ペチギ&チョン・ヒョンドン、共感される楽曲がヒットする

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2013年の始まりとともに、普遍的な共感を呼ぶ楽曲が韓国の音楽市場で波乱を起こしている。ネット上であれこれ議論を巻き起こしていた「江北(カンブク)おしゃれ」が様々な音楽配信チャートで暫くの間1位を独占したかと思えば、8年目を迎えるヒップホップデュオペチギの新曲「涙のシャワー」が1週間以上1位を守るという珍しい現象が起こっているためだ。

それではこの2曲がこのように愛されている理由はなんだろうか。人々が負担なく受け入れ、吸収することのできる“普遍的な感受性”を音楽で表現し、幅広い共感を得たからではないかと思う。

「江北おしゃれ」は、世界的にも最もトレンディなジャンルの“エレクトロニカ”音楽を標榜し、3分間の確実な起承転結を盛り込んでいる。「涙のシャワー」は、曲の導入部のアコースティックギターとバンドネオン演奏でレトロな雰囲気を強烈に伝えるマイナー系サウンドであり、2005年にリリースされメガヒットしたLeessangの「Crown」以来の、韓国的なヒップホップ音楽サウンドの系譜を継承する曲だと言える。二曲とも誰もが負担なく楽しめるメロディーラインを使っていることが第一の成功要素だと思われる。

「江北おしゃれ」と「涙のシャワー」の歌詞とラップも“普遍的な共感”を呼ぶ上で大きな役割を担当している。普通の人なら一度くらいは日常の中で起こったり想像できるシーンと状況を、率直に淡々とラップと歌詞にした2曲から、「他でもない、僕の話じゃないか!」と思うようになるのだ。

「みんな違うスタイルで生きるんだ/みんな同じ顔に同じスタイル/自分のカラーを持ちな/僕ら、江北おしゃれのように」(「江北おしゃれ」の歌詞の一部)

「呆れるほどみっともなくて、無理して作った笑顔まで泣いているみたい/涙ぐんだ両目に写った自分の切ない姿のかわいそうなこと」(「涙のシャワー」の歌詞の一部)


結論的に、「江北おしゃれ」と「涙のシャワー」の中の、耳を楽しませてくれる優しいメロディーとリアルな物語をストレートに盛り込んだ歌詞が、多くの人々の“音楽ダウンロード”につながったのだ。

ポップ音楽の人気においても“普遍性”は非常に重要な成功の要因となっている。PSY(サイ)の「江南(カンナム)スタイル」は、再生回数が12億回を超え、地球上の6人に1人がミュージックビデオを観ているほど“普遍性の価値”がどれほど重要かを見せてくれる最高の作品だ。

韓国でのミュージカル映画ヒット記録を連日更新している大作「レ・ミゼラブル」もまた、映画を観覧した観客に“普遍的な情緒”と“共感”を与える最近の代表作として、挿入歌への関心までつながっている。

また、1月26日付のビルボードHot 100チャートで2位となり、人気を集めているMacklemoreとRyan Lewisのヒップホップ曲「Thrift Shop」は、「中古屋」という曲のタイトルのように、20ドル(約1800円)ほどのお金で結構な中古品を購入し芸能人顔負けのスタイル作りができるというラップの歌詞と愉快なミュージックビデオで、平凡なアメリカの小市民の素朴な希望をうまく表現し、ヒット曲入りしたのだ。

1. 広く行き渡るさま。

2. 極めて多くの物事に当てはまるさま。

“普遍的”という単語の辞書的な意味を最後に記載してみた。人々の“普遍的な感受性”を刺激するメロディーと歌詞を盛り込んだ楽曲が人気を主導している2013年最初の月の断想である。

記者 : ハリソン