「母なる復讐」ナム・ボラ“10代は犯罪に対する危機感をちゃんと持つべき”

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「母なる復讐」で性的暴行を受けて自殺した女子高生役を演じたナム・ボラ

「大人はこの映画を観て子供たちにちゃんとモラルを教える必要があると思います。親はわが子が間違いを犯しても甘くなることが多いと思いますが、叱るべきときはちゃんと叱って子供の誤りを正すのが大人のやるべきことだと思います。また青少年は青少年犯罪についてやってはならないこと、犯罪ということを分かって欲しいです」

映画「母なる復讐」でユソンとともに主人公役を演じたナム・ボラがしっかりと映画の鑑賞ポイントを挙げた。

「母なる復讐」は性的暴行を受けて自殺した娘のため、母親が法律に代わって復讐を誓うストーリーを描いた作品だ。当初、韓国映像物等級委員会は同作が自殺、殺害のシーンを直接的に表現した等の理由で青少年観覧不可と判定したが、制作会社で一部のシーンを編集して再審議を要請し、15歳以上観覧可の判定に変わった。

「実は最初、青少年観覧不可の判定を受けたときは、10代の知り合いから観覧できなくて残念だとよく言われていました。この映画に対して大人だけではなく、多くの青少年たちも関心を持っているようでした。Twitterに10代からも『こういう映画は観なきゃ』という書き込みも投稿されていましたし

編集して15歳以上観覧可と判定されて良かったです。劇中の人物の年齢が高校生だったし、題材も青少年犯罪でしたから。青少年たちがこの映画を観て何を感じるかは分かりませんが、犯罪に対する危機感はちゃんと持つべきだと思います」

青少年犯罪に対し、物心の付いてない時期の間違いだと軽く片付ける大人もいれば、被害者に一生消えない傷を残す行為であるだけに厳しく処罰すべきだという声も高い。ナム・ボラは青少年犯罪に対し、どんな考えを持っているだろうか。

「私が青少年だった時期を振り返ってみると、まだ価値観が明確に定まっていない時期だったと思います。犯罪がどれほど深刻なことなのか、被害者にどれほどの苦痛を与えることなのか、よく分からないのではないかと。犯罪を犯す年齢がだんだん低くなっている傾向を見てもそうではないかと思います」

ナム・ボラは青少年犯罪について大人の責任と役割が大きいと述べた。有害な環境、そのような枠組みを作っておいたのが大人だということだ。

「インターネットは大人もたくさん使いますが、青少年もたくさん利用していますし、むしろもっと頻繁に使ったりしています。だけど、インターネットを運営してシステム化する人たちは大人ですよね。インターネットを運営する大人がそのインターネットを利用する青少年に対する配慮が不十分ではないかと思います。未成熟なユーザーは大人たちが提供した情報をそのまま受け入れ、そこで間違いが起きる部分が大きいと思います。

大人のことをまるで自分たちのことと間違えてしまい、青少年犯罪率も高まっていると思います。子供たちは好奇心も旺盛で知りたいことも多く、大人への憧れもあり、模倣犯も増加しているし。未成熟な時期であるだけに、間違った判断をしてしまうのではないでしょうか」

映画の中でナム・ボラは同じ学校の男子生徒に性的暴行を受け、その動画で脅迫まで受けて、結局自ら命を絶つ女子高生役を演じた。彼女は釜山(プサン)国際映画祭の観客との対話、制作発表会などの場でも涙を流していた。撮影当時どれほど辛い思いでこの役を演じたか想像できる。映画の撮影を終えて、精神的に回復しているのであろうか。

「その辛い時間は私が選択したのですから、私にも責任があると思います。癒しの時間も自ら探さないと。自分で克服する必要があると思います。撮影を終えて心の平穏を取り戻そうとしましたし、幸い『栄光のジェイン』の撮影がすぐ始まって、自然と癒されました。『栄光のジェイン』で世間知らずな娘役だったので、その役を演じているうちに自然と忘れることができたようです」

記者 : イ・ジョンミン、チョ・ギョンイ