「漁村の幽霊 パクさん、出張す」キム・ユネ、彼女の意外な魅力に迫る

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写真=イ・ジョンミン

実は、勝負師だったキム・ユネ“凛々しいエネルギーで最善を尽くす”

最初からどんでん返しだった。確かに猫に似た顔で、何も言わずにいると神秘的な雰囲気を与えるキム・ユネ。だが、見れば見るほど気さくな魅力が感じられた。

キム・ユネにとって映画「漁村の幽霊 パクさん、出張す」は、映画の中心に立って劇を導いていく大切な舞台だった。キム・ユネが演じたキャラクターは、占い師のスンヒ。あるモノに触れるとそのモノと関連した過去が見える“サイコメトリー”だった。ソウル、弘大(ホンデ)付近のカフェでこの新人スターと出会った。閑散としていた午前、女優のキム・ユネを“探求”してみよう。

初主演の映画、撮影現場でキム・ユネは緊張しているように見えたが、実際には?

-初主演作でそうそうたる先輩たちと共演しました。撮影をしながらかなり大変だったと思います。監督や他の俳優とどのように息を合わせましたか?

キム・ユネ:皆さん気楽に接してくれました。初めての映画出演だったので先輩からたくさんサポートしていただきました。私にできない部分があれば、先輩たちが教えてくれましたし、緊張しているように見えれば、緊張をほぐしてくれました。私は、なんとなく緊張しているように見えるようです。

―映画界の大先輩であるキム・スロ、最近急浮上したイ・ジェフン、そしてデビューしてから人気を得るまでかなり時間がかかったクァク・ドウォン、全身全霊を捧げる大胆な女優カン・イェウォンなど、それぞれ個性の強い先輩と共演しましたが。

キム・ユネ:ドウォン兄さんは、豪傑な性格で隣のおじさんのような感じです。でも、おじさんと呼ぶと怒られます。スロ先輩を見ると、自然に「お兄さん」という言葉が出るのに(笑) 私に弟のように接してくれましたが、その方が気楽にできました。映画では、ちょっと恥ずかしいシーンもありましたが、本当に気楽でした。ジェフン兄さんは、真面目です。「建築学概論」と撮影が重なっていたときでしたが、まったく疲れている気配を見せませんでした。

―何も言わないとき、本当に何かあるようだし、何かたくさん考えているように見えます。そのせいで“神秘少女”というあだ名までついたようですが、直接話してみると気さくな感じです。これも驚きの魅力だと思いますが。

キム・ユネ:そうですね。でも、親しくなればもっとひどくなります(笑) 私はクールだ、冷たい、怖い、よく遊びそうなどとよく言われますが、実は感情表現が下手です。映画が公開された今、共演した先輩にとても会いたかったのですが、いざ現場に行くと「先輩、こんにちは」という挨拶だけです。イェウォン姉さんとは抱きあったりできたのですが。

―外見と内面、両方とも多様な姿を持っていることは女優にとっていいと思います。大人になって初主演の作品でいい方たちと共演しました。今回の映画では、キム・ユネの表のイメージが多く反映された感じでした。

キム・ユネ:その通りです。神秘的な魅力もあるし、カリスマ性もあるし、簡単には作れない性格のキャラクターです。私が21歳のとき撮りましたが、キャラクターも同じ年でした。それで私と似た感情を入れようと努力したようです。占い師で恋人たちの過去を見る少女だが、悲劇的な事件を引き受けながらかなり怖かっただろうし、心の中には思春期の感性もあり得ると思いました。

最善を尽くしても押されることはあると思うが、戦略的に引き下がることはない

―役者としては新人ですが、かなり幼い頃からモデルとして活動してきました。どうやって女優になりましたか?

キム・ユネ:小学校5年生のときからグラビアを撮り始めました。KBS合唱団もしたし、「ポポポ」(子供向け番組)にも出演しました。学習誌の表紙モデル、ネットショッピングのモデルもしましたが、そのたびにプロフィール写真を撮ります。その写真を見た方々が選んで下さったんです。幼いときは、とても内向的でそれを直すために合唱団に入りましたが、それが今まで続いているわけです。

「ポポポ」では、友達と一緒に後ろで踊る役でしたが、演技をする子が突然出れなくなってそのとき初めて演技をしました。人魚姫役だったのかな。ビニールの服を着てやりましたが(笑)

―それが演技デビューだったわけですね。幼いときから始めましたが、期間に比べてデビューまでにかなり時間がかかりました。オーディションもたくさん受けたと聞きました。

キム・ユネ:実は、グラビアを撮りながらミュージックビデオも撮りました。それとともに演技も始めましたし、オーディションにも参加しました。ドラマ「強力班~ソウル江南警察署~」や「オレのことスキでしょ。」「天女がいなきゃ?!」そして「占い師」に出演することになりましたが、最初は私が一気にこんなに出るとは思いませんでした。オーディションで落ちる場合も多かったし、現場では私の演技は見ないで写真だけ見る方もいましたし。

今は元気に立ち上がることができますが、思春期だったあのときは大変だったと思います。容貌に気を遣う年だし、かなり敏感な時期ですね。モデルかなんだか分かりませんでしたが、グラビア撮影も、ミュージックビデオ撮影も一種の演技ですね。「あ、大きくなったら本格的に演技をすることになるだろう」とは思いました。

―とても落ち着いた感じですが、キム・ユネの性格をそのまま表したものが先日放送された「僕らの日曜の夜-勝負の神」でした。女優のハン・グルと競争して負けましたが、負けず嫌いなところがすごいと思いました。

キム・ユネ:そのとき、私がもう一度やってみたいと言いました(笑) でも、相手はハン・グルさんでした。後で分かったのですが、武術をたくさんしてある方でした。負けて気分が悪くなったというよりは「あ、もう一度やってみたい」と思いました。負けず嫌いなところがあります。ゲームであれ、何であれ、引き下がることはイヤです。押されることがあっても戦略的に引き下がることはイヤですね。

「花とアリス」「やさしい嘘と贈り物」から「マイネーム・イズ・ハーン」「パラノーマル・アクティビティ」シリーズまで、ジャンルを問わず見たい映画はリストを作ってチェックしながら見るという。それだけキム・ユネは映画マニアだった。ホラーはイヤだが、ホラー映画で見られる心理描写は楽しむ方で、どんでん返しに興味があるという。これからより多様なジャンルで活躍したいというキム・ユネの抱負を覚えておき、一応「漁村の幽霊 パクさん、出張す」で彼女に会ってみよう。

記者 : イ・ジョンミン、イ・ソンピル