Vol.2 ― キム・ボム「怖いと思っていたチョン・ウソンさんは、優しい人だった」

MYDAILY |


「徹夜の撮影の辛さ? チョン・ウソンさんの前では言えません」

―JTBC開局ドラマ「パダムパダム~彼と彼女の心拍音」を通じて新しい姿を見せたキム・ボムは、良いスタッフと出演者に囲まれて幸せだと語った。

キム・ボム:良い作品と良いスタッフ、出演者の方々に恵まれて幸せです。最初は、新しく開局する総合編成チャンネルのドラマだということで色々なことを考えました。でも今ではこのドラマの撮影のことしか頭にありません。脚本家のノ・ヒギョン先生のシナリオを演じられるということに幸せを感じています。時々、台本を読みながら「どうしたらこんな展開が思いつくのだろう」と考えたりします。シナリオがしっかりしているので胸が詰まってドキドキするんです。

―演技の大先輩であるチョン・ウソンとの共演もまた、キム・ボムを成長させる要因となった。このドラマの主人公ヤン・ガンチル役を演じてるチョン・ウソンは、キム・ボムに身をもって学ばせる良きお手本だ。

キム・ボム:初めてチョン・ウソンさんを見たとき、色々と不安になりました。大先輩で、これまで会う機会もなかったので正直ちょっと怖かったんです。でもお会いしてみると、そんなことはなくて。俳優としてではなく人としてたくさん学ばせていただきました。自分が辛い時でも相手役を気遣うということは、簡単なことではありません。僕の撮影がない時もチョン・ウソンさんの撮影シーンを見てたくさんのことを学びました。

―マイナス10度という極寒での撮影にもキム・ボムは、早朝5時から夕方近くまでほとんど睡眠をとらない状態で撮影に挑んでいた。そんな彼に「辛くないか?」という質問を投げると、意外な言葉が返ってきた。

キム・ボム:チョン・ウソンさんは、30日もの間、ろくに睡眠時間を取れていないんですよね。なのにまったく辛そうなそぶりを見せない。それなのに僕が辛いなんて言えません。


「短い20代を輝かせたい。本物の俳優になることが、この先の目標」

―2006年のデビュー以降、2009年まで休まず走り続けてきたキム・ボムは、1年間のオフを取り、俳優としてではなく一人の人間として多くの目標を立てたという。

これからは「もっと多様なキャラクターを演じてみたい」ということと、「ひとつのイメージに縛られない本物の俳優になりたい」ということが彼の目標だ。

キム・ボム:デビューしてから3年間は、休まず作品に出演してきました。1ヶ月以上休んだことはなかったんです。でも『パダムパダム~彼と彼女の心拍音』に入る前に1年ほど休息を取って、色々なことを考えました。仕事ではなく様々な所で人と触れ合いながら見て感じて、自分のイメージについても振り返り、自分自身を変えてみたかったんです。それでイ・グクスという役を演じることにしました。本物の俳優になることが、僕の目標なんです。

―このドラマの前のキム・ボムとその後のキム・ボムは、外見だけでなく俳優としての心構えもまったく別人になっていた。キム・ボムは、未来の自分自身に期待していた。

キム・ボム:俳優としての未来を描けと言われたら、「今までのように一生懸命活動している」と、そう言うと思います。でも今とは違うもっと成長した姿だと思います。「パダムパダム~彼と彼女の心拍音」からこの先僕がどこまで行けるのか、小さな自信が芽生えてきました。次回作では、更に成長した姿をお見せできるようにしたいと思います。

―車内で短い睡眠を取り、撮影に挑んでいるキム・ボムは、疲れているようだったが、インタビューの間は終始明るい表情で話していた。

このドラマの撮影で一度もNGを出していない彼だが、毎シーンごとに演出監督やスタッフ、共演者と意見交換をしていた。

アイドルスターではなく本物の男になって帰ってきたキム・ボム。これからのキム・ボムの活躍に期待したい。

記者 : キム・ギョンミン、写真:クァク・キョンフン