キム・ジョングク、先輩として後輩歌手たちにアドバイス「人間らしく生きろ」

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写真=101エンターテインメント

7thフルアルバムでカムバックした歌手キム・ジョングク

“歌手”の代わりに“能力者”と呼ばれて2年あまり。言及すること自体が今更とは思うが、1995年から彼が立ち続けたのはバラエティ番組ではなく、ステージだった。1年程度は「アルバムを出そう、出そう」と自分に言い聞かせていたが、変わってしまった音楽市場に適応することが難しく、勇気が湧かなかったという。長い空白の末、7thのフルアルバムでカムバックした歌手キム・ジョングクをインタビューした。

「1年6ヶ月前から作業を続けた。『良い歌が出来るまではカムバックを我慢しよう』との覚悟で始めると、遅くなった。アルバムを作りながら思ったことだが、音楽は地道にすべきで、ある瞬間商業的な面での成功を夢見てはいけないと思う。地道に様々な音楽をすべきだ。音楽を作ること自体に対するプレッシャーのようなものがあった」

グループTURBO(ターボ)で活動を始め、ソロ歌手として生まれ変わったが、キム・ジョングクには大きな起伏が無かった。歌謡界でも彼の新曲は自然に“ヒット”するという意見が大勢だった状況。「ある瞬間から仕事(歌)をしていなかった。いつからか避けたというか…」と語り始めたキム・ジョングクは「楽で自由にすることもできたが、今までプレッシャーが大きかったと思う。今は、もう少し気楽にできそうな気がする」と打ち明けた。

タイトル曲「男はみんなそういうもの」をはじめ、10曲の収録曲のうち、5曲の作詞作業にも参加した。今は、自身のステージ、声だけでなく、自身の物語を聞きたがる人もいると思い、自身の言葉で歌詞を書いたと言う。「今までありきたりな、優しい歌ばかりをしてきたが、多様なテーマで語りたかった。音楽的変化よりは、歌詞や内容で変化を感じられると思う」というのが彼の説明だ。

「デビュー18年目だ。(もうすぐ20年と言うと、彼は“まだ18年”であることを強調した)デビューして久しいが、久しくない感じを出せると思っていた。でも個人的には休んでいる間、音楽的に若干アウトサイダーのような、立ち遅れているような感じがした。イ・スンチョル(RUI)、イ・ムンセ先輩を見ながら『僕もあの年まで活発に活動できる』と希望を抱いたりするが、主流からまったく外れてしまったとは思わないようにしている。長くやってきたことに比べ、まったく外れてはいないと思う」

ハハやLeessang ケリも合流…“ユ・ジェソクとも一緒にしたかったが”

バラエティ番組への出演は“歌手キム・ジョングク”にとってはマイナスな面もあっただろうが、“芸能人キム・ジョングク”には大いに役立った。特にSBS「ニュー!日曜日は楽しい-ランニングマン」(以下「ランニングマン」)は、彼と切り離すことができない存在だ。「過去のバラエティが『ただ出演するだけの番組』だったとすれば『ランニングマン』は、本当に自分のことのように参加した、本当のバラエティデビュー」だというのが、キム・ジョングクの説明だ。彼は、「『ランニングマン』ほどチームワークが良かったバラエティ番組が今まで無かったので、最初から『何があっても成功する』」と明かした。

「今までバラエティに出演すると、先に自分のことを考えた。しかし『ランニングマン』では、後から文句を言われても自分のしなければならないことをやらないといけないと思った。最近は自身の人気も実感する。小学校に行くと子供たちが僕の名札を取ろうとするので、通ることもできない。また『うちの子が好きなもので』との理由で有名な方々も『ランニングマン』のロケ現場に訪れ、一緒に写真撮影をしてほしいと頼んだりする。本当にすごいなと思った」

「ランニングマン」での縁は、自然に彼のアルバム制作へと繋がった。ハハはフィーチャリング参加を自制していたケリを率いて「君に伝えたい言葉」のフィーチャリングを務めた。Mighty Mouthが参加した「男も悲しい」も、もともとはユ・ジェソクが目をつけていた曲だったとか。キム・ジョングクは「(ユ)ジェソク兄さんがこの曲を聴いて『私がするのはどうか?』と言ってくれた」とし「残念ながら、あまり時間がなく、色々な準備が終わった状況だったので、一緒にできなくて本当に残念だった」と明かした。

「ハハが『兄さん、僕たちが手を貸します』と言ってから、計画に無かったケリまで連れてきた。ジェソク兄さんは、今まで他の歌手のフィーチャリングに参加したり、MVに出演したりもしたじゃないか。ハハと冗談で『後輩たちを助けろ』としょっちゅう話した。意識したかどうかは分からないが、力を貸すと言っていた。ジェソク兄さんは最近浮かれていて、ステージで何かをするのが好きだ。遊び好きな気質がまた出始めた(笑)」

20年近くを“歌手”として、そして“芸能人”として生きているキム・ジョングク。元祖アイドルに当たる彼に、今の時代を生きるアイドルへのアドバイスを頼んだ。彼は「H.O.T.、SECHSKIES(ジェクスキス)、神話(SHINHWA)までは『ジョングク兄さんの歌でオーディションを受け、TURBOが好きだった』と言う人がいたが、今活動するアイドルとは、歳が多少離れているので、なんとなく壁がある」とした。

「後輩たちが質問すると僕は『人間らしく生きろ』とアドバイスする。この前、東方神起にもそうだった。芸能人のように暮らしていると、後から人生に何も残らなくなる。疲れたりする可能性があるので、人間らしく生きろとアドバイスする。僕は気楽に人間らしく生きている。そうするために努力している。若かったときに比べると、かなり変わったと思う。時には人の視線が気になるかも知れないが、気持ちや考え方を変える必要があると思う」

記者 : イ・オンヒョク