「太陽を抱く月」 vs 「会いたい」これは似すぎだ!

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実力派子役、大人たちの欲望、執着男まで…二つのドラマの共通点は?

第1話に続き2話も、一桁という低い視聴率を記録した「会いたい」と、2012年視聴率の面では最高だった「太陽を抱く月」を比べることは、とんでもないと思うかも知れない。しかし「会いたい」と「太陽を抱く月」はとても似ている。まるで「上半期には時代劇の『太陽を抱く月』が人気を得たから、下半期には現代版『太陽を抱く月』を作ってみようかな」という、誰かの心の声さえ聞こえてくるようだ。

写真=MBC MBC水木ドラマ「会いたい」ヨ・ジング

1. 実力派子役の演技で序盤の勢いをつける

「会いたい」で「太陽を抱く月」を連想させるのは、何よりもヨ・ジングとキム・ソヒョンという子役の存在だ。特にヨ・ジングの場合「太陽を抱く月」でイ・フォンの幼少時代を演じ、その後イ・フォンの成人時代役のキム・スヒョンが登場したにも関わらず、多くの視聴者たちはヨ・ジングを“忘れようとしたが、忘れられなく”させた前歴がある。彼の成熟した演技が「会いたい」でも再び力を発揮している。

ヨ・ジングという俳優は独特だ。「子役」と呼びづらいほど、ドラマを引っ張る力がある。気恥ずかしい台詞を言ってもまったく違和感がないし、大人以上の深い感性を表現したかと思えば、ある瞬間には子供のように純粋になる。これでは児童青少年保護法を違反してしまうのではないのかと自責の念に駆られるほど、あっという間に彼に魅入られてしまう。

「太陽を抱く月」でホ・ヨヌ(キム・ユジョン)を嫉妬する悪役で満足するしかなかったキム・ソヒョンも「会いたい」ではその魅力を余すことなく発揮している。顔を歪めながら嫉妬の感情をむき出しにしていた幼い皇太子妃を覚えている人なら、この子役からまた違った色の初恋の少女を発見し、ときめいているのではないだろうか。

大人の権力と欲望の世界とは関係なく、純粋に自分たちの初恋を少しずつ育む子役たちの姿は、今年の春を盛り上げた「太陽を抱く月」と同じく、心を温めてくれる。そして、直ぐに壊れてしまう彼らの恋に心が痛む。多少低い視聴率ではあるが、2回の放送を通じて見せたヨ・ジングとキム・ソヒョンの演技は、しばらく初恋の余韻を長引かせそうだ。

写真=イ・キムプロダクション MBC水木ドラマ「会いたい」左上から時計回りでト・ジウォン、ハン・ジニ、チョン・グァンリョル、チャ・ファヨン、キム・ソンギョン、ソン・オクスク

2. 大人たちの欲望に侵された子供たちの世界

「太陽を抱く月」でイ・フォンとホ・ヨヌは予定された縁を結ぼうとしたが、結局叶わなかった。決定的なきっかけはホ・ヨヌ(キム・ユジョン)の兄ホ・ヨム(ZE:A シワン)を愛したイ・フォンの妹ミンファ姫(ナム・ボラ)の歪んだ欲望だった。しかし、その後ろに隠されていたのは、大妃ユン氏(キム・ヨンエ)に代表される権力のしがらみだった。ミンファ姫もまた、生涯にわたり背負わなければならないもう一人の運命の被害者だったのである。

「会いたい」も一緒だ。簡単に言って、まともな大人がいない。彼らは自身の欲望を満たすために、自身を守るために、または他の権力のせいで、偽りを犯し、またそれを隠すために別の犯罪を犯す。そしてその過程で、子供たちの純粋な恋は、儚い花のように簡単にすりつぶされる。

「太陽を抱く月」をめぐり、いくつかの論争があったものの、大きな人気を博した理由の一つには、実力派中堅役者たちの功績が大きい。「会いたい」もドラマの冒頭にチョン・グァンリョル、チャ・ファヨンなどの役者を配置した。運命の歯車をずっしりと描き出す彼らの演技が期待される。

写真=イ・ジョンミン 「太陽を抱く月」ハン・ガイン、キム・スヒョン

3. ドラマを支える力、“守ってあげれなくて、ごめんね”

「太陽を抱く月」の大人になったイ・フォン(キム・スヒョン)を動かす力は、ホ・ヨヌ(ハン・ガイン)を守れなかったという自責の念だった。ホ・ヨヌが死んだと思い込み、王妃ユン・ボギョン(キム・ミンソ)を疎ましく思い、ホ・ヨヌに似た巫女にはまってしまう。一国の皇太子にも関わらず、愛する人を守りきれなかった自責の念があったからこそ可能なことだった。

今回は「会いたい」を見てみよう。最初はイ・スヨン(キム・ソヒョン)が誰かを知らなかったハン・ジョンウ(ヨ・ジング)は、彼女が殺人犯の娘だということを知り、しばらく迷ってから再びイ・スヨンの傍に戻る。このドラマもまた、ある事情によりハン・ジョンウがイ・スヨンを守れず、その罪悪感で「苦しい」と言いながらも、イ・スヨンを待ち続け、探し回る話になるということを予測させる部分である。

「太陽を抱く月」の大人になったイ・フォンが、ホ・ヨヌを忘れられない素敵な“執着男”のキャラクターだったとすれば、「会いたい」の大人となったハン・ジョンウ(JYJ ユチョン)も同じだろう。第2話の最後に約1分ほど出演したが、ハン・ジョンウは10年あまりが経っても、相変わらずイ・スヨンを忘れられない“執着男”のオーラを放っていた。しかも、人物紹介にも子供の頃の記憶で刑事になり、イ・スヨンを探し続けるとは、この“執着男”の系譜が、上半期の「太陽を抱く月」のキム・スヒョンから、下半期の「会いたい」のユチョンに受け継がれるのか楽しみにしたい。

写真=イ・キムプロダクション MBC水木ドラマ「会いたい」JYJ ユチョン、ユン・ウネ

記者 : イ・ジョンヒ