SE7EN「今より歌が歌えなくなったら次のアルバムは無意味」

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写真提供=YGエンターテインメント
歌手SE7EN(28)が1年半ぶりに韓国でアルバムを発売した。今年でデビュー10年目を迎えるSE7ENは、今回のアルバムに今まで歌手として歩いてきた自分の人生を全てを込めた。今の地位を築くまで、大きな成功と小さな失敗全てを経験し、SE7ENは惜しさと後悔という単語を口に出さなかった。

SE7ENの今回のアルバムは発売前から注目を集めていた。YGエンターテインメント所属であるSE7ENが今まで一度も共同作業をしたことのないJYPエンターテインメントのパク・ジニョンと手を組んだ。これはYG設立以降初めてのことだ。タイトル曲もパク・ジニョンが作った「When I Can't Sing」に決定した。二つの会社の出会いは成功と言えた。韓国国内の主要音楽サイトはもちろん、アメリカのiTunes R&Bチャートまでも独占した。

YGではない他の会社と仕事をした感想はどうだろうか?「大きく変わった点は感じられないが、パク・ジニョンさんの確固たるスタイルがあって、それに合わせていく部分が多かった」とし、「録音をしながらパク・ジニョンさんから大きな注文はなかった。ただ、心を込めて歌えと仰った。そのため音程、リズム、テクニックではない、感情表現に集中した。テクニックで歌の実力が落ちたように聞こえるかもしれないが、それは感情に最善を尽くしたからである」と語った。

SE7ENの心は伝わったのか「When I Can't Sing」はたった1時間で完成した。区切りながら録音せず、初めから終わりまで5回歌って作った。録音する時には、多くの会話を必要としなかった。歌詞がこういう雰囲気を形成するのに、ある程度の影響があった。“もし”という過程で、人気歌手がある日人気が落ちて歌が歌えなくなる状況を描いた歌詞である。

SE7ENは「歌詞自体が正直だ。芸能人なら一度くらいはこの状況を考えたことがあるだろう。また一般の人たちも十分に感じることができる感情である。今の僕の状況とぴったり合う。まだ直接的に感じたことはないが、そんな日を想像しながら歌った」とし、「歌詞には出てこないが、アドリブで歌った“もし”という単語が重要だ。もしと仮定したことで歌うことができた」と語った。

全てのものを失ってこれ以上歌が歌えなくても、他の職業に就かなければならない状況にぶつかった自分を想像し、苦しむSE7ENの姿は、ミュージックビデオにリアルに表現した。暗い背景の中、一本の照明を受け、一人ダンスを踊る部分だ。「ミュージックビデオのハイライトがソロダンスだ。ダンスに光と辛い感情を収めた。上手に踊るよりもその状況の自分の感情をダンスで表現することに焦点を当てた」と説明した。

今回のアルバムについてSE7ENは「10年間歌手として活動しながら、一番自信のあるアルバムであり、その時間を過ごした歌手SE7ENの全てが収めてある。全ての歌手たちもそうだと思うが、自信を込めて作った。自信があるだけで、自慢ではない。歌手がアルバムを出して悔しがってはダメだろう。どうして自信のない姿で舞台に上がり歌を歌うのか。僕は自信を持って言うことができる。僕がとても満足しているアルバムだと」と述べ、自身溢れる姿を見せた。根拠のある自信だった。曲の数からミキシング、ジャケット写真、プロデュースに至るまで、今まで出したアルバムの中で最も多く携わった。全てにSE7ENの影が残っているアルバムだ。

アルバムだけではなくSE7ENは自分自身への信頼も大きかった。「ファーストアルバムから今まで少しずつだが発展してきた。今よりダンスが踊れず、歌が歌えなかったらアルバムを出す必要がないと思う。良くなった点がないのに、アルバムを出すのはあんまりだ」とし、「歌手を長くやっていきたいから、僕は今より成長しようと努力する。次は確実に今よりも一段階成長しているだろう。もっと素敵に、もっと成長した姿を見せることができる」と確信した。

10年間日本とアメリカの音楽市場を経験したSE7ENは、それでも韓国で活動することが一番好きだという。一番面白くて楽しいからだとのこと。今年は韓国内の活動に重点を置くといい、4年振りに単独コンサートも繰り広げる予定だ。1年6ヶ月振りのカムバックと共に、ファンたちには他にはない嬉しい知らせである。

記者 : ペク・ソルミ、翻訳:橋本真由美