「ラブレイン」もし、過去と現在の構成が逆だったら…?

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写真=KBS 2TV「ラブレイン」スクリーンショット
4話に渡って1970年代の叙情的なラブストーリーを描いたKBS 2TVドラマ「ラブレイン」が、2012年の現代に背景を移すことで劇の流れを変えた。

9日に放送された「ラブレイン」第5話では、劇中で後半の中心人物となるハナ(少女時代 ユナ)とソジュン(チャン・グンソク)が登場し、二人の縁が始まった。過去では日記帳がインハ(チョン・ジニョン)とユニ(イ・ミスク)を繋げたならば、ハナとソジュンを繋げたものは携帯電話で、携帯電話をきっかけに2人のドタバタな再開シーンが描かれた。5話の後半に描かれた温泉でのハグシーンや、ソジュンがキスをしようとしたシーンは、視聴者の視線を引き付けるには十分であった。

2012年の現代に変わって、優柔不断でもじもじとしていた受動的なキャラクターの代わりにアクティブな人物が主人公となり、劇をリードすることになった。恋心に焦がれ、志願入隊を選んだインハと違い、ソンジュンは“口説きの達人”であり、天敵のハナを口説くほど積極的な人物。ハナもクールでハツラツな典型的な20代女性として、清楚で壁を作っていたユニの姿を見つけることはできない。よりハツラツとなった2人の共演は、今後の展開への期待を膨らませた。

しかし、物足りなさは残っている。4話に渡りインハとユニのラブスト-リーが描かれる間、「ラブレイン」の視聴率は4%台に止まっていた。競合作品が視聴率20%の壁を越えたヒット作であるとしても、間違いなく衝撃的な数字だ。クラシックのキーワードだけが並べられた古いストーリーで視聴者の共感を得ることは難しかったと言える。「ラブレイン」の主な視聴層が10~20代であることを考えると、さらに残念な選択であった。

1980年代を舞台にした競合作品であるドラマ「光と影」が中高年層をターゲットにし、重みのあるストーリーで構成されていることを考えると、「ラブレイン」はヒットのために郷愁をそそるのではなく、若年層の視聴者が共感できるようなストーリーを描くべきだった。しかしそこが失敗した。すでに5%を下回っている視聴率を引き上げることは容易ではない。構成が変わっていたらどうだっただろうか。これが女性向けのトレンディードラマの特徴を生かした2012年に相応しい展開がほしかった理由だ。

記者 : イ・ヘミ