年になります。何をして10年間が経ったのでしょう!まぁ、仕事ばかりしましたね。これ以上、精力的に仕事することはできないと思います。1年間に2本の作品が限界です。それ以上は負荷がかかってしまいます。

―「夜を歩く士」「チーズ・イン・ザ・トラップ」など、パク・ヘジンを望む作品がたくさんある。

パク・ヘジン:次回作として検討している作品は多いです。「夜を歩く士」は有力候補に上がった多数の俳優の一人であるだけです。「チーズ・イン・ザ・トラップ」は僕がやりたいと関心を示したという記事が出たことがあります。実は、関心よりシンクロ率が高いという話に感謝し、ウェブ漫画を面白く読んだという内容でしたが、まるで出演を決めたような記事が出ました。正直に言うと、やりたくありません。ユニークな幻想の中のユジョンが現実のものになれば、うまくやってもせいぜい元手じゃないですか。ユジョンというキャラクターは複雑な人物で、うまく演じることができるのかという面においても自信がありません。ただよく似合う人として残りたいです。

記者 : チェ・スジ、写真 : チャン・ドクファ、キム・チャンヒョン