「紳士の品格」キム・ハヌル“4人組で理想のタイプ?浮気グセのある男性はイヤです”

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「浮気グセのある人は本当にイヤです」

劇中、キム・ハヌルは本当によく泣いた。嬉しくて泣き、悲しくて泣いた。ドジン(チャン・ドンゴン)の“駆け引き”にぽろぽろと泣いた。実際のキム・ハヌルも涙は多いが、あまり泣かなかった。長い間女優として歩んできた彼女が学んだ、防御策だった。

「私は普段あまり泣きません。涙は多い方ですが、そういう表現はしないようにするスタイルです。女優になってから、そうなりました。演技を始めた頃はよく泣いていましたが、1~2年ほど時間が経った頃から『キム・ハヌルという女優として生きながら、弱くなってはだめだ』という脅迫観念が生まれました。人の前では泣かないように努力をしているうちに、一人でいる時も泣かないようになりました。その感情を溜めて、演技で表現したいです。イス(キム・ハヌル)の涙は理解できませんでしたが、イスになろうと台本に集中した瞬間、涙がぽろぽろと出てきました」

インタビューの間中、彼女の声は明るかった。ドラマ「紳士の品格」を撮影しながら起こったエピソードと感想を語る彼女の姿に、作品に対する並外れた愛情を感じた。作品を終えたばかりの彼女は、愛情表現において慎重な様子を見せた。

「私は作品を撮るたびに、視聴率がよかったらいいなと思っています。それが、いつも1位の要因です。映画も興行がよかったらいいですし。それは当然なことだと思います。私一人で楽しもうと演技をしているのではなく、私がこうして努力して楽しんでいるものを、視聴者の方々が見て共感してくれるのが目的だからです。だからと言って、愛情が湧く作品は興行スコアで決めているわけではありません。『紳士の品格』も、時間が経てばわかると思います。時間が経てば、私がどれだけ愛情を持っていたのかわかると思います」

劇中のソ・イスではなく、キム・ハヌル自身は“花の中年4人組”のうち誰を選択するのか、ふいに気になった。

「4人とも、とても魅力的です。私が望む理想のタイプのうち最も嫌なのは、浮気グセがある人です。一番好きなタイプは、情熱的な人です。特に、ただひたすら一直線に向かって来てくれる男性が好きです。私のことが好きなら、前後の計算などせずに、私に向かって来てほしいです。ドジンは恋愛相手としては魅力的だと思いますが、私の恋人としては“駆け引き”するのがイヤですね」


「私も休みが必要です」

昨年のドラマ「ロードナンバーワン」と映画「ブラインド」「きみはペット」で活躍したキム・ハヌルは、休みを取る暇がなかった。「紳士の品格」で自身のすべてを出し切った彼女は、休みが必要だと実感していた。

「昨年、作品が続いたので休めませんでした。昨年は、『青龍映画祭』で受賞させていただき、その後1ヶ月間体調を崩して家の外に出れませんでした。私には、精神的にも肉体的にも厳しかった1年だった気がします。賞をいただいたことで緊張が解けて、体調を崩したんだと思います。私には休みが必要だと、心から感じています」

休みを取った後、キム・ハヌルの演技の歩みがどうなるか予想もつかない。だからこそ、女優キム・ハヌルの次の段階に期待が高まる。彼女は、「またラブコメディに出演するのか」という質問に対し、「今後も続けていくつもり」だと答えた。

「ラブコメディをする時、撮影現場がとても楽しいんです。『ブラインド』での演技やメロを演じるときは、ずっと緊張したまま演じなければいけませんが、ラブコメディは少し緊張を解いたくらいが演技がさらに自然になる気がします。そして何より、そんな演技をしている時の私の姿がとても楽しいです。楽しい演技をしていると、楽しくなるものじゃないですか」

インタビューの間中、「ドラマに登場する女性たちだけで繋げたストーリーを作っても、面白かっただろうと思います。その点が少し心残りです」と笑顔で話す彼女の言葉を聞いて、「淑女の品格」というドラマが登場したら「紳士の品格」を越えるドラマになるんではないかという期待感が生まれた。

記者 : チェ・ドゥソン