イ・ジョンヒョク「チャン・ドンゴンの失敗を心配?…信じたら人気もCMのオファーも爆発」

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“強い”イメージが強かった。過去のイ・ジョンヒョクのことだ。今回は愉快な“ロギ兄さん”だ。過度な誇張や、すぐにバレてしまう嘘だけ除くと、イ・ジョンヒョク自身も劇中のイ・ジョンロクに相当似ていると認めた。しかし、“紳士”には遠い。自由な生き方を求めている。

SBS週末ドラマ「紳士の品格」で、イ・ジョンヒョクはイメージチェンジを図った。常に前向きで、浮気をしたがるキャラクターをキュートに表現した。最初は出番が少なく、悩んだ。チャン・ドンゴンの12年ぶりのドラマ復帰作で、周りからは心配の声もあった。出演を躊躇わせる要素が多く、ある意味では賭けでもあった。出演を決めた決定的なきっかけは、キム・ウンスク脚本家とシン・ウチョルプロデューサーへの信頼だった。

作品を終えたイ・ジョンヒョクは「物足りないというよりは、十分満足している」と余裕を見せた。最近はDJのイ・スギョンの代わりにラジオの進行を担当し、忙しい日々を送っている。6日からイ・ジョンヒョクはSBSパワーFM「イ・スギョンのパワーFM」を担当しており、リスナーからの即時の反応が興味深いようだ。ラジオ局長の絶賛を取り上げ、臨機応変な能力について聞くと「とても素晴らしい」と特有の表情を見せた。


「年上、無一文に嫉妬深い女性だったら?結婚しない」

「紳士の品格」の撮影現場は常に和気藹々としていた。チャン・ドンゴンとは芸能人野球団「プレイボーイズ」で数年間一緒に活動してきた。キム・スロは大学の同級生だ。キム・ミンジョンとは初対面だったが、4人が集まれば、楽しくて会話も弾む。

「ドンゴン兄さんは、話が進むにつれギャグにこだわっていた。ミンジョン兄さんも笑わせるシーンでは少しでも役に立とうと努力した。ドラマの中で僕は文句を言われるシーンが多かったけれど、兄さんたちは撮影じゃないところでも僕にいたずらをしたりして楽しんでいた。僕が一番年下だから兄さんたちが楽して演じられたこと、分かってくれたのかな」

イ・ジョンロクは経済力のある年上の妻、パク・ミンスク(キム・ジョンナン)とドタバタしながら生きているキャラクターだ。年上のパク・ミンスクが無一文で嫉妬深い女性だったなら、結婚したのだろうか。「ジョンロクだったら、しなかったでしょう。僕も同じです。わざわざ結婚する理由がないでしょう?」と素直に答えてくれた。

「好感を持てるキャラクターで人気上昇…飲んでいたマンゴージュースもファンにとられた」

イ・ジョンヒョクは衣装や髪型にも気を遣った。脚本家の容貌には忠実に応えた。初めての大胆なヘアスタイル、“ジェントルラブリーパーマ”やカラフルなパンツも受け入れた。普段のラフなスタイルからは想像もできないことだ。

「計画して演じたわけではない。世間知らずで単純なおバカ男だから、可愛く見てくれたんじゃないかな?もしかして僕が演じていたからかな?」またお茶目な発言をしてくれた。「思いに残るシーンとは?」と聞くと自転車でのデートシーンを挙げた。妻が聞いているということを知らず、愛の告白をしたシーンだ。深い愛情が感じられたという。

「紳士の品格」を通じて人気も急上昇した。好感を持てるキャラクターのイメージのおかげで、CMのオファーも殺到している。撮影現場から出たイ・ジョンヒョクは、飲んでいたマンゴージュースをファンにとられたことがあった。そのファンが、ジュースを飲みきってからTwitterにそのエピソードを書き込んだ。あとでそれを見たイ・ジョンヒョクは、爆笑したという。


「『なぜそこまで女好きなの?』という息子の質問に爆笑」

貧しかった演劇俳優時代、イ・ジョンヒョクは3歳年下の妻に出会った。6ヶ月の交際を経て、結婚した。現在は10歳、6歳の二人の息子の父親だ。厳しい父ではなく、友達のような父だ。

「子供たちには、勉強よりも思いっきり走って遊んでほしいと言っている。妻はサバサバとした性格だ。子供を産み、育てながらすごく丸くなった愛らしい相棒だ。子供たちは僕のことよりも優しい母を慕う」

イ・ジョンヒョクは学生時代から学校の娯楽部長だった。映画祭でレッドカーペットを歩く俳優たちに憧れていたイ・ジョンヒョクは、ソウル芸術大学の演劇科に入学し、その夢を叶えた。息子が俳優になりたいと言ったら、反対はしないが才能がなければ“アウト”だという。

妻は「紳士の品格」のファンだ。中年4人組の中で、誰を一番好むかと聞くと、やっぱり夫だという。演技を指摘するのではなく、褒めてくれる。以前長男に「パパはなぜそこまで女好きなの?」と聞かれ、家族で笑ったという。


「実際は『野人の品格』に近い…長く心に残るような俳優になりたい」

「紳士の品格」の中の友情とは、本当にあるのだろうか。なかなかないだろうという記者の考えに、イ・ジョンヒョクも頷いてくれた。「大学時代の友達とは今も仲良くしているが、結婚後には友情を語るような時間が足りない。それぞれ家族と過ごすのに忙しく、会う回数も減ったし、会う時間を合わせるのも難しい」

イ・ジョンヒョクの思う「紳士の品格」が気になった。ドラマの中で表現されている社会的な地位や人脈、年俸などは現実とは離れているいう。イ・ジョンヒョクは端正な紳士よりは「野人の品格」に近いと例えた。

40代としての夢は、良い作品に出演し続けることだ。「一人の人物の一代記を描いた作品をやってみたい。そして、演技の上手い役者として長く心に残るような俳優になりたい」

記者 : ソン・スンウン、写真 : キム・ヨンドク