「Dr.JIN」が私たちに残してくれたもの

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※この記事にはドラマ「Dr.JIN」の結末に関する内容が含まれています。
写真=MBC
MBC「Dr.JIN」(脚本:ハン・ジフン、チョン・ヒョンジン、演出:ハン・ヒ)が第22話を最後に大団円の幕を下ろした。

12日に放送された「Dr.JIN」では、未来にタイムスリップした21世紀の天才外科医ジン・ヒョク(ソン・スンホン)と昏睡状態から意識を取り戻したミナ(パク・ミニョン)の幸せな姿を描きながら幕を下ろした。毎回緊張感溢れるエピソードでお茶の間に面白さを与えてくれた「Dr.JIN」が我々に残したものは何なのか、まとめてみた。


新しい概念のドラマジャンルを開拓

医学・政治・恋愛の適切な組み合わせで視聴者の良い反応を得た「Dr.JIN」は、10年間連載された日本の漫画家村上もとかの同名漫画を原作にした作品で、完成度の高い原作に恋愛を加えてストーリを再構成し、興味津々なドラマに仕上げた。

特に、歴史を知っているジン・ヒョク(ソン・スンホン)と歴史の中の人物興宣大院君(フンソンデウォングン:イ・ボムス)の縁が医学のエピソードと絡み合って繰り広げられた政治のエピソードは、劇中で対立と緊張をあおってきた。

結局、興宣大院君の歴史的な失政を防ごうとしたジン・ヒョクの奮闘にもかかわらず、歴史の自浄力によって歴史の大きな流れを変えることはできなかった。私たちが当たり前だと思っていた歴史が変わるかもしれないというドラマの設定が想像力を刺激し、さらに視聴者を楽しませた。


俳優の再発見

出演者の熱演が際立ったドラマだった。初めてチャレンジした時代劇で成功を収めたソン・スンホン、「演技の神」イ・ボムス、一人二役で輝くヒロインパク・ミニョン、俳優として位置づけられたJYJのジェジュン、インパクトのある演技を披露したイ・ソヨン。彼らは「Dr.JIN」で与えられた人物を完璧に演じ、誰一人欠かすことのできないキャラクター熱戦を繰り広げた。

「メディカル時代劇に初めてチャレンジするので、プレッシャーも大きかったし緊張していた」と話したソン・スンホンは、プレッシャーや懸念を吹き飛ばし、ジン・ヒョクというキャラクターに没頭して演技の幅を広げた。特に、医術を披露するシーンでは、現場に同行した専門医との協議や練習を通じて演じるなど、注目を集めた。

また、一人二役にチャレンジしたパク・ミニョンは、似ているようで異なる性格のキャラクターのミナとヨンレを行き来しながら熱演した。「演技の神」と呼ばれるイ・ボムスは、熟練した演技と謙遜した態度で実力派俳優であることを名実ともに証明し、JYJのジェジュンはギョンタク役を通じて俳優としての成長の可能性を見せた。イ・ソヨンはインパクトのあるキャラクターを節制した演技力で表現し、ドラマへの集中度を高めた。

彼らは友情、愛、裏切り、対立を巡るキャラクターの様々な感情をうまく表現し、「Dr.JIN」を通じて演技の幅を一層広げた。


希望を与える

21世紀の天才外科医ジン・ヒョクが、150年前の朝鮮時代にタイムスリップした時点でストーリが始まった「Dr.JIN」は、ジン・ヒョクの医術で医学的なカタルシスを与えた。

未来の医術を活用して朝鮮時代の数多くの患者の命を救うジン・ヒョクの姿を通じて、厳しい世の中に一筋の光のような希望を与えたのだ。

さらに、勢道政治(朝鮮王朝時代の正祖以後、一部の勢力家によって左右された政治)が蔓延した時代を生きる没落した南人家門のホン・ヨンフィ(チン・イハン)と、朝鮮末期の最初の女性医師になったホン・ヨンレ(パク・ミニョン)は現実に安住せず、改革に乗り出す積極的なキャラクターだった。彼らのチャレンジと改革精神を通じて成し遂げた成果は、時代を問わず厳しい現実に希望を与えてくれた。

記者 : ソン・ヒョジョン