SPICA「ライブより口パクの方が難しいです」

OSEN |

5人になったS.E.S.を見ている感じだった。レトロ風で帰ってきたSPICAのことだ。彼女たちはおへそを出した短いトップスに破れたジーンズ姿で、90年代の雰囲気を生かして戻ってきた。

SPICAは90年代のガールズグループがそうだったように、希望を発信するメッセージを盛り込んだ「I'LL BE THERE」でカムバックした。2月にリリースした曲「Russian Roulette」と「Painkiller」のときとは正反対の姿だ。SPICAは可愛いルックスに完璧な歌唱力を持ち、新人ガールズグループの中では断然注目されているグループでもある。

その彼女たちが、「I'LL BE THERE」でハツラツとした魅力を存分にアピールした。取材のため会ったSPICAは、ひと目で「ガールズグループだな」という雰囲気で登場した。へそ出しトップスにゆったりとしたジーンズ、それに可愛いルックスが加わり、周りを爽やかな雰囲気にした。彼女たちは、衣装に相応しい爽やかな笑顔であいさつをし、これまでの近況を話した。

「およそ6ヶ月ぶりのカムバックになりますが、少しずつ仕事もしながら十分休みました。最近になってまた作業し始めて、忙しいスケジュールをこなしています。今日は少し疲れて見えますか?」(ヤン・ジウォン)

SPICAの中でもっとも目に止まるのは、衣装だった。へそ出しの短いトップスが気になり、食事もままならないのではと尋ねた。

「メンバーのうち2人だけへそを出していますが、幸いその2人はあまり太らない体質なので、食事制限したりはしていません。普段はよく食べて、ステージに立つ前に少し制限するぐらいです。これまでの姿とは正反対の姿なので私たちもぎこちなくないか心配しましたが、皆さんに応援していただいて嬉しいです」(キム・ボア)

TvN「応答せよ1997」により、最近芸能界を始めとする世間の間では、90年代のレトロがブームを巻き起こしている。SPICAも衣装と歌で90年代の雰囲気を醸し出しており、S.E.S.を連想させる爽やかさも多く漂わせた。

「90年代を意識したものではありません。けれども、当時の雰囲気が漂うと言われています。時代の波にうまく乗ったと思います。今回のアルバムでもっとも力を入れたのは、オーバーでない明るさです。笑って可愛くない人はいませんから、私達ならではの爽やかさを少しずつ見つけようとしています。5週間くらい活動すると思いますが、たぶん、ステージに立つ度に少しずつ良くなるんじゃないでしょうか」(パク・ナレ)

練習生のときから爽やかな曲を歌ったことがないというSPICAは、ガールズグループらしい爽やかな曲を歌いながらも歌唱力に心血を注いだ。ライブより口パクの方が難しいという自信溢れる発言とともに、それに対する真剣な悩みの跡が顔に確実に現れていた。これに、最近神話(SHINHWA)のチョンジンとの熱愛説が浮上したメンバーのパク・ジュヒョンはこう話した。

「踊りながらライブすることって、非常に厳しいことじゃないですか。実は、前の曲『Russian Roulette』や『Painkiller』ではダンスがダイナミックではなかったんです。でも、今回は結構ダイナミックな振付けが多いので、どうやってライブを完璧にこなせるかについても色々と悩みました。私達がいつも話しているのが『ライブより口パクが難しい』ということです。パフォーマンス的に完璧な姿をお見せするために口パクも試みたことがありましたが、ぎこちない表情に真心の入らない声のせいで、私達の方が慣れませんでした」(パク・ジュヒョン)

今回の曲をきっかけに、パフォーマンスと歌唱力、両方とも自分のものにしたいというSPICAは、今後の目標について語りながら希望に満ちた顔で笑ってみせた。

「今は、新人としてSPICAを知らせるのが最大の目的です。最初デビューするときはデビュー自体が目的だったなら、今は長く歌手を続けるためにはどのようなものを備えるべきかということが課題になりました。今年デビューした新人ですので、新人賞も夢見ています(笑)」(キム・ボヒョン)

記者 : ファン・ミヒョン、写真 : チョン・ソンイ