“19歳”ユ・スンウ、プラトニックな愛を夢見る

OSEN |

小柄に色白な顔、笑う時は目が半月のようになるユ・スンウ(17)が変わった。ギターを持った可愛い姿は跡形もなく消えてしまい、より一層成熟して深くなった感性で戻ってきた。

先日、インタビューのためOSENを訪れたユ・スンウからは、ケーブルチャンネルMnetのオーディション番組「SUPER STAR K4」に出演していた当時の姿は感じられなかった。可愛い顔は変わらなかったものの、ゆっくりとした話し方など、そんな慎重で落ち着いた姿でさらに成熟した雰囲気を与えた。見た目は同年代に比べて若く見えるが、考え方は遥かに深くて成熟していた。

ユ・スンウは10日、2ndミニアルバム「早い19」(原題)を発売した。9日、SBS「人気歌謡」を通じてすでに初ステージを公開し、成熟した姿と深まった感性で話題を集めた。「早い19」は同年代より早く音楽活動を始め、少し違う人生を歩むようになったユ・スンウの現在を表現した言葉だ。韓国特有の文化である早生まれ(韓国では誕生日が1月1日から2月28日の間にある人を言う)で人より早く社会生活を始めたユ・スンウの悩みが盛り込まれたという意味である。

しかし、特別19歳として大きな変化を感じたわけではないと彼は説明した。「17歳でオーディション番組に出演し、18歳から自分なりに社会生活をしているので、20歳になっても変わりはないと思います。高校3年生の今でも変わったことはありません。19歳も流麗に流れると思います」

それでもユ・スンウは高校3年生の代表的な悩みである大学入試に対する悩みやストレスを抱えていた。すでに歌手の道に入ったが、もっと多く、広く学ぶためには大学に行った方がいいという先輩と家族のアドバイスを受け入れたのだ。

「実は、幼い頃は大学を就職のための近道、一つの手段だと思いました。ですが、沢山の先輩のアドバイスを聞いてみたら大学は学ぶためのもう一つの道で、就職のための手段ではありませんでした。母親の希望もあって、今考え中です」

「早い19」というアルバムのタイトルとその意味のようにユ・スンウは今回のアルバムにより自分の特色を入れようとした。今の考えと悩みを率直に表現するという意志が大きかったので、自作曲である「あの日」と「U Who?」も収録した。

「1stミニアルバムは言われた通りにしました。アルバムよりは発売する時期にこだわりました。忘れられてはいけないですから。しかし、結果的には僕の名前が入るものだから、僕が愛情を持って細かく考えなければならないと思いました。『U Who?』には最初のアルバムよりもう少し僕の考えを入れましたし、今回のアルバムにももっと入れました。これからますます僕の特色を沢山反映した音楽をしたいです」

音楽的変化も図った。これまでユ・スンウはギターを持った初々しくて可愛い少年のイメージを見せていたなら、今回は外見的にさらに成熟した。インタビューをする間、ずっとゆっくりと落ち着いた口調で話す姿から本当の彼を見つけたような気がした。

「人々が僕をどう見ているのかと考えてみましたけど、ほとんど軽快な音楽を覚えていらっしゃいました。僕が見る僕の姿はそういうものではありませんでした。人が考えているイメージと比べたら、今回の音楽が変わったような感じもします。そういう点で『ユ・スンウがこんな歌も歌うんだ』と思われているようです」

今回のアルバムのタイトル曲である「唇が憎い」は、愛する人に告白できない自身の唇を責める内容のポップバラードナンバーで感情表現を抑え、より深くなった歌声からユ・スンウの新しい魅力を感じることができる。

ユ・スンウというと欠かせないものがウィットに富んだ自作曲だ。インタビューをしながらもギターを抱えてじっとしている姿が印象的だった。特にユ・スンウは必要な部分ではたまに返事の代わりにギターを演奏したり、最近話題になっているディズニーのアニメ「アナと雪の女王」のOST(劇中歌)の一部を歌ったりするなど、特別な才能をアピールした。

休み時間のほとんどを楽曲の作業に費やしているというユ・スンウは自作曲のテーマとして“愛”を挙げた。まだ恋愛経験はないが、片思いの経験を綴り、ドラマと映画を通して経験した別れを音楽で表現する。

「ドラマと映画をとても沢山見ています。経験したことのない感情をドラマや映画を見ながら感じますし、別れるシーンもそうです。そこから感じたことで歌詞を書き、片思いは僕の話を沢山入れました。片思いの経験は3回ほどあります(笑)」

「大学への幻想があります。その時には愛する人もできるのではないでしょうか。中学2年生の時お互いに好感を持っていた友達がいましたけど、僕は女性が先に告白してくると冷めてしまうようです(笑) 僕が先に好きになってこそ、もっと好きになるようです。告白は男性がしなければならないという考えがあります。プラトニックな愛を夢見ています」

経験したことのない愛について真剣に話し続けていたユ・スンウは音楽に対する話が出ると、もっと深く悩みながらも明るい表情で答え続けた。「ポップ歌手ジェイソン・ムラーズが好きで、彼みたいになりたいです」と話し、彼の歌の一小節を歌ってから「人生で似た音楽ができればいいと思います」と言いながら、また一小節を歌う。

「僕の場合は、音楽が答えです。人よりもっと頑張って成長しなければならないと思います。最近あるコラムニストが書いた『音楽がヒットする時代は過ぎた』という文章を見たことがありますが、それでも着実にやっていけば分かって頂けるのではないでしょうか(笑)?ジェイソン・ムラーズが本当に好きで、彼のようだったらいいなと思います。アボカド農業をしながら曲を作って、アルバムを発売したらツアーをしながらファンたちと会う。僕もジェイソン・ムラーズのようになりたいですし、そんな音楽がしたいです」

ユ・スンウはそう言いながら、一気に高い人気を集めて消えてしまうスターより一段階ずつ成長する歌手を夢見ていた。これから発売されるアルバムには一つずつ彼の色を塗って、音楽的にも一段階ずつ、限りなく発展できればいいというのが彼の希望だった。

「一気に高い人気を集めるより、階段のように少しずつやっていきたいです。若いからそっちの方が合ってると思います。人は何をしても簡単に消えてしまう人になってはいけないと思います。バブルは駄目なので実力であれ、歌であれ、作曲であれ、僕の考えを少しでも多く反映したアルバムになればと思います。次のアルバムでは音楽的にももっとこだわりたいです。僕の名前が残るアルバムですので僕の話を盛り込まなければならないと思います」

記者 : ソン・ミギョン