涙流した10CM「夢が現実になった…来年には主競技場で会いましょう」

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写真=PRIVATE CURVE

10CM、2時間半に渡りオリンピック公園体操競技場でコンサートを開催

ただ“目から汗が出ただけ”だろうか。それとも感極まったのだろうか。熱心に歌を続けていた10CM クォン・ジョンヨルの目が潤んだ。23日午後、ソウルオリンピック公園体操競技場で行われた10CMの2ndアルバム発売記念コンサート「Fine Thank you and you?」のフィナーレにさしかかっている時だ。クォン・ジョンヨルは「泣いてませんけど?」とつとめて冷静を取り戻そうとしたが、すぐに「10CMの夢のステージだった」と感激に満ちた感想を伝えた。

本当に10CM?強烈な編曲、“ロックスター”としての面をアピール

昨年10月発売した2ndアルバムを記念して行ったコンサートだが、彼も「2ndアルバムの曲はあまりない」と言うほど、公演のほとんどは1stアルバムと最初のEPアルバムの曲を披露した。ただ、10CMは編曲に工夫をし、様々な試みを披露した。2曲または3曲を絶妙に混ぜてメドレーを聴かせたり、アコースティックで穏やかな雰囲気の曲を強烈な雰囲気に変え、人々の反響を得たのだ。

そのおかげで広い体操競技場は10CMのエネルギーで埋め尽くされた。2時間半の公演中に彼らは椅子に座っているよりはステージに立ち、またはステージを走り回りながら“跳ねまわった”。ジェンベ(深胴の片面太鼓)とギターを持って路上ライブをしているようなステージを主に披露してきた彼らが“ロックスター”としての一面を思い切り見せた瞬間だった。公演の前半に「気分が変だとか、緊張しているわけではない」と皮肉を使って心境を表した彼らは、いつの間にかラテンのリズムに合わせて飛び跳ねながら、ステージを横切る等愉快なステージを披露した。

特に、公演の後半で特別ゲストとして登場したVerbal Jintとハハがそれぞれ「Good Morning」と「死ぬか付き合うか」そしてこれを引き継いだ10CMが「今夜」「Americano」を歌うと、歓呼は絶頂に達した。体操競技場を埋め尽くした観衆が総立ちで一緒にリズムに合わせて飛び跳ねる壮観を演出した。ステージの上でこれを見ていたクォン・ジョンヨルは「わぁ、本当にすごい!」という言葉とともに「思ったよりずっと楽しく遊んでいく」と話し親指を立てた。

インディーズバンド史上始めて体操競技場で公演…「僕たちの夢が現実になった」

情熱的なステージの一方で、10CMの気持ちが感じられる時間もあった。主にギターを弾いたり、ぎこちない冗談で笑いを誘ったユン・チョルジョンは、ミュージカル「ジキルとハイド」の「時が来た(原題:This is The Moment)」を熱唱し、異色な姿を見せた。終始口達者に話していたクォン・ジョンヨルも「これまでインタビューでも話していないこと」だとし、チーム結成当時のエピソードを語った。

「路上ライブをしながら10CMという名前もなかった時です。アルバイトでプロポーズイベントをしてあげるカフェで歌をしていました。僕たちはキッチンに隠れていて、サインがあれば歌を歌いお金をもらう仕事でしたが、これまでそれを忘れていました。しかし僕たちが、10CMが今皆さんと体操競技場にいますね。ありがとうございます」

公演開催のニュースとともに“インディーズバンドとして初めてオリンピック体操競技場入り”という記録で話題を集めた10CMは、この日の公演の最後に、次を約束しながらさらに大きな跳躍を誓った。「正直に言って、まだ(大きな会場で公演する)準備ができていないと思った」と話したクォン・ジョンヨルは「でも人が準備して計画したとおりにだけ生きるのはどれほどつまらないでしょう。僕たちの夢が現実になった」と話した。ストリートで夢見ていたことを現実として成し遂げたスーパースター、10CMの進化は続いている。

「オリンピック公園競技場は、8万人ほど入れるんですか?ここにいる方々が3人ずつ連れてくれば、できそうですけど(笑) 来年は体操競技場、または主競技場で会いましょう!」

記者 : イ・ミナ